皆さんご存じのように、2024年4月1日の訓示で、川勝平太静岡県知事は「県庁というのは、別の言葉で言うとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的に皆様方は頭脳、知性の高い方々です。それを磨く必要がある」と発言し、県には「農業や畜産に携わる人々の知性が低いというのか」といった抗議が殺到したのを受けて、川勝知事は「問題となっていることに驚いている。職種が違うことを述べたまでだ」と反論しました。
そして、「傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので、申し訳ないと思っています」 と釈明しました。
私は、川勝平太は自閉スペクトラム症の中で、昔で言うところの(*)アスペルガー症候群ではないかと思います。「傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので、申し訳ないと思っています」という発言に関しても、どこがおかしいのかわからないのだと思います。
(*)(米国精神医学会(APA)は2012年「精神障害の診断と統計の手引き第5版(DSM-5)」の診断基準においては、従来のDSM-IVで「広汎性発達障害(PDD)」と診断されていたほとんどを、「自閉症スペクトラム障害(ASD)」として診断するようになるとした。従来PDDは、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能のPDD(PDD-NOS)を含んでいたが、DSM-5の診断基準では、アスペルガー症候群やPDD-NOSという疾患領域をなくして、ASDという大きい概念で置き換える方向となった。)
アスペルガー症候群を報告したアスペルガー博士はナチスの協力者ということで、最近この名称が避けられたそうです。でも私は、自閉スペクトラム症というとても広い症状を説明する際の、特徴的な症状を限定する有効な名称だと思っています。
以前、私はこんな記事を書きました。
↓
あの厚労官僚たちは一般の人々がどう思うか本当に分からなかったのだろう思う
以前お示ししたように、アスペルガー症候群の症例はこんな感じです。
(大人の例)
部下:「あの~、少しお聞きしたいことがあるのですが、今お時間ありませんでしょうか?」
上司:「ごめん、いま手が離せないんだ。あと10分後にこちらからかけ直すよ」
部下:「わかりました」
10分後
上司:「ごめん、先ほどは手が離せなくて」
部下:「いいえ、気にしなくていいですよ」
この「いいえ、気にしなくていいですよ」という発言は、川勝平太の「傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので、申し訳ないと思っています」の「私の心も傷ついていますので」の箇所ととても類似しています。
アスペルガー症候群の診断には「サリーとアン課題」が有名です。
サリーとアン課題
簡単に例えてみると、小児に次の4コマ漫画を見せて質問するとします。
1「夏の暑い日、太郎君が帰宅し、チョコレートを台所の引き出しにしまい去っていきました」
2「母親が夕食の準備をしようと台所にきました」
3「母親は引き出しのなかのチョコレートを見つけ、引き出しの中では溶けてしまうと思い冷蔵庫に移しました」
4「それから太郎君はチョコレートを食べようと台所にもどってきました」
アスペルガー症候群の小児に「太郎君はどこを探すでしょうか?」と質問すると、「冷蔵庫!」と答えます。太郎君の立場を推測することができないのです、
著名人たちは、「本音なのかリップサービスなのか分からないですけど、ものすごく腹立たしい発言ですよね。どれだけ自分のことがすごい人なんだろうって勘違いしているのかなって」と川勝知事を批判しましたが、「自分のことがすごい人なんだろうって勘違い」という批判は的外れです。
川勝知事は「県庁というのは、別の言葉で言うとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的に皆様方は頭脳、知性の高い方々です。それを磨く必要がある」という発言のいったいどこが悪いのか、本当に理解できていないのだと思います。
きっと川勝平太は、自宅に戻ってからアスペルガー症候群でない家族から、「お父さん、あれはまずいよ」とさんざん批判と説明を受けて諭されているのでしょう。こういう人は本来、人の上に立つ役職になるべきではなく、私たちもそう選ぶべきではなかったのです。
私はアスペルガー症候群を批判しているわけではありません。
私たちは、ブドウ糖75gという一定量のブドウ糖ジュースを飲んだ際に、ある一定以上の血糖値になってしまう人を「耐糖能異常」と診断して、本人やその周りの人に今後不利益が生じないように留意します。精神や人格の異常も同じで、皆が早くそういう人たちを診断してあげて、何らかの対策をとらないと、周りにも本人にも不利益が広がるばかりなのです。
そしてもう一つ私が感じることは、川勝平太というのは「スパイト行動」人間だということです。
皆さんの職場にもいませんか?こういう人間。
スパイト行動(論文)
スパイト行動
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そして、「傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので、申し訳ないと思っています」 と釈明しました。
私は、川勝平太は自閉スペクトラム症の中で、昔で言うところの(*)アスペルガー症候群ではないかと思います。「傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので、申し訳ないと思っています」という発言に関しても、どこがおかしいのかわからないのだと思います。
(*)(米国精神医学会(APA)は2012年「精神障害の診断と統計の手引き第5版(DSM-5)」の診断基準においては、従来のDSM-IVで「広汎性発達障害(PDD)」と診断されていたほとんどを、「自閉症スペクトラム障害(ASD)」として診断するようになるとした。従来PDDは、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能のPDD(PDD-NOS)を含んでいたが、DSM-5の診断基準では、アスペルガー症候群やPDD-NOSという疾患領域をなくして、ASDという大きい概念で置き換える方向となった。)
アスペルガー症候群を報告したアスペルガー博士はナチスの協力者ということで、最近この名称が避けられたそうです。でも私は、自閉スペクトラム症というとても広い症状を説明する際の、特徴的な症状を限定する有効な名称だと思っています。
以前、私はこんな記事を書きました。
↓
あの厚労官僚たちは一般の人々がどう思うか本当に分からなかったのだろう思う
以前お示ししたように、アスペルガー症候群の症例はこんな感じです。
(大人の例)
部下:「あの~、少しお聞きしたいことがあるのですが、今お時間ありませんでしょうか?」
上司:「ごめん、いま手が離せないんだ。あと10分後にこちらからかけ直すよ」
部下:「わかりました」
10分後
上司:「ごめん、先ほどは手が離せなくて」
部下:「いいえ、気にしなくていいですよ」
この「いいえ、気にしなくていいですよ」という発言は、川勝平太の「傷つけたことについては、私の心も傷ついていますので、申し訳ないと思っています」の「私の心も傷ついていますので」の箇所ととても類似しています。
アスペルガー症候群の診断には「サリーとアン課題」が有名です。
サリーとアン課題
簡単に例えてみると、小児に次の4コマ漫画を見せて質問するとします。
1「夏の暑い日、太郎君が帰宅し、チョコレートを台所の引き出しにしまい去っていきました」
2「母親が夕食の準備をしようと台所にきました」
3「母親は引き出しのなかのチョコレートを見つけ、引き出しの中では溶けてしまうと思い冷蔵庫に移しました」
4「それから太郎君はチョコレートを食べようと台所にもどってきました」
アスペルガー症候群の小児に「太郎君はどこを探すでしょうか?」と質問すると、「冷蔵庫!」と答えます。太郎君の立場を推測することができないのです、
著名人たちは、「本音なのかリップサービスなのか分からないですけど、ものすごく腹立たしい発言ですよね。どれだけ自分のことがすごい人なんだろうって勘違いしているのかなって」と川勝知事を批判しましたが、「自分のことがすごい人なんだろうって勘違い」という批判は的外れです。
川勝知事は「県庁というのは、別の言葉で言うとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的に皆様方は頭脳、知性の高い方々です。それを磨く必要がある」という発言のいったいどこが悪いのか、本当に理解できていないのだと思います。
きっと川勝平太は、自宅に戻ってからアスペルガー症候群でない家族から、「お父さん、あれはまずいよ」とさんざん批判と説明を受けて諭されているのでしょう。こういう人は本来、人の上に立つ役職になるべきではなく、私たちもそう選ぶべきではなかったのです。
私はアスペルガー症候群を批判しているわけではありません。
私たちは、ブドウ糖75gという一定量のブドウ糖ジュースを飲んだ際に、ある一定以上の血糖値になってしまう人を「耐糖能異常」と診断して、本人やその周りの人に今後不利益が生じないように留意します。精神や人格の異常も同じで、皆が早くそういう人たちを診断してあげて、何らかの対策をとらないと、周りにも本人にも不利益が広がるばかりなのです。
そしてもう一つ私が感じることは、川勝平太というのは「スパイト行動」人間だということです。
皆さんの職場にもいませんか?こういう人間。
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