3日前、5月25日付のアメリカ医師会雑誌JAMAに発表された論文です。(JAMA. 2005;293:2479) (インパクトファクター★★★★☆、研究対象人数★★★★★)
対象は米国の看護師2,987人。1984年から98年に他の臓器への転移がない乳がんと診断された人で、平均8年間追跡しました。がん治療終了後の余暇の運動量を尋ね、週に3Mets-hour(3Mets-hourは普通の速さ(3.2-4.6Km/時)で1時間歩く運動量に相当する)のほとんど運動しない人に比べ、最も死亡の危険が少なかったのが「週に9Mets-hour以上15Mets-hour未満運動をする」人(つまり週に3時間から5時間歩く運動量)で50%減でした。週に1時間から3時間歩く運動量では20%減で、週に5時間以上歩く運動量では40%減と頭打ちでした。そしてこの結果は、太っていてもやせていても傾向は同じでした。そして週に3時間歩くのに相当する運動量の人は1時間未満の人に較べて10年間の死亡率が6%減少していました。
運動のがん予防効果は以前から指摘されていましたが、がん診断後の運動のメリットを明確に示した研究はこれが初めてです。一般的な乳がんは女性ホルモンで悪化するのですが、運動すると体内を循環する女性ホルモンの量が減ると言われており、論文ではこのメカニズムが関係しているのではないかと説明しています。
対象は米国の看護師2,987人。1984年から98年に他の臓器への転移がない乳がんと診断された人で、平均8年間追跡しました。がん治療終了後の余暇の運動量を尋ね、週に3Mets-hour(3Mets-hourは普通の速さ(3.2-4.6Km/時)で1時間歩く運動量に相当する)のほとんど運動しない人に比べ、最も死亡の危険が少なかったのが「週に9Mets-hour以上15Mets-hour未満運動をする」人(つまり週に3時間から5時間歩く運動量)で50%減でした。週に1時間から3時間歩く運動量では20%減で、週に5時間以上歩く運動量では40%減と頭打ちでした。そしてこの結果は、太っていてもやせていても傾向は同じでした。そして週に3時間歩くのに相当する運動量の人は1時間未満の人に較べて10年間の死亡率が6%減少していました。
運動のがん予防効果は以前から指摘されていましたが、がん診断後の運動のメリットを明確に示した研究はこれが初めてです。一般的な乳がんは女性ホルモンで悪化するのですが、運動すると体内を循環する女性ホルモンの量が減ると言われており、論文ではこのメカニズムが関係しているのではないかと説明しています。