「痛快! ワンダー戦法」という本に、先後が逆ですが
中飛車で33角と上がらない、「77角省略中飛車」という戦法が載っています。24歩同歩同飛に32金
2筋の歩を切らせて戦うのです。後で飛を2筋に回って逆襲するねらいです。
ということは原始中飛車で始めて
44歩を突けば同じことですね。68銀42銀57銀左43銀68金上33桂
46歩31角37桂53角25桂
先手が急戦を考えるとこんな図でしょう。25同桂同飛21飛
あとは2筋の歩を伸ばしていけばまあまあです。この図の評価値は+74の互角。
「ワンダー戦法」では中飛車が先手ですし、早囲いにしているので手順が変わるのですが、先手の急戦にも対応できそうです。
では先手が居飛車穴熊を目指したらどうか。
57銀42銀77角43銀88玉
31角98香64角
先手が36歩を突いているというのがマイナスに働きます。46歩33桂47金
金銀の力で4筋は受かるのですが (47金としないと45桂があった) 、45歩66歩46歩同銀45歩37銀
53角99玉35歩
後手はまあまあ戦えます。この図の評価値は+54の互角。
AIに聞くと、
64角を意識して、31角66歩33桂46歩
先に歩を突いておけば受かります。65の位を取るのもあるので、後手は64歩を突いてから2筋に飛をまわります。98香53角99玉21飛
2筋の歩を伸ばされるので、先手は歩を打って謝るのですが、25歩を打って駒組を進めるとこんな図です。
先手からは動きにくく、84歩68銀71玉67銀61玉68角52玉37桂62金
中住まいにして飛は8筋で使う感じでしょうか。これこそ「風車戦法」ですね。9筋の位を取れていたら92香~91飛の端攻めでしたが。この図の評価値は+292、先手の作戦勝ちなのでしょうけど、どう開戦するかも含めて、難しいと思います。
後手有利になるわけでもないのですが、まずまず戦える戦法ではないでしょうか。