上長瀬国津神社の境内に上長瀬庵と呼ばれる小堂が在り
石造物が祀られています。
まずは一石三十三観音石仏
三重県名張市上長瀬
二メートル余りの大きな舟型石に、西国三十三ヵ所のご本尊が陽刻されており
各尊像の横には札所番号の刻銘が在ります。
保存状態も良好で新しいもののように見えますが
青山町別府の十王石仏に似た点も見られるので
恐らく同時期の造立かと思われます。
名張市内では二基あるのみで
特にここのものは大きいので見応えがあります。
もう一つは阿弥陀立像石仏
二メートル足らずの舟型石に阿弥陀立像を厚肉彫りしていますが
昔、火災に遭ったため現在は頭部と右側の袖衣の下部が残るのみです。
此方も大きくて見応えが有ります。
体部が此れだけ激しく崩れ落ちたのに、よく頭部が残ったものです・・・
頭部のまわりには頭光の一部分が残っています。
痛々しいですが良い阿弥陀さんです・・・