雲仙の老舗ホテル、九州ホテルのメインダイニングです。フレンチのカテゴリーに入れていいのかどうか迷う折衷料理のレストランなんだが、メインディッシュがフレンチなので一応このカテゴリーにしときます。
クラシックホテルの雰囲気が充満するホテル内でも、創業当時を再現したレトロなデザインのここは特に雰囲気抜群ですね。窓からは雲仙地獄が一望で、噴煙が轟々と吹き上がっているのが見えて豪快。今回、ここで和洋折衷のコース料理をいただきました。コテコテのフレンチではないので、ワインはソアーヴェのクラシコ(白)を…
前菜はさざえのつぼ焼きブルゴーニュ風、牛肉のタタキ夏野菜添え、長茄子の生姜煮XO醤添え、パプリカのマリネです。
向付は「味彩盛」と称するお造りのゴマダレ和え、スープは愛野産ポテトのヴィシソワーズ、キャビア添えです。この島原半島はジャガイモの産地なんですね。これにグリーンピースの裏漉しが和えられていて優しい味わい。器の底からドライアイスの噴煙がポコポコ湧いてくるのは雲仙地獄をイメージしているとのことで、ちょっとしたご愛嬌ですね。
主菜はチョイスになっていて、イサキのムニエル・バジルのソースを選びました。香ばしく焼きあがったイサキがいつに美味しい。同行者は島原名水地鶏のグリル・ココナッツカレーソースをチョイス。ちょっと味見させてもらったがヌーベルシノワのような上品な味わいで、こちらも絶品。
最後にご飯とお吸い物、続いてデザートが運ばれてきます。お吸い物は鱧とじゅんさい、デザートはクリームブリュレ・トロピカルシャーベット添えです。全体に品よくまとめられているが、ダイニングのクラシカルな雰囲気とは対照的に、アグレッシブな構成になっていますね。
朝食もこのダイニングでいただくことになります。バイキングスタイルなのは人的サービスの圧縮なんでしょうね。和惣菜はヴァラエティー豊かで、ご飯やお粥も美味しいが、洋食の質はどうなんだか…パンが悪けりゃ全体の印象が悪くなるのにな。このレトロかつモダンな空間では、浴衣のままでもOKのようです。温泉リゾートならではのことですね。
- 場所:島原鉄道バス、長崎県営バス・雲仙お山の情報館BS
- 訪問日:2009年9月10日