昭和47年10月、芹沢先生と第5回連盟杯争奪戦です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/96/d99e0e8916c96e2903c741eb684addb8.png)
芹沢先生が急戦、大山先生は四間飛車穴熊に見えたのですが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/4a/4eb5bf6f2901983aec551705c65cb7fc.png)
46歩に32金と備えられて、ということですが芹沢先生が作戦に凝った感じです。飛車先を決めず、46歩はみませんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/62/4e7cb7b3618a9738888b94b97ed0a280.png)
さらに端角ですが、大山先生は銀を繰り替えて対応します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/7f/5d713a148c14fb0bf029d0612981471b.png)
大山先生は穴熊は放棄して、芹沢先生は位取りのような変な持久戦です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/28/dbb3d813569a1d672ac2749074d29f2b.png)
いろいろ歩がぶつかっての中盤戦。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/51/bfc0dc0125b6112d68dae3364a9be3a9.png)
角をさばいて、これは受けにくそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/3c/ff61c37be03582ced6d207f23c64fb42.png)
いろいろ謝ってどうにか収まりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/5e/7feeff3d63e844fb998f0031959d4ea2.png)
我慢ばかりでは勝てないので芹沢先生の反撃。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/a0/703af7232d9d7ee74170ac1ac996de28.png)
これでまあまあなのですが、歩切れの制約があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/90/75512cc91108cffa673ce8f3488499a5.png)
控えて打つ歩。33桂をさばけるので大山先生が好調です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/7e/68e21f2c4f3bbe771a95ebf7ead88813.png)
さらに自陣角。この局面なら打たざるを得ないのですが、これで十分と思っているのが大山先生です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/c1/b09db55006aae373720c13cb56b50813.png)
大山先生の角と桂がさばけました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/e6/2ee8e19d44ed7b553e12b4fc4c5256f3.png)
桂馬を取られるとはいえ38歩成が受けられません。これで技ありです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/ec/8c3d00e2876b30cd34f50b0d0adefe8c.png)
桂馬を損しても作ったと金を使います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/0f/66b618a57279524ad7980a0495eea231.png)
54桂に62の銀を51に引くのはあれ?と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/06/6d3694cdd3534a93cbd37729cec26531.png)
62歩に52銀上を見ていたのですね。桂馬でこの銀は取られますが、61歩成を実現させません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/f7/a258a08d3e17865c80b7d1ff507fe49c.png)
飛車をさばいて馬と銀に制約を課して、さらに と金が使えました。大山先生が優勢です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/81/fa8e47f178ea77c50255abbce388e31b.png)
芹沢先生の24馬は変な手ですが、39飛成とやってくれないかなあ、という勝負手。もちろん大山先生は応じず、銀を取ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4c/cf968521ab5948ec06c0f071258d948e.png)
投了図。大差になりました。
芹沢先生の46歩は予定だったのでしょうか?わからない作戦です。大山先生が普通に応じていたらどうなったのでしょう。もしかすると中央位取りでしょうか。それを大山先生が54歩で拒否して、端角から持久戦になったということなのかもしれません。
そのあと駒がぶつかるのですが、55角と出たところで大山先生がややリード。角交換の後の陣形のまとめ方が流石でした。44歩とか64角とか51銀とか受けの好手がちりばめられています。そして31飛をどこかで狙っていて、実現した後は と金を使って攻めればよいという落ち着いた指し回しが大山将棋という感じがします。先手後手逆にして並べてみてください。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:芹沢8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 3六歩(37)
16 4三銀(32)
17 6八銀(79)
18 9二香(91)
19 4六歩(47)
20 3二金(41)
21 5七銀(48)
22 5四歩(53)
23 6六歩(67)
24 6四歩(63)
25 9六歩(97)
26 5二銀(43)
27 9七角(88)
28 6三銀(52)
29 6七銀(68)
30 4一飛(42)
31 4八飛(28)
32 6二銀(71)
33 7五歩(76)
34 4三金(32)
35 8六角(97)
36 7二金(61)
37 8八玉(78)
38 5一飛(41)
39 7八金(69)
40 5五歩(54)
41 同 歩(56)
42 同 飛(51)
43 3八飛(48)
44 5一飛(55)
45 3五歩(36)
46 4五歩(44)
47 7七角(86)
48 4六歩(45)
49 3四歩(35)
50 5五角(22)
51 4八飛(38)
52 3七歩打
53 3三歩成(34)
54 同 桂(21)
55 3九歩打
56 4四角(55)
57 5六歩打
58 2四歩(23)
59 6五歩(66)
60 7七角成(44)
61 同 桂(89)
62 6五歩(64)
63 3二角打
64 5四金(43)
65 4六銀(57)
66 4四歩打
67 4三歩打
68 6四角打
69 4二歩成(43)
70 同 角(64)
71 4三角成(32)
72 7五角(42)
73 4九飛(48)
74 4五桂(33)
75 5五歩(56)
76 6四金(54)
77 4四馬(43)
78 3一飛(51)
79 4五銀(46)
80 3八歩成(37)
81 7九飛(49)
82 4八と(38)
83 6八金(58)
84 4七と(48)
85 5四桂打
86 5一銀(62)
87 6二歩打
88 5二銀(51)
89 4二桂成(54)
90 4三歩打
91 2二馬(44)
92 3五飛(31)
93 5二成桂(42)
94 同 銀(63)
95 2三馬(22)
96 5七と(47)
97 2四馬(23)
98 6七と(57)
99 同 金(68)
100 4五飛(35)
101 7六歩打
102 6六歩(65)
103 6八金(67)
104 6七銀打
105 7五歩(76)
106 6八銀成(67)
107 投了
まで106手で後手の勝ち
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/96/d99e0e8916c96e2903c741eb684addb8.png)
芹沢先生が急戦、大山先生は四間飛車穴熊に見えたのですが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/4a/4eb5bf6f2901983aec551705c65cb7fc.png)
46歩に32金と備えられて、ということですが芹沢先生が作戦に凝った感じです。飛車先を決めず、46歩はみませんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/62/4e7cb7b3618a9738888b94b97ed0a280.png)
さらに端角ですが、大山先生は銀を繰り替えて対応します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/7f/5d713a148c14fb0bf029d0612981471b.png)
大山先生は穴熊は放棄して、芹沢先生は位取りのような変な持久戦です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/28/dbb3d813569a1d672ac2749074d29f2b.png)
いろいろ歩がぶつかっての中盤戦。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/51/bfc0dc0125b6112d68dae3364a9be3a9.png)
角をさばいて、これは受けにくそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/3c/ff61c37be03582ced6d207f23c64fb42.png)
いろいろ謝ってどうにか収まりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/5e/7feeff3d63e844fb998f0031959d4ea2.png)
我慢ばかりでは勝てないので芹沢先生の反撃。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/a0/703af7232d9d7ee74170ac1ac996de28.png)
これでまあまあなのですが、歩切れの制約があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/90/75512cc91108cffa673ce8f3488499a5.png)
控えて打つ歩。33桂をさばけるので大山先生が好調です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/7e/68e21f2c4f3bbe771a95ebf7ead88813.png)
さらに自陣角。この局面なら打たざるを得ないのですが、これで十分と思っているのが大山先生です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/c1/b09db55006aae373720c13cb56b50813.png)
大山先生の角と桂がさばけました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/e6/2ee8e19d44ed7b553e12b4fc4c5256f3.png)
桂馬を取られるとはいえ38歩成が受けられません。これで技ありです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/ec/8c3d00e2876b30cd34f50b0d0adefe8c.png)
桂馬を損しても作ったと金を使います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/0f/66b618a57279524ad7980a0495eea231.png)
54桂に62の銀を51に引くのはあれ?と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/06/6d3694cdd3534a93cbd37729cec26531.png)
62歩に52銀上を見ていたのですね。桂馬でこの銀は取られますが、61歩成を実現させません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/f7/a258a08d3e17865c80b7d1ff507fe49c.png)
飛車をさばいて馬と銀に制約を課して、さらに と金が使えました。大山先生が優勢です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/81/fa8e47f178ea77c50255abbce388e31b.png)
芹沢先生の24馬は変な手ですが、39飛成とやってくれないかなあ、という勝負手。もちろん大山先生は応じず、銀を取ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4c/cf968521ab5948ec06c0f071258d948e.png)
投了図。大差になりました。
芹沢先生の46歩は予定だったのでしょうか?わからない作戦です。大山先生が普通に応じていたらどうなったのでしょう。もしかすると中央位取りでしょうか。それを大山先生が54歩で拒否して、端角から持久戦になったということなのかもしれません。
そのあと駒がぶつかるのですが、55角と出たところで大山先生がややリード。角交換の後の陣形のまとめ方が流石でした。44歩とか64角とか51銀とか受けの好手がちりばめられています。そして31飛をどこかで狙っていて、実現した後は と金を使って攻めればよいという落ち着いた指し回しが大山将棋という感じがします。先手後手逆にして並べてみてください。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:芹沢8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 3六歩(37)
16 4三銀(32)
17 6八銀(79)
18 9二香(91)
19 4六歩(47)
20 3二金(41)
21 5七銀(48)
22 5四歩(53)
23 6六歩(67)
24 6四歩(63)
25 9六歩(97)
26 5二銀(43)
27 9七角(88)
28 6三銀(52)
29 6七銀(68)
30 4一飛(42)
31 4八飛(28)
32 6二銀(71)
33 7五歩(76)
34 4三金(32)
35 8六角(97)
36 7二金(61)
37 8八玉(78)
38 5一飛(41)
39 7八金(69)
40 5五歩(54)
41 同 歩(56)
42 同 飛(51)
43 3八飛(48)
44 5一飛(55)
45 3五歩(36)
46 4五歩(44)
47 7七角(86)
48 4六歩(45)
49 3四歩(35)
50 5五角(22)
51 4八飛(38)
52 3七歩打
53 3三歩成(34)
54 同 桂(21)
55 3九歩打
56 4四角(55)
57 5六歩打
58 2四歩(23)
59 6五歩(66)
60 7七角成(44)
61 同 桂(89)
62 6五歩(64)
63 3二角打
64 5四金(43)
65 4六銀(57)
66 4四歩打
67 4三歩打
68 6四角打
69 4二歩成(43)
70 同 角(64)
71 4三角成(32)
72 7五角(42)
73 4九飛(48)
74 4五桂(33)
75 5五歩(56)
76 6四金(54)
77 4四馬(43)
78 3一飛(51)
79 4五銀(46)
80 3八歩成(37)
81 7九飛(49)
82 4八と(38)
83 6八金(58)
84 4七と(48)
85 5四桂打
86 5一銀(62)
87 6二歩打
88 5二銀(51)
89 4二桂成(54)
90 4三歩打
91 2二馬(44)
92 3五飛(31)
93 5二成桂(42)
94 同 銀(63)
95 2三馬(22)
96 5七と(47)
97 2四馬(23)
98 6七と(57)
99 同 金(68)
100 4五飛(35)
101 7六歩打
102 6六歩(65)
103 6八金(67)
104 6七銀打
105 7五歩(76)
106 6八銀成(67)
107 投了
まで106手で後手の勝ち