名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

4月の予定

2016-02-02 | 名将会
4月の予定が決まりました。


第158回は
壱2月20日(土);R1400以上
弐2月28日(日);R1400以下

第159回は
壱3月19日(土);R1400以上
弐3月26日(土);R1400以下

第160回は
壱4月3日(日);R1400以上
弐4月9日(土);R1400以下

また、第161回の壱の日程を繰り上げて
4月30日(土)にしたいとおもいます。壱のほうだけ4月に2回行って、5月は多分休みます。
4月に休みが多くて余裕があり、5月はGW以外の休みが少ないので多分日程がきつくなるのではないかという予想です。でも6月を休みにして5月も行う可能性もあります。
このところ日程繰りで苦労しております。ご了承ください。

ご参加お待ちしております。
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大山将棋研究(53); 中飛車に銀矢倉

2016-02-02 | 大山将棋研究
昭和47年9月、内藤先生との第13期王位戦第4局です。


どちらが飛車を振るかの駆け引き。大山先生は相振りはやりません。どうやら内藤先生の居飛車です。

大山先生は中飛車から中央の位を取ります。内藤先生のほうから見れば、何もしないで5筋の歩が交換できたともいえますし、75歩が負担だろうというところです。

53の銀を引くというのが私には目から鱗でした。玉頭位取りにして、34銀から43金と組むのは5筋が不安で、金銀を動かせないから、この形は作戦負けかと思っていた(経験があった)のです。

内藤先生は銀矢倉から引き角に。とてもスムーズな流れで、75歩をとがめている感じがします。

その75歩を守り三間飛車から石田流の形。これで35の歩を取るのが狙いです。でも後手が歩を持っているので、この飛車はいつか追われるでしょう。

内藤先生は35歩を守らずに駒得を目指します。この筋が好手になるより疑問手になることが多い気がして怖いのですが

大山先生からは角の空成りで取る駒がなく、内藤先生は香を得しました。そして飛角を使い調子が出てきました。

内藤先生の94飛が香車を取った手の継続でこれがあるなら前の88歩がよい手だったとわかります。さらに歩を突きだして、86角は防ぎにくいです。

大山先生に何か手はなかったかと考えるのですが、浮かびません。かなり手をかけて作った馬で飛車と刺し違えるのでは悪いと思ったでしょう。

我慢して78歩も角打ちで無効。

それでも飛車を打ち込み桂馬で後手玉を薄くすればまあまあに見えますが

直後に香打ちがありました。

互いに金銀をはがしたのですが、内藤先生には底歩が利きます。

底歩には香打ちです。でも馬を引いて81竜をにらむのはまたまた好手。

馬は逃げずに飛車を取って打ちこみます。大山陣は金銀が離れ過ぎでこれでは粘れません。

角打ちにはこの歩が決め手。金を打ったほうがよかったのでしょう。

これで投了図です。

序盤の駆け引きで大山先生は大模様を張ることに。結果的には中飛車がつまらなかったということになりますが、内藤先生の銀の繰り替えが素晴らしい構想だったと思います。
最初から石田流で66銀の形を目指すべきでしたか。
88歩と打って指せるとみた内藤先生のほうが冴えていて、そこからは大山先生のほうに見るべき手がありません。内藤先生の快勝譜です。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王位
後手:内藤8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 4二銀(31)
5 6八銀(79)
6 4四歩(43)
7 6七銀(68)
8 4三銀(42)
9 7五歩(76)
10 3五歩(34)
11 6五歩(66)
12 5四歩(53)
13 5六歩(57)
14 6二銀(71)
15 5八飛(28)
16 5三銀(62)
17 5五歩(56)
18 5二金(61)
19 5四歩(55)
20 同 銀(43)
21 5五歩打
22 4三銀(54)
23 5六銀(67)
24 4二玉(51)
25 4八玉(59)
26 3二玉(42)
27 3八玉(48)
28 8四歩(83)
29 2八玉(38)
30 8五歩(84)
31 7七角(88)
32 4二銀(53)
33 3八銀(39)
34 3三銀(42)
35 7八飛(58)
36 3一角(22)
37 6八角(77)
38 2二玉(32)
39 5八金(69)
40 3二金(41)
41 4六歩(47)
42 1四歩(13)
43 4五歩(46)
44 8四飛(82)
45 4四歩(45)
46 同 銀(33)
47 4五歩打
48 3三銀(44)
49 7六飛(78)
50 8六歩(85)
51 同 歩(87)
52 8八歩打
53 7七桂(89)
54 8九歩成(88)
55 3五角(68)
56 9九と(89)
57 7一角成(35)
58 7四歩(73)
59 8五桂(77)
60 5七歩打
61 同 金(58)
62 7五歩(74)
63 6六飛(76)
64 9四飛(84)
65 6七飛(66)
66 7六歩(75)
67 6一馬(71)
68 8六角(31)
69 9四馬(61)
70 同 歩(93)
71 7八歩打
72 8九角打
73 6四歩(65)
74 同 歩(63)
75 8二飛打
76 7八角成(89)
77 8一飛成(82)
78 7七歩成(76)
79 6六飛(67)
80 7五角(86)
81 4四桂打
82 4六香打
83 3二桂成(44)
84 同 銀(43)
85 4七銀(56)
86 同 香成(46)
87 同 銀(38)
88 5一歩打
89 5四香打
90 4五馬(78)
91 3六銀(47)
92 6六角(75)
93 同 金(57)
94 8九飛打
95 6九歩打
96 同 飛成(89)
97 5八角打
98 4八歩打
99 6九角(58)
100 4九歩成(48)
101 1八玉(28)
102 3九銀打
103 3八金打
104 4六桂打
105 投了
まで104手で後手の勝ち


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20160202今日の一手<その262>; 4枚の攻め

2016-02-02 | 今日の一手
20160202今日の一手

12月13日の名南将棋大会からYさんとTさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。





昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
桂香と銀歩の交換で、歩は数えないとして、先手が少し駒損ですが、終盤ですしこれくらいなら考慮しなくてよいです。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は72竜52馬51と で3枚。
後手の攻め駒は88竜67と 持ち駒桂香で4枚。
総合すれば互角です。

大局観として
問題図の少し前では71に飛車があって、後手が寄せ合い負けと見て82角72飛成71金と寝技に出たところです。先手玉が堅いというか後手の攻め駒からは遠いですから仕方ないでしょう。
ここで先手としては竜取りを処理しなくてはいけませんが、攻め駒をもう一枚増やして寄せに行きたいところです。


× 実戦は42馬としました。

寄せ有りと見たのですが、42同金41銀33玉

やはり3枚の攻めではうまくつながりません。52と41金に82竜

82同金41と78と55角

王手竜金取りですが、44角88角同角成78金55馬

やはり攻め駒は3枚で寄せきれません。この後後手は35桂と上から攻めて寄せてしまいました。

42と では82竜同金55角のほうがいいでしょう。でも

44角82角成85竜

82馬が寄せに働かないといけないのですがこれも望み薄です。


○ 問題図ですぐに82竜とすれば

82同金55角78と同金98竜82角成。(85銀には馬のひもが付いていますね。)

77歩に41金

51銀31金同玉41金22玉51馬

32金42金同金同馬32金64馬左

ここからも後手が頑張れば長いのですが、先手は4枚の攻めになりましたからつながります。先手玉はまだまだ詰めろがかかりませんから寄せきれるでしょう。


× 71竜はすぐに攻める意味。

71同角に41金が狙いですが、ここから前と同じような手順です。

51銀31金同金41金22玉51馬32金

ここでうまい寄せがありません。3枚ではうまく寄せられないのです。


× 74竜と逃げると

72香34竜33歩54竜。田楽刺しから竜を追われます。

78と同歩同香成58金左68成香

今度は後手が4枚の攻め(+82角)で寄せに入ります。後手玉にうまく迫る順がないのでこれは負けです。


△ 竜を逃げるなら76竜です。

78と同金97竜84歩72香74銀

先手が駒損になりますが、83歩成から駒を入手して後手玉に迫ることができます。先手玉にはまだ後手に迫られていませんから、これからの勝負ですが先手も十分指せます。


問題図で82竜から55角に気が付けば難しくはなかったと思います。駒得になるという意味では(直接では)なく、もう一枚攻め駒を増やして、82の馬は64馬で使うことができるのです。4枚の攻めは切れないがよくわかる終盤です。




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