名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS4-10 奇襲中飛車(3)

2024-11-20 | 基本定跡の研究

飯塚先生の原始中飛車対策を見てみましょう。

49金のまま右銀を46に使って中央を受けます。88角成同銀42銀77銀33銀68金44銀36歩

55歩同歩同銀と来れば、もちろん52歩同飛41角

評価値は+681、先手有利です。

戻って

2筋を攻める方は、33桂37桂21飛35歩

35同歩34歩36歩33歩成37歩成32と

金を取れるので先手有利、評価値は+483です。

また戻って

後手としては持久戦しかないということになるのですが、94歩96歩84歩75歩

83銀76銀72金86歩92香77桂91玉

先手は玉頭位取り、後手は銀冠から穴熊にしてみます。14歩37桂15歩58金上38角

89飛27角成85歩同歩同銀

馬を作らせても飛を8筋に回れば先手優勢、評価値は+2105です。

ちょっと手順が先手にうますぎるのですが、地下鉄飛車を頭に入れておけば、先手の作戦勝ちになるでしょう。

この対策が決定版かといえば、(飯塚先生の原始中飛車に対しての特効薬的な対策なので) 問題があります。

先手が早くに右銀の位置を決めてしまうので、88角成同銀42銀77銀44歩68金43銀

「歩越し銀には歩で対抗」です。96歩94歩66歩33桂

銀を追われて5筋の歩を交換されそうです。この図の評価値は+34、先手としてはつまらないです。

と言って

36歩33桂37桂45歩

45同桂同桂同銀には33桂や37角があり、取れなくて57銀55歩同歩同飛・・・評価値は互角ですが、作戦は失敗でしょう。

また戻って

では地下鉄飛車でどうか。96歩94歩75歩33桂76銀21飛

58飛24歩28歩25歩59飛26歩38金

屈服ですが2筋の受けは間に合いました。44銀77桂51飛66銀

64歩86歩63銀85歩72金36歩42金89飛

やっと地下鉄飛車にできて、55歩同歩43角

84歩同歩同飛83歩86飛55歩同歩同銀

こんな攻防で、評価値は0付近の互角です。

この対策は原始中飛車の角交換44銀型に対しては特効があるのですが、ツノ銀型にはうまくありません。昨日示したような、普通の対策のほうが優ります。

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SS4-10 奇襲中飛車(2)

2024-11-19 | 基本定跡の研究

では飯塚先生の原始中飛車を検討してみましょう。

51飛と引いておいて、銀を繰り出す前に34歩を突きます。36歩88角成同銀42銀77銀33銀

後手から角を交換して銀を出ます。1手損ではうまくいく感じがしないのですが。68金上に44銀と出るのですが、AIに聞くと、22歩があり

33桂は21角42金23飛成です。22同金42角52飛15角成

先手は馬を作るのも一法です。1歩損でも後手が34の歩を守ると形が悪くなるから成立するようです。この図の評価値は+140の先手ペース。

戻って

68金上44銀96歩55歩同歩同銀95歩33桂

先手が端の位を取って待つのは悠長で、説明用の手順という気もします。飯塚先生は後手良しとしているのですが、この図の評価値は+404の先手有利です。35歩45桂52歩

カウンター攻撃があり、52同飛以外は34歩の取り込みです。52同飛が最善で、41角42飛32角成同飛23飛成14角43竜

先手有利だとわかります。

解説では端歩を突かないで66銀と対抗しなさいとなっています。

55歩同歩同銀には52歩

いつでもこの歩があるというのが、原始中飛車の弱点です。52同飛41角には66銀のほうがましですが、52角成同金66歩

この図の評価値は+294の先手良しです。

後手が55歩から動くのは無理なので、

33桂46歩21飛

2筋に転じるのは良い構想です。先手は指しにくくなっていて、こんなことならば46歩とする前に37桂~25歩としている方がましでした。47銀24歩37桂25歩

27歩と謝っても指しにくいのですが、45歩同桂同桂26歩

評価値は-214の後手良しです。

なので対策としては

22歩から馬を作るのがまあまあか。後手としては44銀型ではなく

44歩~43銀とする方が良いようです。22歩同金42角から馬を作っても、34の歩を取れないから互角です。ただ33桂と跳ねると25桂から桂交換で思わしくないようで、この図の辺りは評価値は+100ほどなのですが、後手の指し方が難しいです。

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SS4-10 奇襲中飛車(1)

2024-11-18 | 基本定跡の研究

穴熊の難しい話が続いたので、奇襲戦法でリラックスしましょうか。まずは原始中飛車です。定跡書としては、飯塚祐紀先生の「奇襲振り飛車戦法」です。

初手から、76歩52飛26歩62玉25歩32金

2筋は金で受けるというのが特徴です。24歩同歩同飛23歩28飛72玉48銀82玉68玉72銀78玉54歩56歩

今日の話は飯塚先生の本には出ていないのですが、私が子供のころに読んだ定跡本の記憶 (書名も覚えていないです) をもとに検討してみます。42銀58金右53銀68銀64銀36歩55歩同歩同銀

これはだめな手ですよと書いてあったはずです。パッと見えるのは24歩同歩25歩

2筋を継ぎ歩攻めします。25同歩同飛が銀取りで、34歩24歩

33桂には55飛ですから、2筋が受からず先手優勢です。

ところが

AIに聞くと、31角24歩22歩の図は

評価値は-12、互角なのだと。最初の落とし穴がありました。

戻って

57銀右56歩66銀

66同銀同歩57銀41銀

この割打ちは痛く、先手優勢です。評価値は+1000くらい。

後手は割打ちに備えなければいけないので、51飛96歩を入れてから55歩同歩同銀としてみましょう。

57銀右56歩66銀

後手は銀を引くと57歩同歩成同銀上と盛り上がられます。66同銀同歩57銀に67金

中央の受け方を昔の定跡本は教えてくれるのです。68銀成同金上57銀58歩

68銀成同玉で中央は受かるから、原始中飛車は卒業して、ノーマル中飛車 (当時はこう言いませんでしたが) を覚えなさいと書いてありました。でも14歩を突かれたら

46銀と受けて、13角65歩

ここまで来てやっと評価値は+127の先手ペースくらいなのです。局面が落ち着けば、45銀打~56銀とすれば有利になります。

途中で先手が工夫するならば。最初に57銀を打たれたときに52歩と返せば

52同飛には41銀があります。52同金57銀同歩成同金62金68金

56歩67金寄57銀とすれば、後手の61金が62金に替わっている図になります。58歩と受けても良いのですが、69金とかわして

評価値は+990、ほぼ先手優勢です。(61金の形だと評価値は+577です。) 48銀不成には52歩同飛58歩と受けるのが良い手です。

なおやはり私の記憶があいまいなのですが、

95歩34歩が入っていて、最初の受け方をした図です。64歩~65歩の筋を受けにくいから、難しいのではないかと書いてあったアンチ定跡本 (森雞二先生だったような) を読んだことがあります。振り飛車が先手だったか、美濃囲いではなくて72玉の形だったかがあいまいですが。この図の評価値は-106なので、後手ペースなのでしょう。

先手の受け方はわかったのですが、実は後手が5筋を強引に攻めなければ難しいのです。(評価値は+100くらいです。) もっと戻って先手の対応策を聞いてみると

64銀には66歩だと。「歩越し銀には歩で対抗」です。55歩同歩同銀には56歩

銀を引いてもつまらないので、56同銀とすると46歩で銀ばさみ。57歩同銀右同銀成同銀54飛

この図の評価値は+235の先手良しです。先手が手得しているので、中央を厚くしていけばよいでしょう。

また

51飛と待ってから攻めるのは、57銀右55歩67金

56歩同銀55歩45銀

この図の評価値は+215の先手良し。

こういう受け方のほうが本格的な感じがします。

 

 

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SS4-9 ノーマル中飛車相穴熊(7)

2024-11-17 | 基本定跡の研究

最後に後手が動かなかった場合です。昨日の途中図で

72金左36歩94歩24歩同歩37桂42飛58角

長岡先生は先手十分だというのですが、評価値は+35しかありません。95歩と待たれて、簡単ではないようです。

AIに聞くと、24歩と動く前に、94歩には96歩、14歩16歩51飛37桂41飛68角

後手が攻めないのならばゆっくりすればよいようです。でもこの図の評価値は+128しかなく、13桂と待てば24歩同歩同角に21飛があるというわけで、膠着した局面が続きます。

これは

こういう図から、94歩96歩41飛37桂としても同じ図にたどり着きます。

 

相穴熊の細かい変化を調べていくと難しさだけを感じるのですが、指しこなすためには必要なことです。私もそうですが、面倒すぎると思った方は、居飛車穴熊を採用しないほうが良いです。右46銀急戦や53金戦法を考えましょう。

振り飛車党でノーマル中飛車を選べば、居飛車穴熊に対して矢倉流中飛車は有力な選択肢なのですが、正確に応じられるとちょっと指しにくいです。でも相穴熊ならば互角に近い (今日示した動かない形) ようで、実戦経験の多いほうが勝つのでしょう。

ノーマル中飛車の話は終わりです。

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SS4-9 ノーマル中飛車相穴熊(6)

2024-11-16 | 基本定跡の研究

先手が48飛を28飛と戻すのは

36歩よりも少し劣ります。52飛には86角

55歩同歩同銀には53歩を用意しておきます。72金上36歩75歩同歩55歩同歩同銀74歩

66銀53歩42飛66歩56歩67金の時に、長岡先生の解説では94歩96歩55角・・・なのですが、57銀とされて

この図の評価値は-127、先手が思わしくありません。

なので

72金36歩75歩には同銀

と応じるのが正しいようです。この図の評価値は+211の先手良し。後手の応手で岐れますが、75同銀同角64銀86角

銀を手持ちにしているので先手が良いでしょう。

戻って

55歩には64銀同歩43銀

53飛34銀成51角44成銀73飛95角

というくらい。

また戻って

65銀には24歩同歩66銀

66同銀同歩55歩37桂56歩45桂

3つの変化とも評価値は+200ほど、先手良しで進行しています。

所司先生は

72金左16歩14歩36歩

この形も解説しています。55歩 (24歩同歩を入れると55歩に56歩があるので難しくなる) 同歩同銀には (24歩は入らず66銀23歩成55角で悪い) 同銀同角58飛

これは61金の形と違い、19角成には51飛成とできるので

評価値は+360の先手有利です。

また

(64銀には53銀なので) 54歩と受けるのは55飛同歩54歩

この図の評価値は+730の先手有利です。

 

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SS4-9 ノーマル中飛車相穴熊(5)

2024-11-15 | 基本定跡の研究

昨日の続きで

所司先生の解説では、55歩58飛52飛55歩同銀です。

55同銀同角は後手十分だと。でも銀を取らずに86角56歩53歩

ここで分岐しますが、42飛には55銀同角56飛19角成52歩成

52同飛しかなく、同飛成同金41飛84香

後手は先に香を取っているので反撃もあります。77角49飛11角成29飛成44馬

この図の評価値は+324の先手有利。馬が使いやすいのと玉の堅さが関係しています。

戻って

72飛は受けの手で、先手は銀を交換するわけにはいかず65銀、46歩同歩42飛

後手は時間差で飛を使います。52歩成同飛37桂

42角77角64銀56銀

ぎりぎりの攻防が続きます。33角53歩同飛66歩

51飛45桂15角53歩57歩

57同飛48角成67飛53銀同桂成同飛

この図の評価値は+271、まだ簡単ではありませんが、先手良しです。

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SS4-9 ノーマル中飛車相穴熊(4)

2024-11-14 | 基本定跡の研究

昨日の最初の図で

後手が22飛から動くのは無理でした。美濃囲いでは堅さ負けするので

相穴熊になるのでしょう。長岡先生によると、68角74歩28飛

この図の評価値は+137、2手損しているので先手ペースといえるかどうか。72金左に18香は変わった手です。94歩96歩14歩36歩

先手の36歩を見て、後手から動くのですが、55歩同歩同銀同銀同角58飛

この図の評価値は+578の先手有利です。19香の形ならば取られるのですが、かわした18香が生きています。結論を見ればなるほどなのですが。

AIに聞くと、途中18香には52飛とされると

58飛と受けなければならなさそうで、この図の評価値は+38しかありません。先手の作戦は失敗します。

ということで、18香は疑問手、先手はどこかで36歩を突くわけですが、28飛の前に36歩とするのはうまくいかないという長岡先生の解説があります。

75歩同歩55歩同歩同銀

55同銀同角58飛

19角成53飛成64馬

この図の評価値は-151の後手ペース。長岡先生は先手不利としています。相穴熊だと少しの差が大差になりやすいので、後手有利と見ても良いでしょう。

ところがAIに聞くと、

75歩同歩55歩には58飛だと。

52飛55歩同銀74歩

後手から銀を取れません。56銀には86角ですし、56歩には65銀として

46歩同歩51角37桂

先手は右桂を使えるというのが大きいのです。84角45桂39角成53歩

42飛に35歩、取れば34歩です。44飛と受けて

52歩成同金77角54飛56飛

強い手が出ました。56同銀11角成

飛香交換ですが、55香が見えます。この図の評価値は+561の先手有利。45銀には55歩のほうが良いようで、53飛45歩

まだ54香が残っています。

つまり後手から動くのは無理なようで、先手はカウンターを決めれば有利になるのです。と言って動かないと

72金左28飛14歩16歩94歩96歩22飛35歩

あるいは37桂でも良いでしょう。居飛車から動く手段はあるので先手の作戦勝ちです。

 

 

 

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SS4-9 ノーマル中飛車相穴熊(3)

2024-11-13 | 基本定跡の研究

本家の矢倉先生は書いていないのですが、所司先生と長岡先生は66銀型の相穴熊についても書いています。

先手が49金のままで48飛と受けるのは、これまでに出てきませんでした。違いはあって、24歩同歩22飛には28飛

24角には68角、24飛には同飛同角22飛、どちらも先手有利です。

戻って

ならば単に22飛として、28飛42飛22飛28飛・・・の千日手をねらいます。先手は避けねばならないので、22飛には46歩同歩同飛42飛43歩

所司先生は72飛が良いというのですが、88銀74歩のところで、AIに聞くと86角が良いのだと。

この図の評価値は+295の先手良しです。後手が7筋を攻めようというのは無理です。

ちょっと戻って

22飛のほうが最善で、88銀に24歩

所司先生は75銀と闘うのだというのですが、穴熊が薄すぎます。AIに聞くと36歩25歩37桂

これは45飛~25飛のねらいです。44歩の受けに35歩15角59角

26歩44飛27歩成45桂

59角成は同金右がぴったりです。なので37と のほうが優り、16歩29飛成15歩49竜58角38竜42歩成

研究していないと選びにくい順ではありますが、この図の評価値は+515の先手有利です。

ということで後手は2筋から動くのは無理、相穴熊でどうかという話になります。

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SS4-7 ノーマル中飛車に居飛車穴熊(19)

2024-11-12 | 基本定跡の研究

最後のテーマ9は

14歩を突く手。これは関係のなさそうな手ですが、98香45歩26飛44角36飛32飛65銀

銀をぶつける変化の時に、77角成同桂65銀同桂35銀

16飛に15歩で飛が詰むというわけです。でも評価値は+151、先手が悪いわけでもなく、66角36銀同歩となれば、11角成と53桂不成が残っているからです。でもまあ先手が選びにくい変化でしょう。

戻って

98香52金左99玉45歩26飛44角36飛32飛88銀13香

これが矢倉先生の研究です。79金に35歩26飛36歩同飛同歩39飛41飛

飛交換して打ち合ったときに、13香は取られにくいという主張でした。26角21飛成29飛成78金寄46歩同歩84桂

後手まずまずとしているのですが、この図の評価値は+755、はっきり先手有利です。76桂が受けにくそうにも思えましたが、86歩76桂87銀

問題なく受かるのです。もし9筋の突き合いがあれば96桂があったので改善するのですが、それでも評価値は+444、先手有利は覆りません。

途中をAIで検討してみると

98香に45歩26飛44角36飛32飛99玉51金左

65銀の筋が緩和されているので、先に金を寄りやすいのです。52金左よりも優ります。88銀に35歩26飛36歩

ここで36同飛か27飛の分岐ですが、36同飛は同飛同歩39飛31飛

これが角取りになっていないというのが大きく、29飛成21飛成85桂86角19竜35桂

というくらいの進行で、評価値は0付近の互角です。後手番振り飛車としては十分でしょう。

戻って

27飛のほうが少し優ります。34飛79金33桂

78金寄37歩成同飛36歩27飛35角

この図の評価値は+101、まだ先手に振れていますが互角です。

ということで、最後のテーマは後手が互角に戦えます。

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SS4-7 ノーマル中飛車に居飛車穴熊(18)

2024-11-11 | 基本定跡の研究

テーマ8は

後手が52金左と締まって、45歩からのさばきを先に受けるために先手が26飛とした形です。AIに聞けば、45歩には57金を勧めるので、26飛は最善ではないわけですが。ここで後手が45歩を突くと57銀55歩

66歩には、矢倉先生のいう56歩同銀55歩67銀よりも、53金55歩同銀56歩44銀のほうが難しく

評価値は+122の互角です。だから26飛は大した事の無い手だということになるのですが。

さて戻って

後手が45歩を選ばなければ、94歩98香95歩99玉22飛

ここで88銀に24歩同歩同飛から見てみましょう。

24同飛同角22飛には、解説してある28飛よりは26飛など

別のところに打てば、68角成~78馬の二枚替えがあって後手有利です。28に打ってあると、21飛成68角成28竜78馬同竜ですから。

戻って

先手は飛交換はできないので25歩22飛69金

これは68角~24歩をねらっているので、後手の2筋攻めが失敗します。評価値は+206で先手良しというか、作戦勝ち。

戻って

88銀に24歩同歩同角のほうが本手で、先手は69金

角切りを防ぎます。14歩16歩21飛36歩33桂37桂

35歩同歩同角には36歩が仕方ないでしょう。

34歩36歩33歩成37歩成は先手だけ飛取りになってしまいましたから。(評価値は0付近の互角ですが。) 26角38飛

ここは45歩も45桂もあって、どちらも同じくらいの評価値です。解説の45桂は同桂同歩75銀

ここから、46歩同歩41飛64銀同歩45桂47歩

矢倉先生は後手十分だとしているのですが、評価値は+243で先手良しです。79金48歩成には27歩があって、飛角の取り合いにしかならないから。

戻って

この銀は後手から取るほうが良いのです。75同銀同歩46歩同歩41飛

45桂の受けには47歩79金寄76桂があります。なので74歩46飛48歩

48同角成同飛同飛成11角成

この図の評価値は+83の互角です。

さて二枚替えの筋は後手の得でしたから、先手は88銀を保留して16歩

2筋方面に備える方が無難です。14歩36歩13桂37桂24歩同歩同飛

ここは25歩でも悪くはないのですが、24同飛同角21飛29飛75銀

解説では75銀のところを、25歩42角11竜・・・としているのですが、強く銀をぶつけるほうが良いです。68角成29飛成77馬同桂は無理なので、53銀66角

15歩同歩14歩を見て先手有利。評価値は+494もあります。(66角としないで15歩同歩14歩でも良いのですが、後手に有効な手もないので、角を上がっておく方が評価値が上がります。)

ということで、このテーマは後手が向い飛車に転じても、二枚替えの筋だけ気を付ければ先手が有利になりやすいです。後手としては26飛と備えられても45歩を突いた方が良いみたいですね。

 

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