名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS4-10 奇襲中飛車(9)

2024-11-26 | 基本定跡の研究

ヒラメ戦法にはもう1パターンあって、初手から58飛34歩56歩54歩

48玉62銀38玉42玉28玉32玉38銀84歩76歩85歩77角

他の手順でも合流するパターンがありますが、先手の68銀が間に合っていない形です。77角成同桂86歩同歩87角

奇襲大全には載っていないのですが、78銀76角成と馬を作るのは、後手にとってわかりやすいでしょう。ただしその図での評価値は-124、後手ペースでしょうけどこれからです。

本に載っているのは86歩同歩同飛55歩

後手の飛は空成りですから、54歩の取り込みのほうが大きいです。55同歩54歩

ここで後手がどう指すべきか。本に載っている84飛は悪手で、55飛44角66角

55角同角22銀66角打

両取りで先手優勢です。

AIに聞くと、

最善手は52金右です。55飛33角66角に、55角同角22銀あるいは42銀は後手良し。65桂が最善ですが、85飛が好手です。

53歩成から清算しても桂歩と銀の交換では思わしくないようです。飛を使いたいので55飛44角66角

55角同角65飛11角成22銀

この図の評価値は-196の後手良しです。12馬には57桂があり、22同馬でも先手の駒損です。

つまり

このパターンは先手がうまくいかず、68銀77角とできるパターンは限られます。ヒラメ戦法はまあまあ良さそうな戦法ですが、いつも使えるわけではないようです。

コメント
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