MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

0課の女 赤い手錠(ワッパ)

2020-08-30 23:28:07 | 邦画
東映チャンネルで29日の土曜日の夕方にOAされていたこの作品
今月この日以外は深夜枠でのOAでしたが、土曜日の真昼間に見る作品には相応しくないような
って、74年製作ですから、お姉ちゃんにオバハンとおっぱいがいっぱい出てくるものの、当時でもR指定は受けていませんですから
お昼の放送でもなんの問題もない
っていうか東映ピンキー映画希括りで言えば、ビデオもリリースされずにいて
ある意味カルト作品として夙に有名になってる作品で
日本では見れないので海外版の輸入DVDで見るしかないってのもカルトにした要因ではあるんですが・・・
 
篠原とおる原作ですから、どこか杉本美樹さんの歌う主題歌も”さそり“の「恨み節」2似通っているんですが、歌詞の根本に“恨”がないんですね
代わりに杉本さんは全裸持田厭わずにおーるヌードでアクションを見せてくれるものの、迫力はおっぱいにしても肉体にしても演技にしても池玲子さんに負けてるものの
私個人的には杉本さんの方が好きなんですよね
 
先にオバハンヌードって書きましたが、新東宝でヴァンプ女優として名を馳せた三原葉子さんの引退前の作品になってるんですね
演技的にも脱がなくてもやっていけると思える三原さんですが
引退されちゃうなんて実に潔い
 
映画的にはもう、これ以上ないほどハチャメチャな作品と言っても過言ではない
特に犯人側の郷鍈治と、それを追っかける執念の刑事である室田日出男さん
そして髭とサングラスで途中まで誰だかわかんなかった荒木一郎さんに見られる狂気の演技とそのエネルギーに杉本美樹が引っ張られていたような
っていうか、主役でありながら女番長シリーズみたいに脇が支えてくれてヒロインがひかるのっていう映画文法を完全に無視して野田幸男が勢いで作ってしまった感が強いでしたねぇ
 
だからこの三人に負けられんって丹波御大まで、娘までをも抹殺して国会議員の地位を守るって言う政治家としての姿を引き出して見事としか言えない
プログラムピクチャー終焉間近にできた怪作と言っても過言ではないんだろうな
製作委員会なんて言うシステムが日本映画をダメにして言ってるんだろうな
否、根本は東宝、東映、松竹が映画会社って言う言う看板ですが映画を製作しなくなったのも悪いよね
 
1974年製作、日本映画、東映作品
野田幸男監督作品
出演:杉本美樹、郷鍈治、丹波哲郎、荒木一郎、小原秀明、管原直行、遠藤征慈、室田日出男、三原葉子、岸ひろみ
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影裏

2020-08-30 18:44:38 | 邦画
個人的にですが、あんまよく知らないから
“かげうら”ってタイトル読んでましたら(汗)“えいり”だったんですね
岩手のTV局が完全に資金出して作った、ある意味復興映画でもあったんですね
でもって、実は芥川賞受賞作の沼田真佑氏の『影裏』が原作だそうです。
 
いや、友人が行方を晦ましたことで、その後行方を追っていくミステリーだとばっか思ってましたが
実際に映画自体が淡々と描かれていて、映画ではなんも起きない2時間14分だった
ここんとこ実際に2時間以上の作品をなぜか見過ぎです
淡々としてるわりにオチなかった自分が不思議に思えて仕方ないんですよ
 
監督は大河の演出家であり、「るろうに剣心」三部作を監督していた大友啓史さん
主演が綾野剛に松田龍平てことで、ある意味アクションミステリーを期待したんですが
実に何も起こらない
二人の演技も淡々と演じられていくだけで、心が荒らがったり、怒鳴り合ったといったシーンも全くない
 
基本的にあの震災が起きた前後の盛岡を舞台にした作品でして
TV岩手が、採算度外視で、こんだけ復興しましたよ、岩手は
って言うのを改めて全国に発信した物語でもあったようですし
 
って、盛岡が舞台で、震災前後の時代を描いてる割には
ロケ地である、岩手の景色が素晴らしいんですね
って震災と言った傷痕とか全く見えてきてませんから
ある意味震災自体が起きていたのか、いなかったのかこれって寓話って言うような作品にしたかったのがよく伝わってきてるのも事実ですし
 
これも時代なんですかね、綾野剛さんはゲイという設定でして
実に艶かしい姿をも見せてくれていましたし
そこまでゲイだったのかって見ててもわかんなくて
突然松田龍平にキスしちゃったシーンで初めてこっちがわかったっていうのは
淡々とした作風にこっちが惑わされていたのかな
完全に読み切れていなかったのは、こう言った心象を実景に託してるのに気付けなかったわたしの不覚でしたが
 
綾野剛に行方不明を問いかける向井真理子さんの演技からは
お金というだけでなく、中年の主婦が松田龍平の肉体が忘れられない体希うずきみたいなものは彼女の演技力から読み取ってはいましたが・・・
松田龍平さんは一体、震災で亡くなったのか?自ら失踪したのか?
映画自体はなんの説明もなく終わってしまうだけでなく
どこで見つけたのか、綾野剛は新しい友人と言っていいのかな、どっから見てもゲイの新しい男を見つけて
新しい人生を見つけて歩んでいくんですね
 
そう、人は過去を引きずるも
新しい人生を見つけるも、過去は過去として先に進んでいくものだって言うようなことを言いたかったのかなぁ
 
2020年製作、日本映画、影裏製作委員会作品
大友啓史監督作品
出演:綾野剛、筒井真理子、中村倫也、平埜生成、國村隼、永島暎子、安田顕、松田龍平

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