名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

第203回名南将棋大会(壱)速報

2019-11-03 | 名将会

本日は第203回名南将棋大会(壱)を開催しました。結果速報です。

 

4クラスでしたが4連勝ばかりはとても珍しいです。1/16よりも少ないはず。

A級優勝

伊藤慧さん

B級優勝

加藤大樹さん

C級優勝

成田広文さん

D級優勝

中川和彦さん、ですが賞金ももらわずに帰られました。変なブームです。

 

優勝された皆様おめでとうございます。

参加された皆様ありがとうございました。

 

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大山将棋問題集20191103

2019-11-03 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

じっくりした攻めの手筋です。

A 45歩  B 46歩  C 46銀

 

第2問

 

45飛はどうしましょうか。

A 43飛成  B 65飛  C 49香

 

第3問

 

詰めろで竜取りが残っています。

A 35角  B 71角  C 57金

 

 

 

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大山将棋研究(1396);三間飛車に左美濃(灘蓮照)

2019-11-03 | 大山将棋研究

今日の棋譜2011103

昭和45年5月、灘蓮照先生と第29期名人戦第4局です。

大山先生が76歩34歩に26歩で居飛車、灘先生は32金でうそ矢倉か雁木のようですが

陽動振り飛車に近い三間飛車です。大山先生は察知して左美濃もできる構えでした。

79玉型で仕掛けます。45同歩33角成は先手十分、後手は64銀、42飛などありますが

おとなしめの22飛に66歩。これでゆっくりになるのですが

灘先生は62飛で

大山先生は44歩同銀46歩。45桂をねらいます。

26角~44角同金53銀という攻め筋ができました。

灘先生は6筋の歩を切って66歩に63飛と受けようとしたのですが

大山先生は角をぶつけます。もちろん角交換から24飛がねらいで

灘先生の45銀は同歩同飛46歩25飛ということでしょう。大山先生は66歩を打って

銀を取れば灘先生は強気で33桂。

44歩86角同歩44金、これは24飛45桂22飛成で先手よしに見えますが

41角から馬を作るほうが大山先生の好みです。飛を使って寄せようというのは後で考えるタイプ。

25桂で2筋が破れなくなるのですが、48飛で42歩を打たせ

飛を取って12飛。13香を取って駒得を主張するのは好きです。

灘先生としては45飛をいじめたいのです。26角は攻防、27角は36角成ねらい。

大山先生は飛にひもをつけて守りました。43金もねらっています。

55歩~95歩は取らずに46飛で催促し

馬飛交換で43香成が残ります。56歩同銀35角はうまい返しで、68角はもったいないけれど仕方ないところか。ここで44桂

同香同角が竜取り。大山先生は銀得なので有利ですが結構難しいです。

灘先生の51香は攻防です。

でも96歩を受けてもらえす、金銀両方に逃げられては不発でしょう。銀を取るほうが優りました。

端を逆用されて。

95歩~94歩では弱いです。大山先生の寄せは63桂、26角が利いているので51桂成ねらいです。

62角に51銀では重いけれど

角を追えば62銀不成(42銀成ではないです)とできます。

灘先生は角を取らせて98飛~51金で詰めろ。

87銀の受けに88銀~99飛成も詰めろ。面白くなってきました。

大山先生の35角はタダですが、詰めろ逃れで2手すき。

41金(竜を取られた)には71角成~94香で寄せていきます。

後手玉は詰めろ。

灘先生は58銀を打たせて85桂で詰めろ逃れ。

ですが後手玉は詰めろで受けはなさそうです。先手玉は

77で清算して67金という格好いい手があって

手が続くのですが詰まなくて負けでした。

 

左美濃で仕掛けられたので居飛車が満足の序盤です。駒得になって大山先生がずいぶん指しやすいのですが、最後はかなり追い上げられました。

この名人戦、灘先生の振り飛車が多いのですが、居飛車党だと思っていました。第3巻でも居飛車ですし。名人戦用の秘策だったのでしょうか。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:2019/10/31 08:16:03
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:灘蓮照8段
後手省略名:灘
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 3二金(41)
9 5六歩(57)
10 5四歩(53)
11 7八銀(79)
12 4三金(32)
13 5七銀(48)
14 4二銀(31)
15 5八金(49)
16 5三銀(42)
17 6八玉(59)
18 3二飛(82)
19 3六歩(37)
20 6二玉(51)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 1六歩(17)
24 1四歩(13)
25 4六歩(47)
26 7二玉(62)
27 7九玉(68)
28 8二玉(72)
29 3七桂(29)
30 7二銀(71)
31 4五歩(46)
32 2二飛(32)
33 6六歩(67)
34 6四歩(63)
35 7七角(88)
36 6二飛(22)
37 4四歩(45)
38 同 銀(53)
39 4六歩打
40 1三香(11)
41 4五桂(37)
42 4二角(33)
43 5九角(77)
44 6五歩(64)
45 同 歩(66)
46 同 飛(62)
47 2四歩(25)
48 同 歩(23)
49 8六角(59)
50 4五銀(44)
51 6六歩打
52 6三飛(65)
53 4五歩(46)
54 3三桂(21)
55 4四歩(45)
56 8六角(42)
57 同 歩(87)
58 4四金(43)
59 4一角打
60 4三飛(63)
61 3二角成(41)
62 2五桂(33)
63 4八飛(28)
64 4二歩打
65 4三馬(32)
66 同 金(44)
67 1二飛打
68 2六角打
69 4五飛(48)
70 2七角打
71 1三飛成(12)
72 3六角成(27)
73 4九香打
74 5五歩(54)
75 1一龍(13)
76 9五歩(94)
77 4六飛(45)
78 同 馬(36)
79 同 香(49)
80 5六歩(55)
81 同 銀(57)
82 3五角(26)
83 6八角打
84 4四桂打
85 同 香(46)
86 同 角(35)
87 4一龍(11)
88 5一香打
89 6七金(58)
90 9六歩(95)
91 4五銀(56)
92 2六角(44)
93 5二歩打
94 同 香(51)
95 9六香(99)
96 9五歩打
97 同 香(96)
98 9四歩打
99 6三桂打
100 6二角(26)
101 5一銀打
102 5三角(62)
103 5四歩打
104 2六角(53)
105 2七歩打
106 9八飛打
107 2六歩(27)
108 5一金(61)
109 8七銀(78)
110 8八銀打
111 7八玉(79)
112 9九飛成(98)
113 3五角(68)
114 4一金(51)
115 7一角成(35)
116 9二玉(82)
117 9四香(95)
118 9三歩打
119 同 香成(94)
120 同 桂(81)
121 7二馬(71)
122 4八飛打
123 5八銀打
124 8九龍(99)
125 6八玉(78)
126 8五桂(93)
127 9三歩打
128 同 玉(92)
129 8二角打
130 9四玉(93)
131 7三角成(82)
132 7七銀成(88)
133 同 金(67)
134 同 桂成(85)
135 同 玉(68)
136 6七金打
137 同 玉(77)
138 8七龍(89)
139 7七桂打
140 7八銀打
141 5六玉(67)
142 4五飛成(48)
143 同 玉(56)
144 4四香打
145 3六玉(45)
146 投了
まで145手で先手の勝ち

 

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大山将棋問題集20191102

2019-11-02 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

これで作戦勝ちになります。

A 65歩  B 85歩  C 35歩

 

第2問

 

継続手は?

A 65歩  B 55歩  C 45歩

 

第3問

 

攻めさせる方針です。

A 44角  B 77桂成  C 48角

 

第4問

 

駒は取れるのですが。

A 77桂成  B 66角成  C 64歩

 

 

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大山将棋研究(1395);三間飛車に左美濃(西村一義)

2019-11-02 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191102

昭和45年5月、西村一義先生と第16期棋聖戦です。

大山先生の後手三間飛車です。

西村先生は腰掛銀にして

88玉型の左美濃でした。

銀冠にして26飛は、36飛22角45歩という仕掛けでしょうか?

大山先生から動きます。85歩同歩同桂で技あり。86角として45歩98玉で耐えるしかないように見えますが、45歩ではなく42飛~55歩~45歩くらいで作戦負けになります。

66角には55歩同角54銀。角が死んでいます。

西村先生は角銀交換で耐えますが

44歩が入ったのは良いとして、43銀や32銀では55飛同歩44角あるいは35角28飛44角からのさばきがあります。

銀を打ってもだめなので84歩で手を渡しました。

大山先生は銀を追って、77桂成とせずに48角。攻めてこいと催促です。

西村先生は無理矢理でも攻めるしかありません。6,5筋を突き捨てて銀を打ち込み

66歩を払い(でも飛を取ってもらえず)

84歩72玉が入ったのは良いとして、攻めている駒は2枚だけです。

77桂成を催促しても

74銀で受けられて、83銀にも73玉、後手陣は破れません。

56歩~57歩成を受けるために44歩を成り捨て

56歩を払いますが

飛を追われます。25銀なんて大した手ではないのですが、元の形勢が悪いので困るのです。

84歩も払われて

17桂から36飛と使い

85桂を食いちぎって

15桂から34飛、ちょっと攻めの形になってきました。64飛があるので

74金には44銀を打てます。

でも飛を逃げられ、86歩~76歩で

桂を取られました。

33銀成としても後手を引くので、22歩で駒を取りに行きましたが、43銀打で角を取れの催促。

角を取って飛を引いたら

飛打ちに弱くなっていたのでだめです。合駒も角を打つしかないですが

78歩は困りました。

ここまで。

 

88玉型の左美濃は作戦負けになりやすいです。33角の利きに入っていますし、73桂~65歩とか85歩とか、高美濃の桂で攻められてだめな時があります。中盤早々に駒損になっては、いくら頑張ってもだめでした。

大山先生はすでに駒得なので、桂銀交換や角飛交換をしないというのがポイントです。相手の攻め駒を増やさないのが良い指し方です。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/05/07
手合割:平手  
先手:西村一義5段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二飛(82)
7 2五歩(26)
8 3三角(22)
9 6八玉(59)
10 4二銀(31)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5八金(49)
16 7二銀(71)
17 4六歩(47)
18 7一玉(62)
19 4七銀(48)
20 5四歩(53)
21 5六銀(47)
22 5三銀(42)
23 7七角(88)
24 8二玉(71)
25 8八玉(78)
26 5二金(41)
27 7八銀(79)
28 6四歩(63)
29 8六歩(87)
30 7四歩(73)
31 8七銀(78)
32 6三金(52)
33 7八金(69)
34 7三桂(81)
35 6八金(58)
36 8四歩(83)
37 2六飛(28)
38 8五歩(84)
39 同 歩(86)
40 同 桂(73)
41 6六角(77)
42 5五歩(54)
43 同 角(66)
44 5四銀(53)
45 4五歩(46)
46 5五銀(54)
47 同 銀(56)
48 4五歩(44)
49 4四歩打
50 5二飛(32)
51 5六歩(57)
52 5三飛(52)
53 2四歩(25)
54 同 歩(23)
55 8四歩打
56 5四歩打
57 6六銀(55)
58 6五歩(64)
59 7七銀(66)
60 4八角打
61 6六歩(67)
62 同 歩(65)
63 5五歩(56)
64 同 歩(54)
65 8三銀打
66 同 銀(72)
67 同 歩成(84)
68 同 玉(82)
69 6六飛(26)
70 6四歩打
71 8四歩打
72 7二玉(83)
73 7五歩(76)
74 同 歩(74)
75 8六飛(66)
76 7四銀打
77 8三銀打
78 7三玉(72)
79 3六飛(86)
80 5六歩(55)
81 4三歩成(44)
82 同 飛(53)
83 7四銀成(83)
84 同 金(63)
85 5六飛(36)
86 5五歩打
87 3六飛(56)
88 2五銀打
89 8六飛(36)
90 8四金(74)
91 1六歩(17)
92 5三飛(43)
93 5七歩打
94 3九角成(48)
95 1七桂(29)
96 1四銀(25)
97 3六飛(86)
98 2三銀(14)
99 9八玉(88)
100 2九馬(39)
101 8六銀(77)
102 6二玉(73)
103 8五銀(86)
104 同 金(84)
105 7七桂(89)
106 8四金(85)
107 1五桂打
108 3二銀(23)
109 3四飛(36)
110 7四金(84)
111 4四銀打
112 8三飛(53)
113 8五歩打
114 8六歩打
115 同 銀(87)
116 7六歩(75)
117 7五歩打
118 7七歩成(76)
119 同 金(68)
120 7三金(74)
121 8七金(78)
122 9五歩(94)
123 同 歩(96)
124 9六歩打
125 6六歩打
126 4七馬(29)
127 2二歩打
128 4三銀打
129 3三銀成(44)
130 同 銀(32)
131 3六飛(34)
132 同 馬(47)
133 同 歩(37)
134 2八飛打
135 8八角打
136 7八歩打
137 7六角打
138 7九歩成(78)
139 9六金(87)
140 5二銀(43)
141 投了
まで140手で後手の勝ち

 

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20191102今日の一手(その942);わかりやすい詰めろ

2019-11-02 | 今日の一手

20191102今日の一手

10月12日の名南将棋大会から、OさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

角と飛桂の交換で先手の駒得です。終盤なので評価は控えめに。

玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。広さで優るのでプラス評価。

先手の攻め駒は持ち駒飛銀桂で3枚。場合によっては25金も加わります。

後手の攻め駒は67角93角と持ち駒金銀銀で5枚、十分です。

総合すれば先手もちです。

 

☆ 大局観として

玉の広さでだいぶ差がありますから、先手有利と見てよいでしょう。上に逃げだして詰みにくい形です。それでも後手の攻め駒が多いので、受けるのは大変です。どこかで見切って攻めを考えるのでしょう。

先手は攻め駒が少ないですから、持ち駒を打って守ると攻撃力が下がります。駒得なので構わないところではありますが。

 

☆ 簡単なまとめ

53飛成

あるいは35桂

23の地点をねらうのがわかりやすい詰めろです。後手玉を固めさせるようでも、ぴったりした受けが難しいです。

 

 

× 後手のねらいを見てみましょう。85桂で角取り。

取られそうなので跳ねてみました。後手は構わず49角成同飛48銀

角を取る余裕はありません。

 

 

× 受ける手から見ると、38金は角切りを避けていますが49銀を打たれると

より受けにくくなっています。

 

 

× 58銀打は48銀で失敗です。

 

 

 

△ 受けとしては48銀が一番手堅いです。

56歩85桂75角58歩

駒を取られなければまあまあです。

 

 

× 37銀では57金が受けにくいです。

 

 

△ 57歩ならば

57同角成はあるのですが33歩成

王手馬取りの筋で対抗します。

 

57同角成がないのならば、78角成58金77馬

駒得は消えてしまうのですが、39飛と使えますし、反撃を見てまあまあ指せそうです。

 

桂を惜しんで85桂とすると

68馬93桂不成39銀

39同玉37銀は受けにくいです。

 

 

△か○ 38飛は攻防の自陣飛車です。

21玉には53飛成が詰めろ。

21玉ではなく42銀なら54桂

後手は結構受けにくいのです。

 

 

△か○ 実戦は33歩成でした。

33同歩の時にいろいろありそうですが、52飛打42金打

51飛成49角成同飛48銀

ここで飛の逃げ場所を間違えました。89飛37銀打17玉47角成

47銀を取られると詰めろです。89飛では29飛ならば形勢不明でした。ここでは後手玉に詰めろがかからず(14金としましたが詰めろではありません)寄せ合い負けです。

 

52飛打では後手を引いてしまいましたから、62飛ならば

52飛の中合いは同飛行成です。金か銀を合駒に打たせて、さらに攻めることもできます。受けるのもあるでしょう。

 

また84銀同角82飛

両取りで角を取る受けもあります。84飛成の位置が81竜や44竜とできるので遊ばなければ有利です。

 

また52飛成として

42金打59竜

竜で受けるのもあるかと思えば、49角成同竜48金

これは失敗です。

 

 

○ 33歩成を入れずに52飛成は

ちょっと難しいのですが、49角成の時に33銀(33歩成からでも詰むようです)から詰みがあります。変化がいくつかありますが、21玉32銀成同金33桂

22玉21飛13玉11飛成12合14金・・・というのがその一つです。先手玉も詰めろになっているので1手違いですが。

 

後手は何か受けるのですが、42金打

竜取りが厄介でしょう。33銀同歩同歩成同玉53飛

先手玉は2手すきなので強く攻めていって寄りそうです。

 

63竜とかわすのもあって

23竜からの詰めろ。53歩58歩

48銀38金49銀打35桂

こういう攻防で先手もちです。

 

 

△ 51飛成は

49角成の時に33歩成同歩52飛

合駒が金銀だけなので詰むようです。

 

別の詰み筋として、31竜同玉43桂

これも詰むのですが、どちらも読みにくい詰み筋です。

 

でも42銀と受けられたときに

52竜42金の形よりも33銀と打ち込むのが甘いので難しくなっています。63竜もありませんし。

 

 

○ 53飛成は

23竜からの分かりやすい詰めろで、竜取りで受ける手もありません。13銀には42銀

42同金同竜12玉には33歩成

詰めろを続けていくのは難しくないです。

 

42銀ではなく、一度38金と守るのもよいでしょう。

 

 

△か○ 61飛だと

詰めろではないのですが、49角成同飛48銀の時に33銀

12玉24桂同歩21角・・・角をもらえば後手玉が詰みます。

 

後手は何か受けるわけですが、41金打38金49銀43桂

1枚使わせれば先手は少し遅い寄せでもよくなります。

 

 

○ 35桂も詰めろです。

12銀43桂成

これも持ち駒を使わせて確実な寄せを見ます。

 

駒を打たないで21玉ならば23桂不成

結局駒を打って受けることになります。

 

 

△か○ 43桂だと

どう見ても詰めろではありませんね、2手すきです。でも49角成同飛48銀31桂成

この先手玉が詰めろではないので寄せ合い勝ちです。

43桂に金を逃げるのならば飛の打ち込みが厳しくなるというわけです。

 

☆ まとめ

終盤では受けるか攻めるかの選択を迫られる場面に良く出くわすわけですが、どちらから考えるかは棋風次第です。

この場合はぴったりした受けが見つかりにくく、後手の攻め駒が5枚もあるということに関係しているのでしょう。48銀と打つのが手堅いですが(2つの受けの原則通り)、戦力が下がります。

それが嫌ならば攻防の手で(変化の含みで)受けるしかありません。57歩か38飛です。

後手玉が薄いので攻める方が簡単です。詰めろになる手がいくつかあるのですが、23の地点をねらうほうが読みやすいでしょう。53飛成か35桂か。先手で駒を使わせて受けに回るというのも受けのテクニックです。

受けずに攻め続けることもできます。53飛成~42銀、35桂~43桂成、別の攻め筋もある手でした。先手玉はしっかりした受けが難しいけれど、詰めろを続けられることも難しい形なので攻めやすいのです。

 

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大山将棋問題集20191101

2019-11-01 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

この手が良く利きました。

A 94香  B 77歩  C 27歩

 

第2問

 

先手の入玉は阻止できません。

A 28銀  B 25金  C 13玉

 

第3問

 

怖いところですが、これで大丈夫だと読みました。

A 23同銀  B 13玉  C 28歩成

 

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大山将棋研究(1394);力戦相居飛車(灘蓮照)

2019-11-01 | 大山将棋研究

今日の棋譜20191101

昭和45年5月、灘蓮照先生と第29期名人戦第3局です。

76歩34歩66歩、前局を踏まえて、大山先生は84歩ではなくて42銀です。

どちらが飛を振るかという出だしですが

灘先生は26歩で居飛車、大山先生は35歩で三間飛車と思ったら

雁木になるかも。

大山先生はここからでも四間飛車にしたことがあります。灘先生の78玉は相居飛車には向かないのですが

78玉を見てか、大山先生は居飛車にしました。

互いに位を取ります。

大山先生のほうが形がすっきりしています。しかしこの将棋は入玉が絡むので、95歩の位は案外に大きいかも。

大山先生が7筋の歩を交換すれば

灘先生も4筋の歩を交換するのですが、これは傷になる感じがします。

85金とただ取りではなく、86歩同歩同金とする方が(金と銀の違いで)本筋です。

灘先生は8筋を制して

96玉。入玉を目指すのですから、安定していれば上に行く方が良いです。

55歩46歩で戦いが始まりました。

大山先生は4筋に飛を回って銀をぶつけます。

灘先生は銀を打たねばならないのでちょっと損ですが

上部開拓できればよくなります。

さすがにこの歩は取れないか。ならば動いたのが少し無理でした。

気を取り直して88角の利きを通して攻めようとします。

55同銀同金同角47飛成24飛23歩84飛が決まればよいけれど(68歩成も嫌ですが)、55銀には34金46銀でしょうか。

一度69歩と受けたら51角、84歩があります。

84歩同角と呼んで25歩、25同歩は17桂です。

51角24歩に84歩。大山先生は強気です。

93桂成を取らずに73桂

85桂~78歩は78銀ねらい。

95金に27歩18飛が入れば45金とできますが、重い攻めなので84金~86玉~85玉は捕まらないでしょう。

灘先生は53歩~52歩成のほうでしたが

これだと玉が上に抜けていないので、78同飛しかなさそう、68歩成同飛67銀か47飛成か、と思っていたら

85金88と95玉85歩51と という手順で、角桂と角金の取り合いです。駒損というのは

入玉してしまえば影響は少ないのですが、18飛を取りに来られると点数が足りません。

相入玉成立までには現状でも8点たりません。

ということで後手玉攻略に動きました。小駒だけで攻め駒3枚、望み薄ですが。

桂を打ち込み

31桂成から23銀。手は続きます。

13玉に14歩、しかし26香の利きが止まり

上部脱出は一度食い止めましたが

次第に攻め駒を取られていきます。

と金は作っても

18香も取られては

ここまで。

 

大山先生が相居飛車で勝つパターンで今のところ確認できるのは入玉がらみです。先に入られても駒を取ることを優先して勝っています。慣れている方が勝てる将棋なのでしょうね。勝負を急がない性格(を作ってきた)も相性が良いです。大山先生は対抗型ばかり指すので、次第に相入玉は苦手になってきますが。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1970/05/01
手合割:平手  
先手:灘蓮照8段
後手:大山名人
先手省略名:灘
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 4二銀(31)
5 6八銀(79)
6 5四歩(53)
7 5六歩(57)
8 4四歩(43)
9 6七銀(68)
10 4三銀(42)
11 2六歩(27)
12 3五歩(34)
13 2五歩(26)
14 3三角(22)
15 6五歩(66)
16 6二銀(71)
17 4八銀(39)
18 5三銀(62)
19 5七銀(48)
20 3四銀(43)
21 6八玉(59)
22 3二金(41)
23 7八玉(68)
24 6四歩(63)
25 同 歩(65)
26 同 銀(53)
27 7七桂(89)
28 4一玉(51)
29 9六歩(97)
30 5二金(61)
31 6六銀(67)
32 8四歩(83)
33 6五歩打
34 5三銀(64)
35 5八金(49)
36 8五歩(84)
37 6七金(58)
38 4五歩(44)
39 7五歩(76)
40 3一玉(41)
41 7六金(67)
42 2二玉(31)
43 6八金(69)
44 1四歩(13)
45 1六歩(17)
46 4四銀(53)
47 9五歩(96)
48 6三金(52)
49 6七金(68)
50 4二飛(82)
51 7九角(88)
52 5二飛(42)
53 6八角(79)
54 5一飛(52)
55 7九角(68)
56 7四歩(73)
57 同 歩(75)
58 同 金(63)
59 7五歩打
60 7三金(74)
61 4六歩(47)
62 同 歩(45)
63 同 銀(57)
64 4五歩打
65 5七銀(46)
66 6三金(73)
67 3八飛(28)
68 4一飛(51)
69 2八飛(38)
70 4三飛(41)
71 8六歩(87)
72 同 歩(85)
73 同 金(76)
74 4二飛(43)
75 8七玉(78)
76 8二飛(42)
77 8五歩打
78 4二角(33)
79 7六金(67)
80 6七歩打
81 9六玉(87)
82 5一角(42)
83 8八角(79)
84 3三銀(44)
85 5五歩(56)
86 4六歩(45)
87 同 銀(57)
88 4二飛(82)
89 4七歩打
90 9四歩(93)
91 同 歩(95)
92 4五銀(34)
93 同 銀(46)
94 同 飛(42)
95 4六銀打
96 4三飛(45)
97 2四歩(25)
98 同 歩(23)
99 6四歩(65)
100 同 金(63)
101 8四歩(85)
102 同 角(51)
103 5四歩(55)
104 9五歩打
105 8七玉(96)
106 5四金(64)
107 6五銀(66)
108 4四金(54)
109 8五桂(77)
110 5五歩打
111 6九歩打
112 5一角(84)
113 8四歩打
114 同 角(51)
115 2五歩打
116 5一角(84)
117 2四歩(25)
118 8四歩打
119 9三桂成(85)
120 7三桂(81)
121 7四銀(65)
122 8五桂(73)
123 8三成桂(93)
124 7七歩打
125 9五金(86)
126 2七歩打
127 1八飛(28)
128 4五金(44)
129 5三歩打
130 4六金(45)
131 5二歩成(53)
132 5六金(46)
133 9六玉(87)
134 7八歩成(77)
135 8五金(95)
136 8八と(78)
137 9五玉(96)
138 8五歩(84)
139 5一と(52)
140 8七と(88)
141 8四玉(95)
142 4七飛成(43)
143 7三角打
144 2八銀打
145 9一角成(73)
146 2九銀(28)
147 6五銀(74)
148 1八銀(29)
149 同 香(19)
150 4四龍(47)
151 9三玉(84)
152 4六金(56)
153 2六香打
154 3四銀打
155 2三桂打
156 2八歩成(27)
157 3一桂成(23)
158 同 金(32)
159 2三銀打
160 1三玉(22)
161 1五歩(16)
162 2五歩打
163 4五歩打
164 同 金(46)
165 1四銀成(23)
166 2二玉(13)
167 2五香(26)
168 1四香(11)
169 同 歩(15)
170 2五銀(34)
171 2三香打
172 3二玉(22)
173 2一香成(23)
174 同 金(31)
175 1三歩成(14)
176 2四銀(33)
177 2三歩打
178 1八と(28)
179 2二歩成(23)
180 同 金(21)
181 同 と(13)
182 同 玉(32)
183 5七桂打
184 1三玉(22)
185 投了
まで184手で後手の勝ち

 

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