医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

インフルエンザの流行は3~4歳児から始まる

2012年02月01日 | インフルエンザ
インフルエンザの流行が何歳から始まるかを明らかにした興味深い論文があります。

Identifying pediatric age groups for influenza vaccination using a real-time regional surveillance system.
American Journal of Epidemiology. 2005;162:686.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★★)

今回の調査は米国バイオテロリズム症候群サーベイランスプロジェクトとボストン小児病院救急部が開発した自動疫学地理・時間統合サーベイランスシステムというシステムで解析されました。2000年1月から2004年9月の間にボストン地区の病院に訪れたインフルエンザ様症状の患者さんにつき、年齢、来院時期、重症度などが詳しく調べられました。

結果は、年齢が発症時期と相関していて(P=0.026)、3~4歳の小児が有意に最初に来院していました(P<0.001)。しかも、毎年3~4歳の小児がコンスタントに最初に来院していました(P=0.0058)。5歳以下では、年齢が重症度と相関していました(P=0.036)。

3~4歳の小児は9月下旬から来院し、2歳以下の小児の来院はそれから1~2週間あとでした。一方、年長児(5歳)が受診するのは10月に入ってからで、成人の場合は通常11月初旬からでした。

上の図は、インフルエンザの流行を年齢別に時期的に示したもので、右から流行することを示しています。右から見ていくと、3~4歳児がprediatiric emergencyすなわち小児救急を受診するのが最初で、その後の順番は、5~10歳が小児救急、3~4歳がambulatory careすなわち歩いて受診し、次に3歳未満が小児救急、歩いて一般に受診、次に64歳以上が歩いて受診、そしてこの頃、3~4歳児の最初の受診より18日ほど遅れてやっと11~17歳が受診のピークを迎えていることがわかります。

縦軸はデータのばらつきを表していて、下の点ほどばらつきが少ないことを表しています。

たしかに、6~23カ月の乳児がまだ母親のもとで過ごす事が多いのに対して、3~4歳の小児は感染に関する予防策を知らないにもかかわらず、幼稚園やディケアセンターといった密集した場所に集まっています。また5歳以上は予防策を身につけられる時期でもあります。

アメリカでは現在、生後6~23カ月の乳児、65歳以上の高齢者、疾患や免疫不全のため感染リスクが高い患者が優先的にワクチンを受ける事になっているのですが、この結果をうけて、ボストン小児病院のマンドル博士は、「小児のくしゃみが高齢者死亡の前触れとなる事を示しており、将来鳥インフルエンザの拡大を防ぐためにも、この優先順位を考え直すべきだ」と言っています。</B>

過去に来院した患者の年齢、来院時期、重症度などをまとめるだけで、こんな素晴らしい研究ができてしまうなんて、このあたりはさすがアメリカと言わざるを得ません。日本では、マスゴミが中心となって感情的に騒ぐだけで、こういう科学的なデータはなかなか公表されません。

原文はこちらから

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あなたの幸運(不運)、本当の確率、ヒトは低い確率を高く見積もる

2010年02月04日 | インフルエンザ
この記事の一部には「年賀はがきの当選者とインフルエンザによる副作用の発現者が同一である」という非論理的な点があります。あらかじめお断りしておきます。



先日、お年玉付き年賀はがきの当選番号が発表されました。

以前から、14万分の1の死亡率を心理的に過大評価されて、新型インフルエンザワクチンが推奨されているようですが、例えば、1万分の1の確率とはどういったものか、お年玉付き年賀はがきの当選を通じて簡単に実感できるのではないかと思いました。

お年玉付き年賀はがき当選番号

例えば、3等の「0977」、これは1万枚に1つ当選します。100枚年賀状をもらった人なら、それに100をかけて100分の1の確率で当選します。

同様に2等は、100万枚に3枚当選しますから、100枚年賀状をもらった人なら、それに100をかけて1万分の3の確率、すなわち約3,300分の1で当選します。基礎疾患のない5~10歳の子供が新型インフルエンザで入院してしまうけれど何の後遺症もなく元気に退院できる確率はこのあたりです。

1等は100万枚に1枚当選しますから、100枚年賀状をもらった人なら、それに100をかけて1万分の1の確率で当選します。1等が当たった人、この辺が1万分の1の確率です。14万分の1の確率というと、100枚年賀状をもらう人で1等が当たった人を14人集めて、その中の1人というぐらい低いものです。

年賀状を200枚もらった人は当選確率に200をかけるのを忘れないで下さい。

ちなみに、私の幸運(不運)度は2分の1以上、すなわち2人に1人ぐらいの、ごく平凡なものでした。

皆さんはいかがでしたか?1等が当たった人はいますか?1万分の1の確率なんて、期待するほど(恐れるほど)起こりえないのです。(このブログを見て下さる方が1万人いたら、その中で1人は当選しますから、「でも私は当選した」なんてコメントを送らないようお願いいたします)

ここには一つの典型的な人間の心理が働いています。

「ヒトは低い確率を高く見積もり、高い確率を低く見積もる」というものです。

上の図では横軸が実際の確率、縦軸が「確率加重」といって人が主観的に感じる確率です。実際の確率が低いときはグラフの線が上に引っ張られ、確率が高いときは下に引っ張られています。

図からもわかるように、人が現実の確率を正確に感じることができるのは1と0以外には、0.35(35%)程度の確率のときだけらしいです。

年末ジャンボ宝くじの一等当選確率はどれくらいとイメージしますか?

じつは満員の東京ドームの観客のさらに222倍の中で1人当選するだけなのです。そういう風にイメージするとその確率がいかに低いかが実感できると思います。それでもテレビでは盛んに宝くじの購買意欲を煽っています(西田敏行のあのコマーシャルです。どうしてあんなコマーシャルが許されるのか不思議です)。考えてみれば当たり前のことで、胴元がとんでもなく儲かるからです・・・。


新型インフルエンザでどうにかなってしまうと、そんなに心配しないで下さい。皆さんも結構平凡な人間ですから。

ちなみに高い確率を低く見積もっている例として、東海地震、東南海地震、首都直下型地震の発生が挙げられます。これらの大地震は今後30年間に99%発生すると考えられています。多くの方はこの確率を低く感じてしまっていて、地震への対策(タンスの固定、非難袋の準備など。この地震が発生したら水と電気は最低3日間止まります)がなおざりでなないでしょうか。

以前お伝えしたように、私と家族全員が新型インフルエンザワクチンは接種していません。しかし私は、5人が3日間生活できる水、食料、電池、ガスストーブを確保しています。

皆さん、確率をできるだけ正しく感じましょう。


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私の子供たちは新型インフルエンザワクチンを接種しない

2010年01月23日 | インフルエンザ
私の子供は昨年インフルエンザに罹患しましたが、全く薬剤を使わず治しました。きっとインフルエンザの抗体をいっぱい身につけることができたでしょう。この息子、実はクラスの同じ班が全員新型インフルエンザに罹患しているのに、一人だけ新型インフルエンザにかかっていません。実は、私の近所の子供も、私の「インフルエンザなんて基礎疾患のない者は自然に治りますよ」という助言のもとに、昨年薬剤を使わずに治しています。その子もなんと、同じ班の全員が新型インフルエンザにかかっているのに、一人だけかかっていません。

私は以前から中高年は新型インフルエンザに罹患しにくいとお伝えしていますが、最近その理由は、新型インフルエンザワクチンの親は1918年頃流行したインフルエンザではなくて、1968年から流行が始まっている香港A型(H3N2)インフルエンザということがわかってきました。1968年ではそれが「新型」と呼ばれるインフルエンザだったはずです。

過去を調べてみると、インフルエンザウイルスというのは、新しい自分の亜型を生み出したあとは、そのウイルスは姿を消しています。今年、以前からの季節性インフルエンザが激減しているのは、そのためだと推測できます。

ところで、インフルエンザウイルスは感染後、粘膜の細胞表面にあるシアル酸受容体に結合します。ヒトにはα2-6という受容体しかないため、ヒトにうつるインフルエンザがヒト以外にうつるようになる変異は起きません。鳥もα2-3という受容体しかないため、鳥にうつるインフルエンザが鳥以外にうつるようになる変異は起きません。ブタにはα2-6とα2-3の両方があるため、二つのインフルエンザウイルスが同時に存在した場合、ブタの体内でウイルスの抗原性のシャッフルが起きます。何か新しいウイルスと香港A型(H3N2)インフルエンザウイルスがブタの体内で混ざったのが、今回の新型インフルエンザです。

従って、1968年ごろから流行が始まっている香港A型(H3N2)インフルエンザに罹患したことのある中高年には感染しにくいのです。

ソ連A型インフルエンザウイルスは、以前中国の研究室が不手際で外界に漏らしてしまったもので、もともと自然界に存在していたものではないそうです。

昨年、息子がかかったインフルエンザは香港A型だったのでしょうか、息子は新型インフルエンザワクチンを接種しなくても、同じ班が全員新型インフルエンザに罹患しているのに、一人だけかかりません。

私が言いたい事は、このように一回インフルエンザにかかったことによって多量の抗体を身につけ、次の感染が防げるのであれば、インフルエンザに罹患することがそんなに「罪悪」なことでしょうか?ということです。

NHKなどでは、重症化した患者だけを取り上げて大騒ぎしていますが(最近は小沢氏の問題でそれどころではないようですが、NHKには科学的な考察より、小沢氏が献金を受けたかなどという非科学的なことを推測させておくのが、ちょうどいいのかもしれませんね)実際は、上の図のように、新型インフルエンザは基礎疾患のない子供ではほとんど重症化は見られません。

従って、以下の理由から、私の子どもたちは新型インフルエンザワクチンを接種しないことにしました。

(1) 基礎疾患のない子供は新型インフルエンザでほとんど重症化しない。重症化して死亡する確率は交通事故で死ぬ確率よりも低い。だけど子どもたちは車がビュンビュン走る横を毎日通学している。国が基礎疾患のない子供にもワクチン接種を推奨するなら、その前に、子どもたちの通学路をガードレールでガチガチに保護してほしい。

(2) 私の子どもたちは受験生ではないので、今の時期に新型インフルエンザに罹患しても不都合なことはない。

(3) インフルエンザに罹患することは、罪悪ではない。むしろ次の感染を防ぐ。

(3) 最近の調査で、学童の20%に不顕性感染(感染しても症状がなく、免疫を獲得した)が認められている。

(4) 一回3,600円は高すぎる。子供は2回接種しなければいけないので、子供が3人の場合、合計約2万円になる。基礎疾患のない私の子どもたちの場合、それに見合う価値があるのか立証できない。

そんなわけで、私はその2万円をSave the childrenに寄付をして、子どもたちの新型インフルエンザワクチン接種は止めることにしました。


私も新型インフルエンザワクチンを接種していません

皆さん、何事も科学的にいきましょう!


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うさぎはカメに追いつけない?サーモグラフィーの効果

2009年12月21日 | インフルエンザ
                横軸は時間の経過、縦軸は罹患者数、縦の点線はワクチンが導入された時期、実線はサーモグラフィーなし、点線はサーモグラフィーあり


最近、新型インフルエンザワクチンを接種したけれど、新型インフルエンザに罹患してしまう医療従事者(30歳代)が相次いでいます。ワクチンを接種したから症状が軽いかというと、そうでもなさそうなのです。多くの医療従事者の感触では、新型インフルエンザワクチンの有効率は50%です。大規模な調査の結果が待たれます。

以前、サーモグラフィーの効果が疑問だという記事をご紹介しました。これまで、サーモグラフィーの効果の試算がないようなので、自分で試算してみました。
こういうコンピューターシミュレーションはLab Viewを使うとコンピューター・プログラミングの専門家でなくても可能となります。


その前に各種のパラメーターを仮定します。
まず、平成21年5月8日に日本人で初めての患者が報告され、5月下旬には神戸を中心に約100名の患者が報告されました。厚生労働省の報告によると12月18日までの患者の累計は1,546万人です。患者数の算出は週単位で行われますから、28週間で100→1,546万という初期値と結果を現実と同じになるようパラメーターを設定することを前提とします。

厚生労働省 新型インフルエンザに関する報道発表資料


飛行機や船舶による入国者を1週間で14万人と仮定します。その中の新型インフルエンザ患者数は、海外での罹患割合を14万人に乗じることとします。

ここで、新型インフルエンザは以前お伝えしたように、3分の2が20歳以下ですから、学校もあるのに平日に飛行機や船舶により入国する者にはその割合は非常に低いのではないかという事に気がつきます。

サーモグラフィーというのは発熱や発熱に伴う症状がありながら、それを認識せず入国する人、及び認識して入国する人をスクリーニングするシステムです。インフルエンザに罹患した患者が他人に感染を広げる経過を、潜伏期間の3日間を含め8日間として、発熱期は3日間とします。

ここでもわかる事は、発熱している者や発熱後解熱した者は自分が罹患していることを知っているわけですから、自ら他人との接触を避けるでしょうし、他人もその人との接触を避けるということです。感染拡大防止に重要なことは、潜伏期の人がそうとは知らずに他人と濃厚接触することを減らすことであり、発熱している者を見つけ出すことではないということです。その点、学級閉鎖などの措置は、感染拡大防止に非常に有効であると、このシミュレーションをしていて実感しました。極端な話、国民全員を外出禁止にすると、このパラメーターの数値はゼロになり、これで感染拡大は収束します。

さて、潜伏期の人がそうとは知らずに濃厚接触してしまう人の数を1週間で10名として、その中で発症する人をその半分とします。インフルエンザの全経過8日と1週間7日はほぼ同じと考え、その補正は行わないこととします。

インフルエンザに罹患してしまうと、インフルエンザの患者に接触してももう罹患しませんから、インフルエンザに罹患した数を前週の罹患者数として、罹患者数+(ワクチン接種者xワクチンの有効率(70%と仮定します))/日本の人口を、罹患者が接触した10名の半分に乗します。ワクチン接種者数は12月18日までに1,020万人と報告されていますが、10月下旬から12月下旬までの2か月にリニアに増えたと仮定します。

このようにして求めた、罹患者数を図に示しました。Lab Viewではループ機能が簡単に設定できますから、同じ演算を繰り返し行わせることが可能です。

シミュレーションの過程で気がつくことは、サーモグラフィーが発熱患者をスクリーニングする数を変化させても、罹患者数はほとんど変化せず、罹患者数の変化は、各種のパラメーターの中でも、潜伏期の人がそうとは知らずに接触してしまう人の数に大きく依存しているということです。

さて、皆さんはうさぎとカメの話をダシにして「うさぎがカメを追いかけるとき、うさぎが今カメのいる場所まで走ったら、その間にカメも少し進む。そして、さらにカメのいる場所までうさぎが走っても、またその間にカメはちょっとだけ進んでいるはず。以降これの繰り返しだから、いつまでたってもうさぎはカメには追いつけない」という話を聞いたことがあると思います。

実際は、うさぎはカメに追いつけるのですが、追いつけないように感じさせているのは、距離を無限に区切ることによって、時間が進む考え方を妨げていることが要因です。追いつくぎりぎりまでの時間までで関数を収束させているので、これではいつまでたってもうさぎはカメに追いつけないのは当然です。

サーモグラフィーの効果への期待も同様です。サーモグラフィーを使えば、使わない場合よりも罹患者数は少ないはずと考えがちなのですが、それはごく限られた時間のみに有効なのであり、他のパラメーターの方が大きなウエイトを占めていることを考慮しないで考えているのです。

感染拡大に関連のある重要なパラメーターは
(1)、潜伏期の人がそうとは知らずに接触してしまう人の数
(2)、ワクチン接種者数
(3)、既に感染した人の数
でした。

最近新規感染者が減りつつあるのは、すでに感染した人の数が増えてきたことも要因であることは、非常に皮肉なことですね。私はコンピューター言語の専門家ではないので、このシミュレーションは不備だらけだと思いますが、コンピューター言語の専門でもなくても2週間講習に参加すればLab Viewを扱えるようになりますから、私でもシミュレーションのまねごとができたのです。労力を惜しまずにちゃんとやって下さいね、厚労省の皆さん!

そして、やはりサーモグラフィー代4億5千万円の税金を国民に返して下さいね。

厚労省と新型インフルエンザ (講談社現代新書)



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謎のサーモグラフィー

2009年12月06日 | インフルエンザ
                               プラハはむちゃくちゃ寒い~~

ところで最近、新型インフルエンザに罹患した子供の親から、いつまで学校を休まなければいけないか尋ねられることが多くなってきました。

「通常は解熱した後の2日間も他人に感染させる可能性があるので、学校は休まなければいけません。発熱がなくても他人に感染する時期があるのです」

このように説明していると、ふと思い出すことがあります。

それは以前、新型インフルエンザが流行の兆しをみせていた頃に、厚生労働省が一台300万円もするサーモグラフィーを150台(合計4億5千万円!)も新規購入して、各空港で使用していたことです。

発熱がなくても他人に感染する時期があるのだから、サーモグラフィーなんてなんの意味もありません。

厚生労働省の官僚は本当にアホです。これは断言できます。アホ官僚さん、4億5千万円の税金を国民に返して下さい。お願いします。

私は当時、成田空港の検疫を通ることがあり、健康状態を調査するアンケート用紙に、「こんな馬鹿げたことはやめて下さい」と書き、係官に渡すときにも、上司に必ず伝えて下さいと念を押しておきました。その係官は、「わかってはいるのですけど・・・お伝えしておきます」と言っていました。現場の係官の方がよほど頭がいいです。

こんな官僚どもに日本国民の健康が任せられるのか、本当に心配です。
このブログ、財務省の方にはよくご覧いただいているようですが(ありがとうございます)、厚労省の官僚の皆さんにもご覧いただきたいものです


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新型インフルエンザの死亡率は日本では14万分の1

2009年11月29日 | インフルエンザ
厚生労働省は27日、7月以降のインフルエンザ患者数が1000万人を超え、今月22日までに1075万人に達するとの推計結果を発表した。16~22日の1週間に全国約5000カ所の定点医療機関を受診した患者数は、1施設当たり今シーズン最多の38・89。昨冬の季節性インフルエンザのピーク(今年1月19~25日)だった37・45を上回り、地方都市を中心に流行がさらに拡大している。

厚労省によると、1週間の推計患者数は10月後半から100万人を超え、16~22日は173万人。前週より10歳未満が20万人増えており、厚労省は「感染者の低年齢化が進んでいる」とみている。7月以降の累計では、5~9歳の285万人、10~14歳の309万人が受診した一方、60歳以上の患者は10万人にとどまる。検出されたウイルスのほとんどが新型で、季節性は流行のきざしがない。
(毎日新聞より引用)

合計が1,000万人、5~14歳は約600万人、60歳以上は10万人。中高年の罹患率は数%です。それと、やはり季節性インフルエンザと新型インフルエンザの免疫には共通性があるのでは?

↓厚生労働省からの医療従事者向けの情報です。
新型インフルエンザの死亡率は日本では14万分の1

↓何度も言うようだけど、交通事故で死ぬ確率の方が高いのだから、焦ってワクチンの接種に行く途中で、交通事故に遭って死にますよ
新型インフルエンザ:ワクチン接種、予約電話が殺到 県、冷静な対応呼びかけ 


5~14歳は半数感染か=新型インフル、高齢者は1%未満
新型インフルエンザに感染した人の割合が、5~14歳では約50%に上る計算になることが、国立感染症研究所(感染研)が算定した推計患者数などから分かった。厚生労働省は「学校で集団生活を送る年代で、感染機会が多いためではないか」としている。感染率は0~4歳で17.6%、15~19歳も27.6%と高いが、20~40代では2~5%台。50代以上は1%に満たない。全年代では8.4%。
(時事通信より引用)
↑厚生労働省はまだこんなアホなコメントをしています。そうなら、季節性インフルエンザでも同じ傾向が出るはずなのに、季節性インフルエンザにはそんな傾向はないでしょ!厚生労働省って、やっぱり頭悪いんじゃないの?

↓厚生労働省の官僚って、こんなに頭が悪いのだから、長妻厚生労働相の気持ちがよくわかります。
厳しくなった厚労相、省内は緊張・反発も

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新型インフルエンザワクチンのアンカリング効果

2009年10月30日 | インフルエンザ
以前、「私は新型インフルエンザワクチンを接種しない」でお伝えしたように、やっと中高年の分を受験生に回せるのではないかという意見が鳥取県や一部の評論家の間からで出てきましたね。

新型インフルエンザワクチンの医療従事者への優先接種が終わると、次は喘息や心不全など基礎疾患のある患者への優先接種が始まります。

さて、私は最近こんな経験をします。

新型インフルエンザワクチンが接種できる基礎疾患の基準にあてはまらない患者から、「先生、喘息のような咳が出るんだけど、新型インフルエンザワクチンを接種してもらえないですか?」と言われ、

「ちゃんと喘息と診断されていないと、喘息のような咳だけではダメなんです」と私が言うと、かなり不満そうです。

でも、「新型インフルエンザの感染リスクって、中高年は若者の10分の1以下ですよ。だから私なんか接種してもらえる権利があるけれど、接種していないんです」と言うと、患者のトーンはかなり下がります。

そして、「その代わり、季節性インフルエンザワクチンはちゃんと接種して下さいね。季節性インフルエンザは中高年にも感染して合併症もありますから」と言うと完全に納得し、目の色を変えて、「季節性インフルエンザワクチンを接種して下さい!」と言います。

しかも、今まで季節性インフルエンザワクチンを接種してほしいなどと一度も言わなかった人がです。

私は留学中「小児のインフルエンザワクチン接種について」を書いていた時期に、季節性インフルエンザワクチンの副作用だけをクローズアップする季節性インフルエンザワクチン接種反対派の人たちとネット上でかなり論争をした経験があります。私は、「あの人たちは今でも季節性インフルエンザワクチン接種反対派なんだろうか」と、ふと思うのです。おそらく接種賛成に変わっているのではないだろうかと。

↓こちらも参考にしてください。
「インフルエンザワクチンの副作用による死亡率」

これは、行動経済学や認知心理学でアンカリング効果(anchoring effect:錨の効果)とよばれる現象です。

この効果は、客商売をしている人にとっては常識なのですが、例えば、フランス料理を食べに行った時メニューに、

Aコース 15,000円
Bコース 10,000円

と書いてあったとして、Aコースを注文する人とBコースを注文する人は同数とします。でも、このメニューを

Sコース 30,000円
Aコース 15,000円
Bコース 10,000円

と書き換えると、Aコースを注文する人の数がかなり増えるのです。これがアンカリング効果で、店主は最初からSコースなど売る気はなく、二番目に高い料理に高い利ザヤが稼げるように調整しています。この策略を知っている立場から考えるとBコースで十分というわけです。私はこの(アンカリング効果を利用した)策略を知っていますから、いつも一番安いコースを注文するようにしています。

値の張るメニューを載せると、たとえそれを注文する人がいなくても、レストラン全体の収入は増えます。

図でも考えてみましょう。

左側の図を見てください。「ローマ1週間の旅」と「パリ1週間の旅」、しかも市街半日観光・朝食が無料で付きます。どちらも捨てがたいですね。希望者は半数ずつとします。そこに市街半日観光と朝食が「無料で付かない」「ローマ1週間の旅プランB」を選択枝の中に加えると、グレードの低い「ローマBプラン」がグレードの高い「ローマ1週間の旅」を引き立てて、無料市街半日観光・朝食付きの「ローマ1週間の旅」選択者が増えるのです。

右側の図を見てください。新型インフルエンザの驚異ばかりがマスゴミで報道されるため、中高年の国民の間には、実際の有用性とは裏腹に新型インフルエンザワクチンを接種したときに得られる安心感はかなり高まりました。これが、インフルエンザワクチンそのものの印象を変化させ、以前から季節性ワクチン接種に見向きもしなかった人たちの行動を、季節性ワクチン接種に誘導しているのです。

「アンカリング効果」は人の感情というか習性なのですから、これを責めているわけではありません。大切なことは、
(1) 人には「合理的」と呼ぶにはほど遠い「アンカリング効果」などの習性があるということを自覚すること
(2) そしてその「感情・習性」を「科学」「真理」の場に持ち込まない

ことです。



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「小中学生が流行の中心」 新型インフルで厚労省

2009年10月25日 | インフルエンザ
ヤンキース、リーグ優勝おめでとう


入院患者の半数以上は若年層、高齢者はわずか 新型インフルで米CDC
米疾病対策センター(CDC)当局者は10月20日、記者会見し、新型インフルエンザで入院した患者の半数以上は25歳未満の若年層で占められ、季節性のインフルエンザと際立った違いがあることを明らかにした。

CDCが全米27州の新型インフルに関する報告を集計したところ、25歳未満の入院患者は全体の53%で、65歳以上は7%に過ぎなかった。季節性インフルエンザの場合、入院患者の約60%が65歳以上の高齢者となっている。また米国では新型インフルでこれまでに292人が死亡したが、23・6%は25歳未満で、65歳以上は12%に過ぎないことも判明した。季節性インフルエンザの場合、死者の90%は65歳以上が占めている。
(共同通信より引用)

「小中学生が流行の中心」 新型インフルで厚労省
10月18日までの1週間に新型インフルエンザとみられる症状で新たに医療機関を受診した患者が推計で約83万人(前週約64万人)に上ったことについて、厚生労働省は10月23日、「小中学生から20歳までが流行の中心」との見方を示した。

同省によると、83万人のうち0~4歳は7万人、5~9歳は21万人、10~14歳は28万人、15~19歳は12万人、20~29歳は6万人、30~39歳は4万人、40~49歳は3万人、50~59歳は1万人。中でも5~9歳は前週の16万人、10~14歳は23万人からそれぞれ大きく増えた。入院も小中学生が突出しているという。
(共同通信より引用)

厚生労働省もやっとわかってきたようです(本当に専門家を雇っているのか?)。この統計でも40歳以上(60歳以上が示されていないけど?)は5%です。しかも、前回お伝えしたように、40歳以上の人口は40歳未満の人口の1.4倍ですからネ

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私は新型インフルエンザワクチンを接種しない

2009年10月11日 | インフルエンザ
左の帯グラフは、広島県の新型インフルエンザの年齢別感染者数(上)を全国(下)と比較したものです。右の円グラフは別の全国統計結果です。こういう情報はネットで検索すればすぐに得られます。

10月下旬、医療従事者から新型インフルエンザワクチンの接種が始まります。
医療従事者が優先されるのは、医療従事者の罹患・休職により医療のマンパワーが落ちることを避けるのが主な理由だそうです(他にも理由はあります)。
私は医療従事者ですが、以下の理由で新型インフルエンザワクチンを接種するつもりはありません。

(1)、私は40歳代ですが、40歳以上の者の新型インフルエンザの感染確率は驚くほど低い(これが非常に重要な主たる理由です)

(2)、私の診療科では、私が40歳以下の患者を診療することは全体の1%以下である。

(3)、40歳以上の新型インフルエンザの罹患率は驚くほど低いけれど、それでも万が一罹患した場合は、おそらく仕事を強制的に休まざるを得ない(季節性インフルエンザだと、罹患して熱が出てもマスクを完全装備して、代行医が見つかるまでの半日ぐらいは自己犠牲で診療業務を行っていた医者は多くいたはず)。

(4)、基礎疾患のない私は、症状が出てからでもタミフルやリレンザを使用すれば、重症化の可能性はゼロに近いと考えられる。

(5)、ワクチンの数に限りがあるのなら、自分の分を、優先順位は低いけれど感染確率が高い中学生(以前、息子にはつらい思いをさせてしまった)や大学入試センター試験などの受験生に回してもらいたい。私より彼らの方が罹患予防は切実である。

(6)、仮に私が接種しようとする場合、胸に手を当てて考えてみると、上記の根拠から、接種する理由が、「接種しないで、万が一新型インフルエンザに罹患した場合に、周囲から非難されたら不本意だなぁ」という以外ない。周囲から非難されるのが嫌で、論理的に正しいことを避けるのは気が引ける。

もう少し詳しく説明します。

お馬鹿なHNKのニュースを見ていると、新型インフルエンザの感染性はどの年齢にも同じような印象を植え付けられてしまいますが、よく調べてみると、上の図のように、40歳以上の感染者は全体の4%(棒グラフ)~9%(円グラフ)です。予想はしていましたが、これほど違うとは思っていませんでした。皆さんの周りもそうでしょ。子供たちがボコボコ集団感染しているのに、子供を世話するお母さん方がボコボコ感染したなんて聞いたことがありません。お母さん方はピンピンしています。あらためて数字にしてみると、40歳以上と40歳未満では、これが同じ疾患かと思えるほど感染性に違いがあります。感染性疾患ですから免疫性に差があるとしか考えられません(もちろん予防能力の差もありますが、それなら季節性インフルエンザでも同様の傾向が出るはずです)。

さて、ここで大切なこと、以前お伝えしたように年齢別の母集団の数で割って補正しなければいけません。全国の人口統計を調べてみると、40歳以上の人口は40歳未満の人口の1.4倍です。

40歳以上の感染者は全体の4%(棒グラフ)~9%(円グラフ)ということは、40歳以上の感染者の割合は40歳未満と比較して1/10~1/24であるということで、これを年齢の補正のための1.4で割ると1/14~1/33と計算できます。

つまり40歳以上の者は40歳未満の者と比較して14分の1から33分の1、新型インフルエンザにかかりにくいということがわかります。数字だけでは漠然として実感が湧かないかもしれないので例えますが、これは10m四方の中に地雷が1個ある中を通り過ぎなさいと言われることと、14個ある中を通り過ぎなさいと言われることで、緊張感が相当違うのと同じです。(「インフルエンザを地雷で例えるな!インフルエンザはそんなにシビアーではない」と反論された方、それならなおさら私にワクチンなど必要ありません。)

将来40歳未満の者がどれくらいの割合で新型インフルエンザにかかるのかわかりませんが、5人に2人つまり40%の割合で罹患するとします(これは、かなり高い罹患率と設定した場合です。罹患率とは、ある「一定期間」における疾病の新たな発症頻度(その疾病に罹患していない人からの新たな罹患)ですから、「期間」を変えると、いくらでも変わる数値です。今回、ワクチンの免疫が保たれるであろう来年春までと設定します)。40歳以上の者は40歳未満の者と比較して14分の1から33分の1でしたので、40歳以上の者の罹患率は1.2~2.8%と計算されます。

また、まだ人類そのものが経験がないので新型インフルエンザワクチンの発症予防有効率はどれぐらいかわかりませんが、季節性インフルエンザワクチンで報告されているのと同様とすると約70%です(有効率=接種していれば罹患を予防できた数/接種せずに罹患した数)。小児には有効率20%という報告もあります。
また、2005年から2006年にかけての統計では、ワクチンを接種しない人の季節性インフルエンザ罹患率は7%で、接種した人では3%でした(有効率70%というのは7人-3人/7人=57%という計算方法なのです)。このうち15歳未満では非接種者の罹患率は18%、接種者では11%でした。
むしろ、ワクチンを接種しなくても93%の人はインフルエンザに罹患せず、接種したら罹患しない人が97%に増えたと考える方が実感が湧きます。

有効率を70%と仮定すると、100人にワクチンを接種すると、40歳未満の者は本来40人が罹患するのが12人に予防できるのですが、もともと罹患率自体が低い40歳以上の者は100人のうち1人~3人罹患するだけなのですから、ワクチンの恩恵を得るのは100人のうち1~2人です。

誤解がないように付け加えますが、私は40歳以上の全ての医療従事者に新型インフルエンザワクチンは必要でないと言っているのではありません。医療従事者で40歳以上であっても、小児科や産婦人科やインフルエンザ患者の診療に直接従事する医者は接種した方がいいだろうし、ワクチンの恩恵を得るのは100人のうち1~2人でもよいと考える人は接種した方がいいです。

もう一つ大切なことがあります。私のような理由で新型インフルエンザワクチンを接種しなかった者が、万が一、新型インフルエンザに罹患しても、ワクチンを接種しなかったから罹患したのか、接種しても罹患したのか判別できないのですから、「接種しなかったから罹患したのだ」と非難するのは正しくありません。コレステロール低下剤スタチンを内服しない場合は7%が心筋梗塞になるけれど、内服すると発症を3%に抑えられる状況下で、スタチンを内服しておらず心筋梗塞になった人に対して、「スタチンを内服してなかったから心筋梗塞になったのだ」と言うことと同じくらい、理論的に間違っているということです。

産経新聞にこんな記事があります。
新型インフルエンザについて約10万6千人を対象に調査を行ったところ、約半数が予防ワクチンを接種する意思がないことが9月16日、マーケティングリサーチ「インテージ」(東京)などの調査で分かった。新型ワクチンをめぐっては、厚生労働省が9月中に接種対象者の優先順位を決定する方針だが、意外にも一般の関心は低かった。調査は8月26日~31日の6日間、インターネットで実施し、男女約10万6千人(15~79歳)から回答を得た。調査結果によると、新型用ワクチンについて「受けたい」と回答した人は52・3%に留まった。接種の意思がない人にその理由を聞いたところ、「受けてもかからないとはかぎらない」(45・3%)がトップだった。
(産経新聞より引用)

皆さん意外と冷静です。大騒ぎしているのはNHKだけです。

もうおわかりかと思いますが、「受けてもかからないとはかぎらない」と同様、「受けなくてもかかるとはかぎらない」わけです。

皆さん、これからも冷静にいきましょう!

医者の場合はどうかというと
調査対象は、開業医であり、かつ新型インフルエンザの診療に直接携わっている、または携わる可能性のある医師300人。85%の回答者が新型インフルエンザワクチンの接種を受けると回答している。「検討中」は約1割、「受けない」は5%以下だった。なお、「受けない」とした理由は「既に感染した」「数十人診察しているが全く罹患しない」「副作用・効果が心配」「従来からワクチン接種を受けたことがない」「3日寝れば治る自信がある」など。(m3より引用)

開業医は30代後半以上でしょう。「既に罹患した」ならワクチンを接種しないのですから、85%の回答者が新型インフルエンザワクチンの接種を受けるということは、新型インフルエンザの患者をたくさん診察していても85%以上は感染していないということで、全国の年齢層別感染状況の結果が当てはまっています。

これらの理由の中で「数十人診察しているが全く罹患しない」が80点、もう少し科学的に説明できたら100点です。「既に感染した」これも正解です。


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新型インフルエンザ、診断確定前でも治療薬、厚労省通知

2009年09月21日 | インフルエンザ
新型インフルエンザに感染して死亡した横浜市の小学6年の男子児童(12)がタミフルなどの治療薬を投与されていなかったことを受け、厚生労働省は9月18日、感染の疑いがある患者については、感染が確定していなくても医師の判断でタミフル等の治療薬を投与できることを改めて周知する通知を都道府県などに出した。横浜市などによると、男児は2日午前、高熱を出して医療機関を受診、簡易検査を受けたが陰性だった。この医療機関ではタミフルなどの投与を受けず、翌日に容体が悪化して入院した。
(読売新聞より引用)

10代の患者がベランダなどから飛び降り転落死する事故が相次いだため、07年3月、厚労省は10代へのタミフルの処方を原則中止する通知を出していました。
以前の記事でも書きましたが、その後厚労省は10代へのタミフルの処方を解禁しました。

そして予想どおり、今回は実質的には「10代の患者に対する積極的使用の推奨」です。

確かに、新型インフルエンザで重症化する小児はいますが、そのことをもって全ての患者を対象に診断確定前でもタミフルを使用することを推奨するのはどうかと思います。

「抵抗力」とか「免疫力」を数値化するのは不可能ですが、同じ10歳でもそれまでのカルテが2ページの子供もいるし、何度も発熱などで受診するなど20ページ以上に及ぶ子供もいます。ほとんど医者にかかったことがない子供もいますし、気管支喘息やネフローゼ症候群などで何年も通院を余儀なくされている子供もいます。

私個人の意見としては、何度も病院を受診したりする子供は、なんらかの原因(生まれつきかもしれない)で、数値化できない部分でいうところの「抵抗力」の低さがあるのだと思います。同じインフルエンザに罹患しても脳炎になる子供とそうでない子供の差は、この生まれつきともいえる「抵抗力」の差だと思うのです。

厚労省は、そういう「抵抗力」の低い(何度も受診を繰り返している)子供を選んで、タミフルを処方するような通達を、工夫して出すべきだと思います。プロなんですから。

なに、プロじゃない、失礼しました。

厚労省と現場の認識の乖離は、太平洋戦争時代、前線の状態を全く把握していなかった大本営の再来を思わせます。


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インフルエンザは空気感染ではない!

2009年08月20日 | インフルエンザ
新型インフルエンザは飛沫感染だから、原則的に予防のためのマスクは必要ない。(満員電車のように感染者と1m以内になる人は例外)

それなのに、相変わらずNHKは執拗にマスクが有効のような報道をしている。

マスクの会社(例えば、写真のようにユニチャーム。NHKなのに社名が出ている)から賄賂を受け取っているとしか思えないほど、偏向した報道だ。こんな放送局に受信料など払う義務はない!早速、抗議のメールを送っておいた。

国民を恣意的にだましているとしか思えない!

きっと、例えばNHKの幹部とユニチャームの幹部は東京大学の同級生だったとか。そうでもなければ、NHKにこんな嘘を報道するメリットなど考えられない。

奴らにとって、国民をだますことなどたやすいことなのだ。

世の中はこういう陰謀があふれているから気をつけたほうがいい。

↓それに、2003年の1年間に季節性インフルエンザで死亡した人は概数で1,171人(毎年それぐらい)いることを忘れて大騒ぎしてはいけない。
インフルエンザワクチンの副作用による死亡率

皆さんも、NHKに抗議のメールを送ろう


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NHKの正体―情報統制で国民に銃を向ける、報道テロリズム(OAK MOOK 293 撃論ムック)


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新型インフル:国交相、観光分野の安全宣言

2009年07月07日 | インフルエンザ
インフルエンザに関する報道が一気に減り、街は平静を取り戻しています。豚インフルエンザにかかっても医療機関を受診せず内緒にしている人も大勢いることと思いますし、医者もわざわざインフルエンザの検査をしないで治療している人も大勢いることと思います。皆さんお元気でなによりです


結局、修学旅行を中止した教員は「国内の修学旅行は安全でない」ことを証明できませんでした。

豚インフルエンザの真実―人間とパンデミックの果てなき戦い (幻冬舎新書)


(以下引用)
金子一義国土交通相は6月26日、国内での新型インフルエンザについて観光分野の安全宣言を出した。関西を中心に観光業が大きな打撃を受けているため、国内外の旅行自粛ムードの一掃を図った。

国交相が発表した「メッセージ」によると、日本の感染者の大部分は既に治癒しており、手洗い・うがいなどを励行すれば旅行先で感染する可能性はきわめて低いと強調。「新型インフルエンザを理由に旅行を控える必要はありません」と呼びかけている。

観光庁はメッセージを各国語に翻訳し、日本政府観光局(JNTO)や在外公館を通じて海外にも発信する。JNTOのまとめでは、5月の訪日外国人旅行者数は新型インフルエンザの影響などで前年同月比34%減と大きく落ち込んだ。
(毎日新聞より引用)

でも、これからも、手洗い・うがいの励行を忘れていけません。

国内高齢者にも新型インフル免疫ありの可能性
国内の高齢者の一部が新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)への免疫を持っている可能性があることが、国立感染症研究所の調査で分かった。

新型インフルエンザの感染者に高齢者が少ない原因の一つと考えられ、感染研は対象を広げて詳しく調べる方針。

調査したのは、小田切孝人・インフルエンザウイルス研究センター第一室長のチーム。チームは福岡県内の医療機関から提供された60~100歳代の高齢者30人(平均年齢83・4歳)の血液を分析。4割にあたる12人から新型インフルエンザのウイルスに反応する「抗体」が確認された。過去に、新型インフルエンザに似たウイルスに感染して、免疫を獲得した可能性があるという。

新型インフルエンザの感染者は若年層に多く、米疾病対策センター(CDC)も高齢者に免疫がある可能性を示した研究結果を公表している。高齢者に免疫があると確認された場合、ワクチンの接種順位の決定にも影響するため、感染研は1000人規模の調査を行い、どの年代が抗体を保有しているか調べる。
(読売新聞より引用)

高齢者はもっと安全なようです


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<タミフル>異常行動との因果関係なし 厚労省研究班

2009年06月06日 | インフルエンザ
インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)について、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会(鴨下重彦座長)は6月3日、服用と異常行動との因果関係を示唆する調査結果は得られなかった、との結論をまとめた。近く調査会に報告されるが因果関係の有無は不明だった。厚労省は異常行動の目立った10代に処方を控えるよう医療機関に通知したが、方針変更の根拠は得られなかったとして、その措置は継続する方針を明らかにした。

作業部会では、06~07年の流行期にインフルエンザと診断された18歳未満の患者約1万人を対象に調べた厚労省研究班の最終報告書が示された。

それによると、約1万人のうち、異常行動を起こしたのは12%で、飛び降りなど重度の異常行動を起こしたのは0.4%だった。

異常行動を起こした患者のうち、タミフルを服用していた場合の発生率は、非服用に比べ0.6倍と低かった。重度の異常行動を起こした10代に限定すると、服用した方が1.5倍だったが、報告書は対象者が11人と少なく、「統計的に差はない」と結論づけた。

厚労省によると、販売開始(01年2月)から今年3月末までにタミフルの副作用で異常行動を起こしたと報告されたのは353人。また、服用者が増加傾向にあるリレンザ(一般名ザナミビル)では167人だった。

タミフルをめぐっては、10代の患者がベランダなどから飛び降り転落死する事故が相次ぎ、07年3月、厚労省は10代への処方を原則中止する通知を出した。
(毎日新聞より引用)


これまで厚生労働省は、タミフルの内服と異常行動には関連がないと、半年以上前に決着がついているのに、その対応をあいまいにしてきました。

どうして今ごろになってこのような報告をしてきたかというと、皆さんのご想像どおりです。

厚生労働省は以前、根拠もなくタミフルの十代の患者に対する処方を禁止していましたが、新型インフルエンザの患者が十代の若者に多く、しかもタミフルが有効であることが判明してきたため、この冬の再流行に際してこのままでは自分で自分の首を絞めかねないと考えたからでしょう。

論調が、あっちにフラフラこっちにフラフラ、この国の厚生労働省のリーダーシップが頼りなく思えてくるのは私だけでしょうか。

前回の記事でも書きましたが、日本のブレインたちのこれ以上の判断ミスで、「これで日本もおしまいだ」と他の国から思われることがないよう、心から願っています。


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新型インフル対策「国内発生早期」に引き上げ確認

2009年05月16日 | インフルエンザ
新型インフル対策「国内発生早期」に引き上げ確認
政府は16日午後、首相官邸で新型インフルエンザ対策本部の幹事会を開き、行動計画の対策レベルを「海外発生期」から「国内発生早期」に引き上げることを確認した。

「確認事項」は新型インフルエンザについて、「感染性は強いが、多くの方が軽傷のまま回復したことが確認されている」と指摘。

「基本的対処計画」に盛り込んでいた不要不急の外出自粛要請、集会やスポーツ大会の開催自粛といった措置を、一律に要請することは見送った。

特に学校については、市区町村や都道府県ごとに臨時休校の対象などを検討することとし、休校に踏み切った場合は都道府県が1週間ごとに休校を継続するかどうかを検討するとした。

麻生首相は首相公邸で、伊藤哲朗危機管理監から幹事会の報告を受けた。首相は、「感染拡大防止についてしっかりやってほしい。国民の方々も心配しているだろうから、安心できる対策をとってほしい」と指示した。
(読売新聞より一部改変)

私が以前から主張しているように、豚インフルエンザは弱毒性なのだから、日本国内で一人も感染者を出さないというスタンスではなく、少しずつ国内で感染者を出してタミフルで有効性をもって治療し、その証拠を示していく(ここが重要)そしてワクチンの開発を早急に進め、国民に免疫を持ってもらう(ここも重要)。これが感情に依らない、エビデンスや科学にに基づいた解決方法です。修学旅行も行っていただいていいのです。豚インフルエンザにかかったら季節性インフルエンザと同様にタミフルで治療すればいいのです。どうせ、国内感染者が増えれば、いずれ「Aメキシコ型」として普通のインフルエンザと同じように扱われるようになるのです。
呆れるほどバカバカしい騒ぎです。


みなさん!「野次馬の代表」→マスゴミに扇動されてはいけません


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タミフル:異常行動、直接の影響は示唆されず

2009年02月09日 | インフルエンザ
以前、タミフル:異常行動との因果関係、決着つかないままという記事を載せましたが、決着がついたようです。


(毎日新聞より引用)
インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名・リン酸オセルタミビル)と異常行動との関連を基礎研究面から検討している厚生労働省・安全対策調査会の作業部会(大野泰雄座長)は6日、異常行動につながる中枢神経系への影響について「直接の影響は示唆されなかった」との見解をまとめた。

しかし、タミフルが中枢神経系への影響を増強させるという動物実験が国内で出ているとして、「今後も国内外の研究結果を検証する必要がある」などとする報告書をまとめ、安全対策調査会に報告する。



ところで、以前の記事で「一般的には安静にしていれば5~7日で治る。発症したら即、抗インフルエンザ薬を使うというのはやりすぎだ。効果と副作用の可能性のバランスを考慮し、重症化の危険性の高い高齢者など少数の患者に限定的に処方すべきだ」という感染症科部長のコメントに同感でしたので、先日、私の息子(10代)がインフルエンザにかかった時、薬剤を一切使用しなかったらどうなのか様子をみてみました。

その結果をご報告いたします。ちなみに息子はインフルエンザの予防接種も受けていませんでした。

第1病日 夕方から発熱があり最高で38.5度でした。

第2病日 最高39.4度の発熱があり、もうろうとしていました。親心としてはここで少量でもアセトアミノフェンを使いたいところですが、そのまま様子をみました。水分は摂れるようでした。夕食はなんとか粥を食べることができました。

第3病日 発熱は37度台後半に下がりましたが、平熱に下がることはありませんでした。少し元気が出てきました。もちろん学校は休んでいます。入浴させれば気分がすっきりすると思い、風呂に誘いました。さっぱりしたと喜んでいました。

第4病日 平熱になることもあり、少し元気が出てきましたが、本調子ではないようでした。読書好きなのに本には見向きもしませんでした。熱はなくてもしんどいのでしょう。

第5病日 1日平熱ですごす事ができました。

第6日目 登校していきました。


注目していただきたいのは、第2病日です。

39度台の発熱時、子どもは人が動くのがコマ送りや早送りのように見えたと言っていました。1名だけの経験からはなんとも言えませんが、タミフルを内服していなくても発熱時に子どもの脳は想像もつかない現象にみまわれており、これがタミフルのせいだと思われたのではないかと考えた次第です。


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