昭和47年11月、原田先生と共同記念対局とあります。最強者決定戦(棋王戦の前身)で翌年は原田先生の優勝なのですが、共同通信の企画なのでしょう。

原田先生の四間飛車。大山先生はオーソドックスな急戦?まあちょっと変わったことをしようということでしょうか。

大山先生の65歩が早いです。取れないのですが、四間飛車のままで対応するのが今では常識です。後手番ですし、急戦はあまりうまくいかないのですが、急戦定跡の中では65歩(45歩)は有力です。

これで角交換。歩を打つこと自体は少し損なのですが、ゆっくりになります。

原田先生は軽く45の位を取ります。これは現代将棋のようです。大山先生の64銀を見て動きます。

これで角銀桂で攻めが続きそうですが。

33角に金を上がるしかないのでは攻めはとん挫です。

大山先生は位を取り返して好調。

大山先生の51銀は誘いの隙。原田先生ならすぐに反応します。「玉損の攻め」といわれる攻め将棋です。

これで原田先生が駒得になるのですが。その前に端を工作しておくのがそつのない対応で大山先生の術中です。

返し技。

さらに原田先生の返し技。

原田先生は飛車をさばくことに成功しました。

しかし端を攻められるのがきつい。

ここに金を打つしかないのでは大山先生が優勢なのだとわかります。大山先生はどこから指せるとみていたのでしょうか。

1歩を手に入れて金を打ち込みます。

1歩が役に立ちました。

清算して飛車を打って金を取れば詰めろ。

詰みがはっきりするまで指すのは原田先生のサービス。
早い65歩で急戦とは大山先生らしくないのですが、記念対局ということで勝負を楽しんでいる感じです。
51銀から繰り替えるのは大山先生らしい動き。それを見て動くのは原田先生らしいです。
大山先生の端攻めがクリーンヒットしました。さばき合いの前に端に味をつけておくのが対振り飛車急戦のコツです。後からでは手抜かれてぬるいのです。大山先生の寄せは速くてきれいなんですよね。後手から見て並べて感心します。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:原田8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6七銀(78)
8 4二玉(51)
9 6八飛(28)
10 3二玉(42)
11 4八玉(59)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 4二銀(31)
15 3八玉(48)
16 5四歩(53)
17 2八玉(38)
18 7四歩(73)
19 3八銀(39)
20 5二金(61)
21 4六歩(47)
22 6四歩(63)
23 5八金(69)
24 8五歩(84)
25 7七角(88)
26 6五歩(64)
27 8八飛(68)
28 6六歩(65)
29 同 銀(67)
30 7三桂(81)
31 5六歩(57)
32 6五歩打
33 5七銀(66)
34 7七角成(22)
35 同 桂(89)
36 5三銀(42)
37 4五歩(46)
38 4二金(41)
39 9六歩(97)
40 6四銀(53)
41 4六角打
42 6三金(52)
43 6六歩打
44 同 歩(65)
45 同 銀(57)
46 3三角打
47 6五歩打
48 5三銀(64)
49 6七金(58)
50 4四歩(43)
51 同 歩(45)
52 4五歩打
53 5七角(46)
54 4四角(33)
55 8九飛(88)
56 5一銀(62)
57 8六歩(87)
58 同 歩(85)
59 8四歩打
60 1五歩(14)
61 同 歩(16)
62 1七歩打
63 同 香(19)
64 8四飛(82)
65 5五銀(66)
66 同 歩(54)
67 8四角(57)
68 7八銀打
69 6一飛打
70 5二銀(51)
71 6三飛成(61)
72 同 銀(52)
73 7三角成(84)
74 5四銀(63)
75 8六飛(89)
76 6七銀成(78)
77 8一飛成(86)
78 1六歩打
79 同 香(17)
80 1七歩打
81 1九金打
82 5六歩(55)
83 3六桂打
84 1八金打
85 同 金(19)
86 同 歩成(17)
87 同 玉(28)
88 1七歩打
89 同 桂(29)
90 同 角成(44)
91 同 玉(18)
92 1九飛打
93 1八角打
94 2五桂打
95 2八玉(17)
96 4九飛成(19)
97 同 銀(38)
98 1七金打
99 投了
まで98手で後手の勝ち

原田先生の四間飛車。大山先生はオーソドックスな急戦?まあちょっと変わったことをしようということでしょうか。

大山先生の65歩が早いです。取れないのですが、四間飛車のままで対応するのが今では常識です。後手番ですし、急戦はあまりうまくいかないのですが、急戦定跡の中では65歩(45歩)は有力です。

これで角交換。歩を打つこと自体は少し損なのですが、ゆっくりになります。

原田先生は軽く45の位を取ります。これは現代将棋のようです。大山先生の64銀を見て動きます。

これで角銀桂で攻めが続きそうですが。

33角に金を上がるしかないのでは攻めはとん挫です。

大山先生は位を取り返して好調。

大山先生の51銀は誘いの隙。原田先生ならすぐに反応します。「玉損の攻め」といわれる攻め将棋です。

これで原田先生が駒得になるのですが。その前に端を工作しておくのがそつのない対応で大山先生の術中です。

返し技。

さらに原田先生の返し技。

原田先生は飛車をさばくことに成功しました。

しかし端を攻められるのがきつい。

ここに金を打つしかないのでは大山先生が優勢なのだとわかります。大山先生はどこから指せるとみていたのでしょうか。

1歩を手に入れて金を打ち込みます。

1歩が役に立ちました。

清算して飛車を打って金を取れば詰めろ。

詰みがはっきりするまで指すのは原田先生のサービス。
早い65歩で急戦とは大山先生らしくないのですが、記念対局ということで勝負を楽しんでいる感じです。
51銀から繰り替えるのは大山先生らしい動き。それを見て動くのは原田先生らしいです。
大山先生の端攻めがクリーンヒットしました。さばき合いの前に端に味をつけておくのが対振り飛車急戦のコツです。後からでは手抜かれてぬるいのです。大山先生の寄せは速くてきれいなんですよね。後手から見て並べて感心します。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:原田8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6七銀(78)
8 4二玉(51)
9 6八飛(28)
10 3二玉(42)
11 4八玉(59)
12 1四歩(13)
13 1六歩(17)
14 4二銀(31)
15 3八玉(48)
16 5四歩(53)
17 2八玉(38)
18 7四歩(73)
19 3八銀(39)
20 5二金(61)
21 4六歩(47)
22 6四歩(63)
23 5八金(69)
24 8五歩(84)
25 7七角(88)
26 6五歩(64)
27 8八飛(68)
28 6六歩(65)
29 同 銀(67)
30 7三桂(81)
31 5六歩(57)
32 6五歩打
33 5七銀(66)
34 7七角成(22)
35 同 桂(89)
36 5三銀(42)
37 4五歩(46)
38 4二金(41)
39 9六歩(97)
40 6四銀(53)
41 4六角打
42 6三金(52)
43 6六歩打
44 同 歩(65)
45 同 銀(57)
46 3三角打
47 6五歩打
48 5三銀(64)
49 6七金(58)
50 4四歩(43)
51 同 歩(45)
52 4五歩打
53 5七角(46)
54 4四角(33)
55 8九飛(88)
56 5一銀(62)
57 8六歩(87)
58 同 歩(85)
59 8四歩打
60 1五歩(14)
61 同 歩(16)
62 1七歩打
63 同 香(19)
64 8四飛(82)
65 5五銀(66)
66 同 歩(54)
67 8四角(57)
68 7八銀打
69 6一飛打
70 5二銀(51)
71 6三飛成(61)
72 同 銀(52)
73 7三角成(84)
74 5四銀(63)
75 8六飛(89)
76 6七銀成(78)
77 8一飛成(86)
78 1六歩打
79 同 香(17)
80 1七歩打
81 1九金打
82 5六歩(55)
83 3六桂打
84 1八金打
85 同 金(19)
86 同 歩成(17)
87 同 玉(28)
88 1七歩打
89 同 桂(29)
90 同 角成(44)
91 同 玉(18)
92 1九飛打
93 1八角打
94 2五桂打
95 2八玉(17)
96 4九飛成(19)
97 同 銀(38)
98 1七金打
99 投了
まで98手で後手の勝ち