今週末は医師国家試験が行われています。そこで雑感です。
県病院事業庁によると、同庁が経営する県立4病院の医師数の現状(10月1日現在)は、総合医療センター(四日市市)が定数70に対し58人、こころの医療センター(津市)が同15に対し13人、一志病院(津市)が同8に対し3人、志摩病院が同36に対し28人-といずれも定数に満たない。人口10万人当たりの医師総数(04年度調査)でも県内は、全国都道府県でワースト12位の176.8人で、全国平均の201.0人を下回っている。「地域医療が崩壊し、パニックにならないと、この状況は改善されないのではないか」と、今後の医療体制について危機感を示し、行政が早急に医師確保対策を講じるよう求めた。
(毎日新聞より引用)
上記は5年前の記事です。
少なくとも地方では、大学の医局が医師を派遣する権限を持っていた昔の体制のほうがよかったということです。「地域医療が崩壊し、パニックにならないと、この状況は改善されないのではないか」という5年前の言葉は今の現状を予測できていたと言えます。
新しい研修医制度が始まり、医学部卒業生は研修病院を全国的に選択できるようになりました。研修医たちは「レベルの高い医学を学びたいから」と言っていますが、蓋をあけると「東京大学」が一番希望者が多いのにはうなずけるものの、二位以降「東京医科歯科大学」「大阪大学」と、「京都大学」がベスト3に入りません。「レベルの高い医学を学びたいから」ではなく、都会に行きたいだけの人も多いという証拠です。大学受験の時に敗れて地方の医学部生となった人たちに、あらためて都会を目指すという敗者復活戦の場が与えられたとも考えられます。
しかし、最終的に都会の病院で常勤として採用され、幹部候補となっていくのには、そこでまた競争が起きるわけで、しかも母校の人脈などがあったりして、受験の勝者と敗者が入れ替わるのは、なかなか困難です。
ですから、地方の医療を維持するために、賛否はあると思いますが、公的には(個人的にチャレンジしていくのは別ですが)敗者復活戦の場がなかった今までのやり方のほうが機能的だったわけです。
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県病院事業庁によると、同庁が経営する県立4病院の医師数の現状(10月1日現在)は、総合医療センター(四日市市)が定数70に対し58人、こころの医療センター(津市)が同15に対し13人、一志病院(津市)が同8に対し3人、志摩病院が同36に対し28人-といずれも定数に満たない。人口10万人当たりの医師総数(04年度調査)でも県内は、全国都道府県でワースト12位の176.8人で、全国平均の201.0人を下回っている。「地域医療が崩壊し、パニックにならないと、この状況は改善されないのではないか」と、今後の医療体制について危機感を示し、行政が早急に医師確保対策を講じるよう求めた。
(毎日新聞より引用)
上記は5年前の記事です。
少なくとも地方では、大学の医局が医師を派遣する権限を持っていた昔の体制のほうがよかったということです。「地域医療が崩壊し、パニックにならないと、この状況は改善されないのではないか」という5年前の言葉は今の現状を予測できていたと言えます。
新しい研修医制度が始まり、医学部卒業生は研修病院を全国的に選択できるようになりました。研修医たちは「レベルの高い医学を学びたいから」と言っていますが、蓋をあけると「東京大学」が一番希望者が多いのにはうなずけるものの、二位以降「東京医科歯科大学」「大阪大学」と、「京都大学」がベスト3に入りません。「レベルの高い医学を学びたいから」ではなく、都会に行きたいだけの人も多いという証拠です。大学受験の時に敗れて地方の医学部生となった人たちに、あらためて都会を目指すという敗者復活戦の場が与えられたとも考えられます。
しかし、最終的に都会の病院で常勤として採用され、幹部候補となっていくのには、そこでまた競争が起きるわけで、しかも母校の人脈などがあったりして、受験の勝者と敗者が入れ替わるのは、なかなか困難です。
ですから、地方の医療を維持するために、賛否はあると思いますが、公的には(個人的にチャレンジしていくのは別ですが)敗者復活戦の場がなかった今までのやり方のほうが機能的だったわけです。
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