明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

ケンタみたいな巨大チキン 新高円寺『タカノ』

2019年07月10日 | 中華食堂
個人で頑張っているお店をこよなく愛し、チェーン店はほとんど利用しない私。
今回紹介する、新高円寺の『タカノ』さんも、私の大好きな安ウマ中華食堂だ。
タカノは、都内に4店舗あるそうだが、おそらくチェーンではないと思うので(のれん分け?)、許してほしい。
ちなみに、他の3店がある場所は、私の手元の参考資料(要するに書籍)によると、梅島、三ノ輪、椎名町。
失礼ながら、あまりメジャーな街にはないため、タカノを知らない方も多いのではないかね。
私も新高円寺店しか行ったことがなく、詳しくは知らないのだが、梅島は閉店し椎名町も一時閉めていたとの噂。
なお、わかっているとは思うけど、新宿に本店があるフルーツパーラーは無関係だ。

初訪問時はまず、いつものように前菜&食前酒として、「餃子」とビールを注文。
まずはビールと一緒に、無料のお通し「キュウリと中華クラゲ」が出てきた。


ビールは大瓶で600円。キリンかサッポロかを選べる。私はキリンが好きだな。
餃子が焼ける間、ビールでノドを潤しながら、卓上のメニューに目を通し、このあと何を頼むか検討。
メニューには、写真も付いているのがありがたい。どれもウマそうで目移りしたが、気になった「肉エッグ」を選択。
追加オーダーを告げたくらいのタイミングで、餃子も焼きあがった。1皿5個で400円。


表面がカリっと焼けたタイプで、ひと口かじれば、生姜と野菜の旨味が広がる、これぞ中華屋さんの手作り餃子。
ビールをお替わりし、ゴキュゴキュ飲み進めたところで、肉エッグ500円が登場。


ハムエッグの豚肉版ではなく、ネギと醤油ベースのタレが入るため、すき焼きに近い料理ともいえる。
途中で玉子を崩すと、トロ~リと流れていく部分と、ほどよく固まった部分があるのがいい。


肉、ネギ、甘じょっぱいタレにやさしく絡む玉子ちゃん。もちろんウマイに決まってる。
何度でも言う。オレはキミ(黄身)が好きだ!

厨房で働いているのは、母子と思われる男女ふたり。お母さんが接客で、息子さんが調理。 
お母さんは、どこにでもいそうな「食堂のおばちゃん」だが、息子さんはちょっと変わっている。
もちろん態度が悪いわけではなく(悪かったら通わないし)、あくまで私の印象である。
カウンター席から「すみません、肉エッグの単品を追加で」と頼んだところ、私の方を見て「肉エッグ~」と復唱するのだが、
発音のアクセントがどうも、「肉エッグゥ~!?」に感じるのだ。
デフォルメすると「なぁにいぃ? 肉エッグだと~!?」だ。まるでクールポコのネタである。
その後、別の客の注文にも「もやしそばぁ~!?」「ケチャップ焼ぃ~!?」と返答していたので、
それが彼の口調なのだと理解した。ちなみに「ケチャップ焼」とは、あまり見かけない料理だが、
「みそ焼」「しょうが焼」と並ぶ、焼肉定食メニューのひとつである。もちろん、単品注文も可能だ。

この日のシメは、「カレーライス 鳥の唐揚げ付き」700円。
どこかのサイトで、タカノさんの「大きな唐揚げの乗ったチャーハン」を見かけたことがあり、
それをカレーで食べたかったのだ。店主の返事は「カレー鳥唐でぇ~!?」だったかな。
卓上メニューにも写真が乗っていて、バカでかい唐揚げが2個、お皿の脇に居座っていた。
カレー単品500円なのでお得だよな…などと期待する中、出てきたのがこちら。


唐揚げが写真の見本よりデケエ!
食べてみたところ、ただデカいだけでなく、衣はクリスピーながら肉質は柔らかく、味もしっかりしている。
失礼ながら、質より量かと思っていたここの唐揚げ、めちゃくちゃウマイよ!
肉と玉ねぎがたっぷり入った、「いかにも中華風」のカレーもおいしく、シメに選んだ自分をホメたい。
残しておいた玉子を加えて、「親子カレー」にしたりして、飽きることなく完食。


会計時、次回は唐揚げでビールを飲もうと決意し、膨れたお腹を押さえながら店を出た。
有言実行、数週間後に再訪問したときは、「鳥唐揚げ」単品とキリンビールをオーダー。
店主に「ちょっと時間かかるよ」と告げられたが、もちろん承知済み。あんなデカい肉を短時間で揚げるのは無理だ。
それでも10分しないうちに、待望の巨大チキンが再びやってきた。


大きさが伝わらないと困るので、比較用に爪楊枝を1本乗せてみたが、


やっぱりデカいぞ、タカノの唐揚げ! 2度目の対面だが、今回も驚かされた。
私だけでなく、後ろのテーブル席から見ていた、若者客ふたりも相当衝撃を受けたようで、
片方の男が「ケンタかよ…」とつぶやいていた。
確かに、ここの鳥唐揚げは、『ケンタッキー・フライド・チキン』並のデカさである。
だが、ケンタのチキンは、骨を含んだパサパサの肉質で1個250円。
タカノさんのは、骨なしの柔らかいモモ肉がたっぷりで、辛子&マヨネーズ付きで3個500円。
どちらがお得かは、計算するまでもないだろう。
なお、こちらの定食類は、一律700円(サラダ付は800円)で、単品料理もほぼ500円均一。
安いだけでなく、わかりやすい価格設定も、タカノさんの魅力だ。
なお、タカノチキン(←勝手に名付けるな)は、衣に黒コショウが混ぜてあり、意外とピリ辛である。
おかげで、ビール大瓶2本がすぐに空いたが、当然のように満腹になるのも早い
最近食が細くなった(?)オッサンが、ケンタよりデカいチキンを3個も食べたのだから、至極当然である。

なのでこの日は早くもシメ。選んだのは「五目そば」700円。


チャーシュー、半熟玉子、ナルト、キャベツ、人参、玉ねぎ、ピーマンに豚コマ肉。
五目どころか八目だが、私が忘れているだけで、他の具材もあったかもしれない。
巨大な揚げ物のあとだから、サッパリした塩味のラーメンが食べたかったので、このチョイスは正解。


…よく考えれば、唐揚げ+ラーメンは不正解か。そもそも、サッパリという表現もおかしいし。

先日、久しぶりにタカノさんに行ってきた。他の店で飲んだあとなので、お食事だけ。
ということで選択したのが、「チャーハンの豚唐揚げ付き」700円。
鳥肉だとデカいのが2個だが、豚肉だとどうなるのか。卓上メニューに写真が見当たらないのが少々不安。
しばらくして、お盆にセットされた漬物とスープ、そして豚唐揚げチャーハンが登場。


豚肉唐揚げは、サイズとしては普通だったが、その分6個も盛られている!
あと、わかりづらいけど、チャーハン自体も決して少なくない。食べ切るのに苦労したよ。
豚唐揚げも、コショウの効いた衣と肉の風味が合わさり、なかなかイケる。
ただし、6個も付けちゃうのは、サービス過剰ではないだろうか(笑)。


途中、卓上のマヨネーズや黒コショウを追加して、なんとかたいらげた。
一方のチャーハンは、パラパラよりふんわりに近いタイプ。ハムだけでなく焼き豚も入っていたのが好感。
あと、頂点にある枝豆の緑色が、目にやさしいというか…グリンピースより見た目もいいよね。
結論:タカノさんは、豚唐揚げチャーハンもウマかった。ただし、ボリュームがあるので、
このときの私のように、日が沈む前から長時間飲んでいて、シメに選ぶのはダメ!

ダメといえば、この日店内壁には、お店からの注意書きが貼ってあった。詳細をまとめると、
○当店は食事がメインの中華料理店です
○アルコールはひとり1本まででお願いします
○1時間以上の居座りはご遠慮ください
○飲みたい方は居酒屋をご利用ください 

最後に、「こんなルール決めたくないけど、書かなきゃわからない人がいたので…」と記されていたのがせつない。

私自身は、いつもひとり客だったため、長居はせず飲み食いしたらすぐに退店していたが、
複数で来店して長々と飲み続け、中華食堂で泥酔する、ダメな客もいたんだろうな。
私も今後は、お店のルールに従い、ビールのお替りは控えることにする。
あと、飲んだあとのシメに利用するのも、健康面を考慮しやめておこう(苦笑)。



中華料理 タカノ
東京都杉並区高円寺南3-6-1
地下鉄新高円寺駅から徒歩約3分、JR高円寺駅から徒歩約15分
営業時間11時半~15時、18時~22時半
定休日 木曜
※最後に記したルールは、絶対に守ってください
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メニューが豊富すぎるちゃんぽん店 飯田橋『雲仙楼』

2019年05月17日 | 中華食堂
野菜が嫌いで、「そういえば今日食べた野菜は、ラーメンの刻みネギだけだ」、ということもある私。
野菜不足を補うために好んで食べるのは、せいぜい餃子とコロッケ(←野菜?)、そして「ちゃんぽん」くらいである。
最近よく利用しているのが、長崎県雲仙市出身の店主が営む、飯田橋の『雲仙楼』さん。
お店のウリは、故郷の長崎から麺や食材を取り寄せている、ボリューミーなちゃんぽん&皿うどんだが、
その他のメニューも豊富に揃っている。というか、豊富すぎる

こちらは店頭に貼ってあるメニュー2枚。




これだけでも相当な種類があるが、店内に入ると、壁一面に手書きメニューの短冊がすき間なく貼られており、
上記メニュー以外にも、餃子、春巻など中華の定番から、もつ煮込み、鍋焼きうどん、玉子サンド、ゴーヤチャンプルなど、
「こんなモノまであるのかよ!?」と驚かされる料理まで存在し、総数は300を超えるとか。
※しかも、いまだに増え続けている模様

初入店のときに食べたのは、「小ちゃんぽん+半チャーハン」のセット1000円。小ちゃんぽんは単品850円なので、かなりお得。
すぐに半チャーハンが出てきた。ちなみに、水はコップではなく、小ジョッキで提供される。


チャーハンは確かにハーフサイズだったが、あとから来たちゃんぽんは、全然(小)じゃなかった


わかりづらいけど、丼はけっこう大きめで、野菜だけでなく具材もたっぷり。


これが小ということは、並(950円)も多いだろうし、並+200円の大盛なんか、とんでもない量が出てくるんだろうね。
味の方は、九州の甘口醤油を使い、食材の旨味も溶け込んだ、スープの甘じょっぱさが印象的。
気が付けば、たっぷりの野菜も残すことなく完食。ヘルシーな昼食となった(←カロリーに問題は?)。

数日後の再訪では、お店のもうひとつの名物と思われる、皿うどん950円を食べてみることに。
一般的な、パリパリの細麺でなく、炒めた中太麺を使用した「炒め皿うどん(やわらか麺)」をチョイス。
こちらがその写真。奥の調味料容器と比較すれば、皿の大きさ=量の多さがわかってもらえるだろう。


熱々かつ大量の野菜あんかけに苦戦しつつも、ガツガツ食べ進んでいく。
途中で、卓上にあった、長崎名産の「金蝶ソース」(ウスターソース)もかけてみた。


なんとか食べきったが、ちゃんぽんと同様、全然「並」ではない盛り具合。この店、もっと若い頃に来たかったなあ。

その次に食べたのは、時間に余裕がなかったので炒め物は避け、「カレー麺」700円をオーダー。


たった今気付いたんだけど、さっき載せた店頭メニューでは650円になってるではないか。50円余分に取られた!
おそらく店員さんも、メニューが増えすぎたため、個々の値段を覚えきれていないのではないか。
カレー麺は、スープの入る「つゆ有」もあるが、私は、茹でた麺にカレーをかけるだけの「つゆ無」を選択。
シンプルだけど、カレーが薄まらないから、カレーうどんもこのスタイルの方が好きだ。
ちゃんぽんなどとは違い量は普通だったので、すぐに食べ終えることができた。あと、カレー自体が意外とウマかったよ。

4度目の訪問時は、食事だけでなくびんビール600円も注文。注ぐのはやはり、コップではなく小ジョッキだった。


料理を待っている間、テーブルの下にある雑誌類をあさってみる。
お店のおばちゃんの趣味なのか、ほとんどが女性週刊誌だったが、それらに混ざり、なぜか「松坂慶子写真集」が!


食事中に熟女ヘアヌードを見たのは、もちろん人生初である(笑)。

※これよりスゴイ写真が多数収録されていた

メニューもそうだが、本当に「なんでもアリ」のお店である。
なお、この日に食べたのは、好物の「餃子」400円と、


「マーボー焼きそば」850円。


餃子は普通においしい。もうちょっと焼いてもらった方が好みかな。
マーボー焼きそばは、上の麻婆豆腐をツマミにして、残った麺をシメとして食べた。


焼きそばは、柔らかい部分とちょっと焦げた部分が混ざっていて、食感の違いが楽しめた。
この日のお会計は、ビール2本と上記料理で計2450円。
次回飲むときは、メチャクチャお得な「3時間飲み放題食べ放題 3000円(税別)」に挑戦してみたい。

※予約不要、ひとりでもOKとのこと

そして、つい先日食べたのが、最近新メニューとして加わった、「マヨネーズラーメン」700円!
商品名をオーダーした瞬間、店内の客たちの会話が一瞬止まり、その後ヒソヒソ話が始まった。まあ、気持ちはわかる。
数分後、私以外の客も注視する中、店のおばちゃんがマヨネーズラーメンを運んできた。


マヨネーズが溶け込んだ乳白色のスープに、大量の千切りキャベツ。要するに、サラダラーメンだな(←違うだろ)。
スープは塩分多めだが、確かにマヨネーズの味。よ~く見れば、分離して粒状になったマヨが浮かんでいる。
キャベツの下には中太のちぢれ麺。そして、驚いたことにこのマヨネーズラーメン、


具材はキャベツのみだった。さすがに、ちょっとさみしいね(苦笑)。
麺とキャベツはたいらげたが、身体に悪そうなのでスープを飲み干すのはやめておいた。

繰り返しになるが、雲仙楼さんはとにかくメニューが多彩で、和洋中なんでもある。
おまけに新商品もちょくちょく登場するため、たぶん死ぬまで飽きずに通えると思う。
私自身も、大好きな「ハンバーグ」、「木くらげ玉子炒め」「コロッケ」などが未食だし、
日清食品の即席麺を使用しているらしい「チキンラーメン鍋」という、気になる謎メニューも控えている。
そういえば、メイン料理のちゃんぽん・皿うどんの「特製」バージョン(+200円)も食べていない。
やっぱり、先述の「3時間食べ飲み放題」を利用して、一気にコンプリートしていくしかないな。
挑戦した際は、再びこのブログで紹介しようと思うので、乞うご期待!  ※同行者歓迎

※追記 食べ放題行ってきました。詳細はこちら



雲仙楼
東京都文京区後楽2-3-17
JR飯田橋駅東口から徒歩約3分
営業時間 月~金 11時~14時半、16時半~20時半 土曜 11時~14時半
定休日 日、祝
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街中華天国・西荻窪屈指の個性派 『中華料理21』

2019年01月20日 | 中華食堂
以前も書いたが、西荻窪はチェーン店が少なく、個人のお店が頑張っている街である。
私の好きな中華食堂も多数健在で、『八龍』、『彩虹』、『ちんとう』、『坂本屋』などはすでに紹介済み。

餃子が美味しい中華屋さん 西荻窪『八龍』

    

「街中華」の宝庫・西荻窪で餃子を

    
左から彩虹、ちんとう、坂本屋の餃子

他にも行くべきお店がたくさん存在しており、マニアにはたまらないエリアであろう。

そんな「街中華天国」の西荻で、地元民から絶大な支持を受け…てはいなく、
むしろ、ちょいと異彩を放っているお店が、今回紹介する『中華料理21』だ。
私がこちらのお店を知ったのは、今から10年以上前の深夜。終電がなくなり、ヒマつぶしに歩いていたら、
こんな遅い時間なのに営業している中華屋さんがあったので、珍しいので入ってみたのだ。
「イラッサイ」と迎えてくれた店主は中国の方のようで、調理と接客をひとりでこなしていた。
その時注文したのが、ビンビールに「餃子」と「麻婆豆腐」、あと写真はないけど「鶏のカレー煮込み」。


麻婆豆腐は辛さと旨味がちょうどよく、ビールがすすむ逸品、餃子はよく覚えていないが、悪くはなかった。
ただし鶏のカレー煮込みは、鶏肉に冷蔵庫内みたいな匂いが染みついていて、正直イマイチだった。
このあと、地元在住の方々に、中華料理21についてたずねてみたところ、面白い意見が聞けた。

○年中無休で、どの時間帯も開いている
「いつ寝てるんだ?」という疑問の答えは「営業中」(笑)。客がいないときは、店内で寝ているらしい。
なお、最近はちゃんと休憩時間があるので(後述)、営業時間中の居眠りはしていない…はず。

○日本人向けではなく、店主が母国で食べていた味を提供している
最近は、やや日本式中華に寄せた感もあるが、それでも他の店では食べたことのない味の料理が多い。
具体的な料理はあとで紹介するが、味の評価についてはやはり、賛否両論ありそう。

○日によって食材や調理法が違うため、毎回味付けが異なる
これも賛否両論あるはず。さっき触れた鶏カレー煮込みも、鶏肉以外の食材は毎回違うとか。
常連客の中には「一期一会だ」と、前向きに味わっている方もいる。

そんな中華料理21さんは一時期、メニューの入れ替えもひんぱんに行なっていた。
ある日、久々に入店したところ、店内壁の貼紙メニューに衝撃的な料理を発見!


中華食堂なのに刺身サラダ! ハンバーグ! お好み焼き! さらに別の黒板には、


本日のおすすめが天ぷらの盛り合わせ! 意外と字がキレイなのも違和感に拍車をかける。
これらの料理を始めた理由を店主にたずねたところ、「ボク、料理得意だからね」と、よくわからない答えが返ってきた。
せっかくなので「お好み焼き」と、これまたお店が推しているらしい「汁なし担々麺」を注文。
まずはお好み焼きがやってきた。見た目はよくあるタイプだが…


食べてみたら「あ、味もよくあるタイプ」。美味しかったけど、自家製ではない気がする。
続いては、見た瞬間に「これは自家製だ!」とわかる汁なし担々麺がやってきた。


これ、食べかけじゃなくて運ばれてきたときの状態だからね(苦笑)。盛り付けはイマイチだが…
いざ食べてみると、ゴマの風味が濃厚だけどあとから辛さがやって来る、まさにオンリーワンの味。
それから数年後、店主の奥様もお店に出るようになり、壁にあったお好み焼きやハンバーグについては、
「やめましょう」と店主に提案(「やめろ!」と叱りつけたとの噂も)したことで、今では幻となってしまった。

奥様が手伝うようになり、過酷な「店主ひとり営業」は解消され、非・中華メニュー群もなくなったことで、
店内に漂う怪しい雰囲気もやや薄れた感はあるが、料理の味自体は、相変わらず個性的である。
ここからは、最近食べたメニューを、ざっと紹介していこう。
まずは久しぶりに頼んだ「焼餃子」。値段忘れちゃったけど、400円くらいだったと思う。


普通より大ぶりな餃子の中身は、肉と野菜の他、数年前に食べたのとは違い、ほんのり甲殻類の風味。
すぐ近くのテーブルで、奥さんが餃子を包んでいるのを見たところ、やっぱり具材に海老が含まれていた。
続いては、私の大好きなKTI=「きくらげ玉子炒め」、推定価格680円。


味付けはそんなに変わっていないが、いろんな食材を使っている様子。


肉は豚角煮(メニューにあり)を薄切りにしたものだし、ナスが入るのも珍しいよね。
そしてこちらは、現在のイチオシらしい「美味鶏」350円。読みは「メイウイジー」だ。


鶏肉の形状や焼き色は、毎回異なっているが、要するに「中華料理21風チキンソテー」だ。
和風でも洋風でもなく、しかし中華風ともいえない不思議な味。美味しいし量もそこそこあるので350円は安い。
こちらは、つい最近登場したと思われる「豚角煮鍋」。推定750円くらい…もっと高かったかな?


たっぷりの豆腐、野菜、キノコの下に、豚の角煮がゴロゴロと埋まっている。


鷹のツメが入っていたように、スープは結構辛い。身体が温まる、冬にピッタリのお鍋だ。

ここからはシメの料理を。まずは「五目チャーハン」、推定600円。


チャーハンの見た目は普通だけど、付け合わせのスープの濁り具合が怪しい。


ゴマ油の効いた中華風スープで、味自体は変ではなかった。
チャーハンは、これまで食べてきた料理と比べると、チンゲン菜(?)以外はごく普通の具材で、味付けも薄目。
シメだから薄口に仕上げてくれたのかな? そんな気遣いをしてくれる店主とは思えないが(失礼)。
こちらは、個人的に一番のおススメ「麻婆麺」。サービス価格で現在なんと390円!


提供時は丼一面が麻婆豆腐だったので、撮影前に麺を救い上げてみた。
一般的な「スープ入り麺の上に麻婆豆腐」でなく、「麺の上に麻婆豆腐、以上!」というタイプ。
なので、麻婆豆腐の濃厚な味がダイレクトに伝わるし、麺との絡みも抜群で最高にウマイ。
最初の方で紹介したように、こちらの麻婆豆腐はいつ食べても絶品だし、これで390円とはお得すぎる。
ピリ辛で食欲をそそるから満腹でも食べられるし、ここに来たら絶対頼むべき一品だね。
あと、現在はウーロンハイも190円のサービス価格なので、がぶ飲みすべし!

最後にデザートとして、自家製の「杏仁豆腐」、推定350円。


杏仁というより、ココナッツミルクっぽい味がしたような気がした。口どけ滑らかで甘さ控えめ、デザートにピッタリだ。
以上、いろんな料理を紹介してきたが、味や盛り付け、使用食材などは、あくまで私が食べたときのものなので、
注文時に違っていても、店主や私に文句をいわないように!

食事していて気になるのが、壁やらテーブルやらいろんな場所に飾ってある、著名人のサインや写真。
先日私が座った席には、店主と角野卓造さんとのサイン&記念写真が置いてあった。


「渡る世間は鬼ばかり」とあるが、色紙に名前のある店主・欧張さんも、波乱万丈な人生を歩んできたらしい。
来日して今年で34年、お店を開店してもうすぐ20年になるが、異国の地ゆえ苦労は絶えなかった様子。
西荻窪で暮らす人たちをテーマにした、「西荻町学」というサイトのインタビューにて、欧張店主は、
数字や利益を追求しすぎて、疲れてきっている日本人と接するうちに、自身も疲れるようになったと述べ、
「私日本好きよ。でも日本人働きすぎ」と苦言を呈していた。
ここ数年、まともに働いた記憶のない私(スマン!)はともかく、一部の日本人は確かに働きすぎだし、
政府が推し進めている「働き方改革」も、まだまだ実現には遠い現状だ。
仕事に追われている方も、たまにはこちらのお店でゆっくり食事をし、店主のハナシに耳を傾けてみてはいかがかな。
なお、現在の中華料理21の営業時間は、11時半から4時半。午後4時(16時)ではなく、朝の4時半だ。
仕込みや清掃などを除いても、店主は毎日17時間、それも休みなしで労働している
「欧張さん、アナタこそ働きすぎだよ!」と心配する私に対し、「生きていくため仕方ないね」と語る、
店主を助けるためにも、訪問した際はたくさんの料理とドリンクを注文し、お金を使ってあげてほしい。
サービス商品のウーロンハイと麻婆麺だけで帰るのは厳禁!



中華料理21
東京都杉並区西荻南3-14-11
西荻窪駅から徒歩約2分
営業時間 11時半~翌4時半
定休日 不定休だけど基本的になし
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ワンタンで一杯やるなら 御茶ノ水『こうや麺房』

2018年08月04日 | 中華食堂
こんにちは、春に続いて夏も甲子園出場を決めた、栄えある日大三高OBの正田です。
今回のブログは前回の続き。高校野球西東京大会・準決勝…ではなく、準々決勝の試合後のメシから。

訪問したのは、最近都内にいくつか支店を出している、ワンタン麺チェーン『広州市場』高円寺店。
ゆでワンタンと焼き餃子で一杯やり、シメにワンタン麺…のつもりだったのだが、




炎天下の球場で汗をかき過ぎたためか、すぐに酔いが回ってしまい、ギブアップ。
料理の方も、写真の通り中途半端な羽根の餃子は当然イマイチだし、
お店のウリである自家製ワンタンも、かかっているタレが余計だし、ワンタン自体も平凡でさほど印象に残らず。
6個で380円(餃子も同価格)というお手頃価格ゆえ、やや小ぶりサイズだしね。
ワンタンメンのように、スープと一緒ならウマいのかもしれない。

ワンタンのタレと同様、余計に感じたのが、店員たちの掛け声。
店員A「いらっしゃいませ!」
その他の店員「いらっしゃいませ!!」
店員A「ワンタンと餃子の注文、いただきました!」
その他の店員「ありがとうございます!!」
この種の掛け声は、『ダンダダン酒場』とかでもやってるけど、「言わされてる感」が見え見えだし、
そもそも明らかに心がこもってないから、個人的に好きじゃない。
結局、母校野球部の試合(8-6の辛勝)と同様、不完全燃焼のまま、お店を出ることとなった。
レジ会計後、海老ワンタンメンのワンタンだけを単品で頼めるか聞こうと思ったが、
いきなり店員Aに「お客様お帰りです!」と叫ばれる。当然他の店員からは「ありがとうございます!」の掛け声。
私「あ、あのすみません、海老ワンタン単品って注文できますか」
店員A「できますよ、お客様お帰りです!!(←間髪入れず、さっきよりデカい声で)」
他の店員「ありがとうございます!!(←やはり、さっきよりデカい声で)」
…そんなに早く帰ってほしいのかい。他にも聞きたいことあったけどもういいや。
なお、広州市場さんは、私が気に入らなかっただけで、料理や衛生面などは問題はなく、
いつも大勢のお客さんが来店している繁盛店である、とフォローしておく。
※追記 高円寺店は2019年5月に閉店

数日後、私がもっとも好きなワンタンを食べるべく、お茶の水の『こうや麺房』へ。
店名通り、四ツ谷の『こうや』系列のお店で、本店ほど混雑していないため、私はこちらをよく利用する。
こうやといえば、しょっぱいスープと大きなワンタンがたっぷりが入る雲呑麺が名物で、
以前「飯田橋駅近くのラーメン店」で紹介した、『高はし』もこうやの出身だ。

※高はしの雲呑麺

案内されたカウンター席に置いてあるお品書きには、麺類と雲呑くらいしか記載されていないが、
「お酒のメニューはありますか?」とたずねれば、ちゃんと「飲み客用」の黄色いメニューを持ってきてくれる。




ドリンクだけでなく、夜営業限定と思われる、おつまみメニューもたくさん。
最近は、入店するとすぐ、このメニューブックを持ってきてくれるようになった。顔を覚えてもらえたようで嬉しい。
まずは青島ビール570円と、お皿に盛られた茹で雲呑こと「皿ワンタン」800円をチョイス。
ここのワンタンには、さっぱりした青島ビールが合うのだが、330mlくらいしかないので、すぐ空いてしまうのが難点。
しばらくして、待望の皿ワンタンがやってきた。


肉がみっちり詰まったワンタンが全10個!
しかも1個1個がデカく、ハシでつまみ上げると、まるでてるてる坊主のよう


茹で立て熱々のうちに、さっそくかぶりつくことにする。
小皿にネギと、卓上にある赤い辛口のタレを乗せ、最初はそれだけで食べ、あとから醤油少々を加える。
この赤いタレの正体を店員さんにたずねたら、ラージャン(辣醤?)という調味料らしい。
お酢やコショウも置いてあるけど、ここのワンタンにはラージャンが欠かせないと思うよ。
さっきの広州市場は、6個で税込み410円。こうや麺房のは倍以上の大きさで10個で800円。
どちらが高コスパなのかは、言うまでもない。

いざ食べてみれば、まさに雲呑=雲を呑むような柔らかな皮の中に、たっぷりのお肉が!
ワンタンを噛みしめ、青島ビールを流し込む中、さらなる満足を求め、「きくらげと卵炒め」850円を追加。
KTIの愛称をつけるほど、個人的に大好きな中華メニューだが、こちらのを食べるのは初めて。
厨房の料理長(?)が、手際よく中華鍋を振るい、数分後にKTIが運ばれてきた。


たっぶりの肉、玉子、きくらげの他、青菜、ニンジン、シメジなども入っている。
『餃子の王将』などのチェーン店よりは割高だけど、その分量が多いので、かえってお得。
ワンタンもそうだけど、こうやさんってひと皿の量が多いから、ひとり飲みには向かないんだよね。
塩味の効いた炒めダレもウマかったので、残ったワンタンをつけて食べたりして。


ビールを何本か飲み干したため、お腹いっぱいになり、シメの麺類にたどり着けず。最近、胃が小さくなったなあ。
この数日後、我が母校野球部が西東京大会を制したため、結果的に「縁起のいいメシ」となった…かな?

甲子園出場を決めた翌日、優勝を報告するため(ウソ)、こうや麺房さんを再訪。
すでに他の店で飲み喰いしてきたため、この日のオーダーは軽め。
まずは隠れた名物の「味付玉子」110円と「とり手羽煮」130円で青島ビールを飲む。


以前はどちらも100円で、通い始めた数十年前の頃は、このふたつでビールを飲み、雲呑麺でシメたものだった。
この日も麺類は頼まず、雲呑麺の麺抜き、要するに「雲呑」800円をオーダー。


皿ワンタンと同様、大きなワンタン10個に、チャーシュー、ノリ、たっぷりのスープが追加されるお得な一品。
豚骨ベースのスープは、提供直後は熱々でヤケドに注意。塩分多めなので、冷めるとツマミにもなる?
ちなみに雲呑麺は、+80円の880円。ワンタンは6個に減るが、たっぷりのネギと麺が加わってこの価格はお得。

昭和時代、まったく肉の入っていない、皮だけのワンタンを食べて育った私にとって、
こうや系の「雲呑」との出会いは衝撃的で、いまだにここを超えるワンタンは知らない
餃子や焼売にも負けない、主役級になれるこちらのワンタンを、ぜひ一度ご賞味いただきたい。
過去に1度だけ、生ワンタンを持ち帰ったこともあるので、自宅で茹で立てを食べるのもおススメだ。



こうや麺房
東京都文京区本郷2-10-8
JR御茶ノ水駅から徒歩約5分、地下鉄御茶ノ水駅、本郷三丁目駅からも徒歩約5分
営業時間 月~金 11時半~16時半、17時半~23時半、土曜11時半~15時
定休日 日曜・祝日
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冷やし中華は5月の連休明けから 神楽坂『龍朋』

2018年05月10日 | 中華食堂
私がラーメン屋巡りを始めた頃に買ったガイドブックに、ちょっと気になるラーメンがあった。
「てりやきチキンバーガーからヒントを得た」というその商品は、他では見たことのないビジュアル。
そんな、好奇心をそそるラーメンを出す、お店の名前は『りゅうほう』
いつか食べに行こうと思っていたのだが、店舗のある神楽坂は訪れる機会がなく、未食のまま数年が過ぎた。
最近ようやく、飯田橋・神楽坂・江戸川橋エリアに出没することが多くなり、先日もプラプラ散歩していたところ、
偶然にも、本で見た黄色い看板=『りゅうほう』を発見! 


ラーメンは英字表記だとLahmenと書くってみんな知ってた? もちろん私は知らなかった。
なお、私の持っていた書籍では店名はひらがな表記だったが、テナントやお店の食器には漢字で書いてあるので、
以後はそれにならい、『龍朋』と書くことにする。
さっそくお店に入り、長年待望していた、てりやきチキンバーガー風ラーメン820円を注文する。
厨房には何人か料理人がいるらしく、待たされることなく登場。


ローストした鶏肉にレタスを添えた、確かにてりやきチキンバーガー風!
他の具はメンマとネギに、小さなノリ(小さすぎ!)。豚骨ベースの白湯スープに、コシのある中細麺が絡む。
他では、ラーメンには珍しい、クコの実が入っているのも特徴。


ノリと同様、個人的にはあまり意味がない気がしたが(笑)。
塩豚骨風のスープと鶏肉の相性が良く、具のインパクトだけではない、美味しいラーメンだった。
さて、ここまで明かしていなかったこの商品名は、なぜか「東京ラーメン」だったりする。


醤油ベースの黒いスープみたいな、一般的な東京ラーメンを期待して注文した客は、ビックリするだろうな。
なお、こちら龍朋さんは結構な繁盛店のため、昼時は次々と客がやって来る。席数は多いけど相席は必須。
この日、私と相席になったサラリーマン風のオヤジを含め、ほとんどの客が「チャーハン」を食べていた。
というワケで次の訪問時には、私もチャーハンを頼んでみることに。


見てのとおり、付け合わせのスープが、豚骨醤油ラーメンに使用するような濃厚スープなのがいい。
麺料理もいろいろ揃っているので、「東京ラーメン」とは別のラーメン用スープだと思われる。
肝心のチャーハンも、具は玉子、ネギ、チャーシューのみだが、スープに負けない濃い味付けでかなりウマい。
食感も、パラパラとしんなりの間でちょうどいい具合。なるほど、人気があるのもうなずける。
唯一の不満は、770円という価格。物価の高い神楽坂ゆえ仕方ないかもしれないが、
ラーメン600円、麻婆丼720円、中華丼770円(チャーハンと同額は珍しい?)と比較すると、やや割高な気がする。
これなら、ここから10分ほど歩いた場所にある、以前紹介した『新雅』のチャーハンの方がお得だ。
  
※チャーハン600円、写真は大盛なので700円

ただし、お会計時にお店のおばちゃんに「チャーハン大盛りは100円増しで量が倍になる」と教えてもらった。
それは、大食漢の方にはありがたいだろうし、グループ客でシェアするのもいいかも。

お店を出て少し歩くと、読売新聞の朝刊で長期連載中の「コボちゃん」の像がある。


作者の植田まさし先生が、この近辺に住んでいるのを記念し、3年前に建てられたそうだ。
この日は雨が降っていて気温が低かったためか、誰かが上着を着せてあげたらしい。愛されているね。
それにしても植田先生は、毎日仕事があっていいなあ。あ、最近仕事がなくて、つい本音が。
それから数日後、徐々に気温が上がり、コボちゃんも上着を脱いだと思われる頃、再び龍朋さんを訪問。
この日はそこそこ温かく、冷やし麺が食べたくなったので「ジャージャー麺」870円をオーダー。


たっぷりの甘辛肉味噌とキュウリに、私の好きなコーンも入っていたのが珍しい。
ジャージャー麺も美味しかったが、こちらのお店でチャーハンに並ぶ名物料理らしい、
冷やし中華も食べてみたい。
会計時、おばちゃんに「冷やし中華はいつからですか?」とたずねたところ、「5月の連休明けから」とのこと。
そうして、ゴールデンウィークも明け、昨日ついに「冷中華」850円を食べることができた。
正統派チャーハンとは異なり、こちらの冷やし中華は、ちょっと異色のタイプ。
「東京ラーメン」にも勝るとも劣らない、そのビジュアルがこちら。


どうよ、この一反もめんのような形状の玉子焼き!
ヨコから撮るとこんな感じ。丼に入っているので、全体的に結構ボリュームがある。


玉子焼きは「切るのがメンドくせえからそのまま出した」のが始まりとの噂だが、これはこれで面白い。
よく見ると、チャーシューやキュウリも一般的なものより太い。

※撮影後は、玉子でクルクル巻いて食べた

ツユはそれほど酸っぱくなく、酢が苦手な私でも食べられるタイプで、麺は意外とコシが強め。
なにより、麺、スープ、具、そして丼までもがキンキンに冷えていたのが印象的。さすがは人気店らしい気配りだ。
ただ、ご存知のように昨日5月9日は、都内は雨天の影響で温度が上がらず、5月では10年ぶりの低気温だった(苦笑)。
なので、冷やし中華を食べているのは私だけで、注文時には店員さんに「寒いのに冷やし?」と確認されてしまった。
とはいえ、ここの冷やし中華は、涼しい時期でもおいしく食べられた。クソ暑い夏の時期ならば、さらに満足できるだろう。

こちらは他にも、野菜たっぷりの「りゅうほうめん」や、私も大好きな「回鍋肉」も人気があり、
夜の時間帯には、東京ラーメンの具だった「チキンチャーシュー」をツマミに飲む客もいるとか。
次回は私も、昼のピークタイムを過ぎた時間(中休みナシが嬉しい)に訪れ、ちょいと一杯やりたいな。
来週からはまた気温が上がり、日が沈む前に飲む酒がウマい時期になったね。



龍朋(りゅうほう)
東京都新宿区矢来町123 第一矢来ビル
神楽坂駅2出口より徒歩約30秒、牛込神楽坂駅から約7分、江戸川橋駅から約8分、飯田橋駅から約13分
営業時間 11~23時、土曜祝日11~22時
定休日 日曜と祝日の月曜、年末年始
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「街の中華屋さん」の鑑 江戸川橋『新雅』

2018年02月20日 | 中華食堂
以前も書いたが、最近の私は、飯田橋界隈を、よくうろついている。
いろんなお店で食事をしたが、常に行列ができているのが、江戸川橋の『新雅』さん。
雅(みやび)という屋号から、高級店かと思う方もいるだろうが、ごく普通の「中華食堂」である。
そもそも、私が高級店なんかに行くわけがない(←カネがなくて入れないだけ)。
店内はL字型のカウンター席があるのみで、席数は10。
だが、ランチタイムは連日、店頭の赤い看板の後ろに、写真の通り10人以上の客が並んでいる。

※遠くからズームで盗撮

行列を形成しているのは、私のような自由人ではなく、近所の務め人らしき方々が大半だが、
昼休みの限られた時間に、キャパ数以上の客が行列を形成しているのに、あきらめず並ぶのがスゴイ。
「よほどウマいんだろうな…」と思いつつ、並ぶのが嫌いな私は、いつも店の前を素通りしていた。
そんな私が初訪問を決意したのは、先月の東京に大雪が降った日。
不謹慎だが、今日はさすがに並ばずに食べられるチャンスだろうと、雪が舞う中お店に駆けつけると、
こんな日でも店内は満席、そして行列が!


とはいえ、さすがに普段よりは並び人が少なかったので、私も行列の最後尾に。
数分後「どうもお待たせしてすみません、どうぞー」と声をかけられ、店内に案内されると、
「いらっしゃいませー」と、明るい挨拶で迎えられた。従業員は先代夫婦に息子さん夫婦の4名体勢。
父さんが麺をゆで餃子を焼き、息子さんが鍋を振り、女性ふたりが接客や調理補助と、チームワークよく働いている。
麺類を欲していたので、いくつかあるラーメンメニューから「五目ソバ」750円をオーダー。
「かーしこまりましたあー」と店員さんたちが一斉に返答し、すぐに調理を始める。
以前紹介した、三鷹の『中華そば みたか』もそうだが、店員が4人いて、4人とも愛想がいい店は珍しい。
特に、こちらのような家族経営の店だと、先代が頑固で不愛想だったり、二代目の息子と不仲なケースもあるのだが、
新雅さんは多忙でもピリピリするどころか、みなさん協力し合い、楽しそうに仕事をしており、見ていて気持ちがいい。
高円寺の某老舗讃岐うどん店(←ほぼ名指し)のように、息子が両親を怒鳴り散らす店なんてウンザリだよな。

お父さんがゆでた麺に、息子さんが炒めた野菜とスープを合わせ、さらに具が盛り付けられて、五目ソバが完成。


おおっ、目、口、鼻、ほっぺと、実に愛くるしいビジュアルだ!
肝心の味も、塩味のスープと細麺が絡み、野菜はシャキシャキ・具材は豊富と、これは素晴らしい五目ソバだ。
すべての食材、中でもほっぺに使われたチャーシューは抜群にウマい。これで750円は安すぎるでしょ。
ウマい、安い、接客もイイ。なるほど、これなら行列ができて当然だ
店員さんたちの「あーりがとうございましたあー」という声を背に受け、気分よく店を出た。

その後降雪は強くなり、新雅付近は、夕方には下の画像のような雪景色になったのだが、


翌日は、早くも除雪され、下記のような風景に。


それでも一部路面は凍結し、気温は低かったため、この日も空いているかなと思い、連日でお店に向かったところ、
寒空の下、7~8人の客が並んでいたので断念(苦笑)。新雅ファンおそるべし!

数日後、長時間行列を覚悟して再訪。25分ほど並んで着席。
隣のサラリーマンふたり組が、「ラーメンふたつに大盛りチャーハンをお皿ふたつに分けて」と注文したので、
私も彼らに相乗りするように、「チャーハン」600円の大盛り+100円をオーダー。
作る側もラクだし、早く提供されるので、混んでいる中華屋さんでは、炒め物は他人と同じものを頼むべし!
『餃子の王将』では、同じ注文が重なると「ナイスオーダー!」と言われることもある。全然嬉しくねえけど。
なお、チャーハンを「お皿ふたつで」と頼むふたり連れの客は他にもいた。気さくに応じるお店の姿勢がいいね。
数分後、まずはスープとお新香が提供され、続いて隣のサラリーマンと私に、大盛りチャーハンがやってきた。


期待以上のイイ盛り具合ではないか! わかりやすいように、ヨコからの写真も紹介。


具材は玉子、ネギ、ナルト、そして先述した絶品チャーシューの角切りがゴロゴロ。
シイタケも入っているそうだが、チャーシューの圧倒的な存在感に隠れたのが、バカ舌の私は気付かず。
こりゃうまいガツガツ、さすがは新雅ガツガツ、スープもイケるズルズルと食べ進め、大盛りだったけどすぐに完食。
あるブログに「新雅の一番人気はニラソバ」とあったが、私が見た限り、チャーハンを頼む客の方が多いね。

後日、その「ニラソバ」750円も食べてみた。


野菜を120グラム以上使用した、肉ニラ炒めと醤油ラーメンの組み合わせだ。
ニラやモヤシなどの炒め野菜が香ばしく、麺やスープとケンカするどころか、相乗効果でさらにウマくなっている。
前回ブログ『啓ちゃん』の木耳玉子麺と同様、美味しい中華屋さんの炒め物+ラーメンは、1+1が4にも5にもなるね。
野菜もたっぷり摂取できる、うれしーヘルシー(?)メニューだったよ。スープ全部飲み干しちゃったけど。
先客で、混雑しているのにビールを飲んでいるヤツも、ツマミ替わりにニラソバを食べていた。
並んでいる客を待たせての飲酒とはけしからんが、ビールが欲しくなるコイツの気持ちもよ~くわかる。

この日も当然、数分並んでの入店で、待ち客もいるので、食べ終わったらとっとと退店。
会計時、お母さんに「いつも混んでますが夜はどうですか?」とたずねたら「18時くらいなら…(空いてる)」とのこと。
「そうですか。ではまた来ます!」と返答し、さっそくその日の18時過ぎに再訪。
お母さんはもちろん、「うわっ本当に来やがった…」と内心で思っていたとしても、顔には出さない。
確かに夜は空席があり、先客は5人ほど。私はとりあえず「餃子」500円とビール大びん600円を注文。
お通しの無料メンマをツマミに飲んでいると、餃子が焼きあがった。


ひと口かじれば、野菜の甘味がジュワっと来る。ここは本当に、何を食べてもハズレがないねえ
ビールをお替わりし、一品料理でも追加しようかなと思ったら、客が次々とやってきて、夜なのにやっぱり満席に。
餃子を食べ終えた頃には、店外で並び始める客もいたので、「長居はできぬ」と涙を呑んでお会計。
ゆっくり飲み食いするには、夜営業が始まる17時に来なくちゃダメかな。

中華だけでなく、個人経営の食堂を愛する私は、店内汚く不愛想で、味がイマイチだったとしても、
黙って受け入れることが多いのだが、そのような店は、他人(特に女性)を連れていけないのがネックだ。
しかし、こちらの新雅さんは、人気店ゆえ並ばなくてはいけないことを除けば、
味、価格、接客、衛生など、すべての面で問題はなく、自信を持って人におススメできる。
まさに街の中華屋さんの鑑だ。
ここより素晴らしい中華食堂は、なかなかないと思うよ。



新雅(しんが)
東京都文京区水道2-11-2
有楽町線江戸川駅から徒歩約3分 JR飯田橋駅から徒歩約17分
営業時間 月~金 11~14時、17~21時 土 11~13時半、17~20時
定休日 日曜祝日
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感動レベルのKTI=木耳玉子炒め 荻窪『啓ちゃん』

2018年02月14日 | 中華食堂
これまでもブログで紹介してきたように、私が一番好きな中華料理は間違いなく「餃子」だ。
二番目は、人生で食べた回数(インスタント含む)だけなら、餃子をはるかに上回る「ラーメン」だろう。
三番目は…ホイコーローや杏仁豆腐も捨てがたいが、「きくらげ玉子炒め」かな。
ふわふわの玉子に、ガッツリ絡みつく豚肉、コリコリとした歯触りのきくらげ。
そこに玉ネギなどの野菜が加わり、甘じょっぱいタレで炒めれば…ウマくならないわけがない。
玉子好き、豚肉好き、濃い味好き、ついでに野菜嫌い(苦笑)の私が大好きなのは当然だが、
クセのない食材を使用しているため、老若男女、嫌いな人はいない料理だと思われる。

きくらげ玉子炒めは、使う食材や調理法について、厳格な定義はなさそうだが、
以前、居酒屋『一休』で出てきたのが、本当にきくらげと玉子だけだったのには驚いた(笑)。


激安価格の居酒屋チェーンだから仕方ないけど、やっぱり肉がないのはさみしいよ。
あと、個人的には、玉ねぎは入れてほしいな。歯応えもあるし甘味も出るしね。
実は私、日本で唯一の「きくらげ玉子炒め評論家」だったりする。どうせ他にいないでしょ。いたらすぐに謝るよ。
玉子かけご飯=TKGに負けじと、きくらげ玉子炒め=KTIを流行らせようと試みたこともある。
結果は…私の周囲で、4人くらいは賛同してくれたかな。その4人も今では使ってないだろうけど。

そんな、KTIの自称評論家であり、熱烈な愛好家でもある私が、最もお気に入りなのが、
荻窪の中華食堂『啓ちゃん』の「木耳玉子」だ! ※券売機での表記は「木耳卵」


たっぷりの玉子と豚肉、きくらげと玉ねぎの歯応え、濃い目の味付け。まさに私が理想とするKTIであった。
初めて訪れたのは、今から5年前。荻窪在住の先輩に、「近所においしいラーメン屋ができた」と聞いてね。
まずはビールと「水ぎょうざ」、それに木耳玉子の単品を頼み、シメに麺類を注文する予定だったが…
KTIがあまりにウマく、アルコールが進みすぎちゃったため、酩酊状態になりシメを断念。
これがその時の写真。おいしそうに見えない理由は、ガラケー撮影のためだ。


申しわけないけど、水餃子の記憶がないんだよね。それだけKTIの印象が強烈だったんだよ。
結構ボリューミーなのに、価格は単品600円とリーズナブル。ご飯とスープが付く定食だと750円だ。
その後も、酒と「ツナマカロニサラダ」(現在は提供していない)とKTI、
酒とKTI、シメに「半ライス」(全然「半」じゃない量だが)、酒と「焼きぎょうざ」にKTI…と、
相変わらず麺類は食べず、酒とKTIの組み合わせばかりを頼み続けた。
なお、酒類はビール小びんとサワー各種が350円、ホッピー、ウイスキー、日本酒などは400円とお手頃価格だ。

最近の啓ちゃんは、雑誌などにもよく掲載されているようだが、そこで紹介されるのもやはり木耳玉子らしい。
その影響なのかはわからないが、先日入店したときは、客の大半が木耳玉子定食を食べていた。
私も当然、いつものようにKTI単品とビール、そして「つまみチャーシュー」を初オーダー。


ネギとタレがかかったチャーシューの下には千切りキャベツ。このひと皿でビール小びんが空いた。
ホッピーセットをお替わりしたところで、愛しのKTIが登場。


おお、以前より片栗のトロみが増したのか、具材の一体感が出て、さらにウマくなった気がする。
しょっちゅう通っていたわけではないし、人見知りゆえ、店員さんたちと話したことがない私も、
雑誌を見てKTIを食べに来たと思われたかな。ずいぶん前から、そのウマさには気づいていたのに。
この日は深酒はせず、食べたことのなかったカレーライス(650円)を半分サイズ(350円)で頼んでみた。


しまった、以前の半ライスと同様、全然ハーフじゃない量が来てしまった。
一般的なカレーライスの3/4くらいはあるね。スープも付いて350円は安いよ。おかげで満腹になってしまったが。
味自体は、意外とスパイスが効いた、辛ウマな逸品。ニンニクも結構入ってるみたいだね。
料理単品は150円引きらしいけど、カレーソースだけ200円で売ってもらえれば、いいツマミになるなあ。

啓ちゃんではこれまで、毎回欠かさずKTIを頼んできたが、せっかく先輩に「うまいラーメン屋」と聞いたのだから、
先日は、初めてKTIを頼まず、麺類を注文してみた。ラーメンは各種そろっているが、450円~とやはり安い。
ただし、頼んだのは写真の「木耳玉子麺」850円である。いつもと同じじゃねえか(笑)。


ウマそうな匂いが漂う丼から、まずはレンゲでスープをひと口、次に麺をすすってみたところ…


うわっ、このKTI麺、最高にウメエ!
互いの味を打ち消し合うどころか、双方の旨味を増幅させており、スープ、麺、具のすべてがウマい。
とりあえず、ラーメンを食べてこんなに感動したのは、本当に久しぶりだ
あまりの感動に、またまた印象が薄れちゃったけど、実は半チャーハンも頼んでいた。


カレーと同様、3/4くらいのサイズで、ラードで炒められたと思われる、パラパラでおいしい炒飯だったけどね。
すべてを食べ終わったあと、あまりに感動した私は、「すごく美味しいです」と、初めて店主に話しかけてしまった。
木耳玉子麺用の特別なスープなのかとたずねたら、「ベースは普通のラーメンと同じ」とのこと。
普通のラーメンとKTIを組み合わせて、こんな絶品料理が生まれるとは…他の店でも試したくなったぞ。

店主の啓ちゃんこと幸田啓さんは、中野の人気中華食堂で修行したのち、自身の地元・荻窪で店を開いたらしい。
その修行先は、失礼ながら態度の悪い店員が多いのだが、幸田さんはいつも穏やかで、真摯な応対をしてくれる。
そもそも、開店当時は20代の若者だったのに、ラーメン店ではなく中華食堂を開業したのが珍しいし、
我々「街の中華屋さんマニア」としては、本当にありがたい。
中華だけでなく、すべての個人食堂にとって、後継者や若い職人の不足は、深刻な問題だからね。
若き店主の決断と、「中華食堂への愛」を応援すべく、私は今後も啓ちゃんに通い続けるし、
皆さんにもぜひ1度、ここの木耳玉子を食べてもらいたい。2度目は当然、木耳玉子麺ね。
あと、できれば「KTI」という略称を流行らせてくれると嬉しいのだが………無理かな?



中華屋 啓ちゃん
東京都杉並区天沼3-31-35
荻窪駅北口から徒歩約5分
営業時間 11時半~23時
定休日 月曜
※隣のビル2Fに、店主が営むバーがある


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安くて美味しくて心温まる中華食堂 花小金井『錦乃』

2017年11月25日 | 中華食堂
前回のブログで最初に指摘した、
「『餃子の王将 国立駅南口店』は、閉店間際には入口ドアを開け、寒風で客を追っ払う」という行為について、
実際に私とその場に居合わせた方から久々に連絡があり、「今ではあんなことしてないですよ」と教えてもらった。
そうか、ヤツらも改心したのか。あるいはバカ店員がすべて駆逐されたのかな。
基本的に、拙ブログにウソはないが、その後状況が変わる場合もあるかもしれないので、
そのような、記載と異なる事実に気付いた際は、ぜひ情報を提供していただきたい。
なお、「オメエの文章つまんねえよバカ」などといった批判は、一切聞き入れないのでやめておけ

もうひとつ、前回のブログ「国立『香来』」では最後に、
「ここと同じく、サービス券配布、餃子割引の日、乳酸菌飲料の3点サービスをやっている中華食堂がある」と記した。
なので今回はそのお店、花小金井の『錦乃』さんを紹介しよう。

お店の場所は駅北口から至近。マンションのような建物の入口に看板があり、中をのぞくと、


上記写真のように、ちょっと怪しげな空間内で目立つ、黄色い看板のある場所が店舗。
以前紹介した、同じく花小金井にある、汁無し麺専門店『メンデザイン』の帰りに発見したのだ。

店内はカウンター数席と、大中のテーブル席が4つ。お店を切り盛りするのは、職人風のおじちゃんと接客担当のお母さん。
とりあえず、「餃子」とビールを注文すると、お母さんが「キリンとアサヒどちらにしますか」と丁寧な口調でたずねてきた。
私が珍しく、おばちゃんじゃなくてお母さんと書いた理由がおわかりだろう。とにかく品のいいご婦人なのだ。
しばらくすると、お母さんがよく冷えたキリンビール大瓶600円と、お通しを持ってきてくれた。


ポテトサラダと、自家製らしい浅漬けのお新香。このふた品でビールを飲んでいると、餃子が焼きあがった。


形も焼き色も綺麗にそろった餃子は、標準サイズ6個で300円とこれまた安い。
中身は野菜多めの懐かしいタイプかと思いきや、ほんのりエビの風味がする
細かくすりおろしたエビか、エビ油を混ぜ込んでいるのかな。安価なのに、なかなか手の込んだ逸品ではないか。
ちょうどビールもなくなったので、ビールと一緒に餃子も、もう一皿お替りしてしまった。
デザートは、「カツカレー」600円にするつもりだったが、50円安い「チキンカツカレー」550円を選択。セコくてすまん。
ちなみに「カレーライス」と「ラーメン」は400円、「チャーハン」と「ソース焼きそば」が500円。どれも30年前の価格だ。
数分後、揚げたてのチキンカツに、福神漬けと生野菜が乗ったカレーが到着。


安いけど、量もたっぷりある。そして…サイドにはオマケもある!


レタスが添えられた冷奴と、乳酸菌飲料「ヨーク」も付いてくるのだ。
あと、冷水と一緒にコップに入っているスプーンも、なんだか懐かしくていいよね。
餃子とビールで少々満腹だったが、スパイシーなカレーとサクサクのカツが美味しくて、ズンズンと食べ進み完食。
もちろん、ヨーク(リンゴ風味だった)もちゃんと飲んだよ。
すっかり満足したところで御会計をお願いしたところ、やはりお通しは無料で、消費税も内税。
さらに、お母さんが「よかったらお持ち帰りください」と、写真の割引券を渡してくれた。


「よかったら」どころか、喜んで持ち帰るよ。「どうもごちそうさまでした」と告げると、
「またいらしてくださいね」というお母さんの声に、厨房のおじちゃんからの「ありあとござんしたー」の声が重なった。
実にイイ店だったので、今後も通うことに決定
なお、50円割引券に「3日・13日・23日使用不可」とあるのは、こちらのお店は、毎月3が付く日は、
餃子が一人前100円になるのだ。太っ腹すぎる!
そもそもこちらのお店を知ったのも、いつだったかの3の付く日に、長い行列を発見したからだったりする。
ドケチの私だが、並ぶのはイヤだし、あの餃子を100円で食べるのは申し訳ないので、いまだ3の日に入店したことはない。

その後は、お店の夏休みなどもあり、なかなか再訪がかなわなかったが、先日久々に晩餐に出かけた。
前回同様、近所の御老人たちの団体が、早い時間から飲みに来ていた。
会話を盗み聞きすると、どうやら皆さん80歳以上らしい。私もその年齢まで、昼酒を楽しめたらいいな。
今回もやはり、餃子とキリンビールを注文。この日のお通しはもつ煮込みだった。


ラーメンスープを使用しているようで、めちゃくちゃウマイ。レギュラーメニューにしてほしいくらいだ。
この日のデザートは「カツ丼」800円にするつもりだったが、壁に貼ってあるメニューに、
「ミニカツ丼とラーメン700円」と、「カツ丼 半ラーメン630円」などの激安セットを発見!
先述のとおりドケチの私は、一番安いカツ丼&半ラーメンを選択した。
出てきたのがこちら。おおっ、今回も冷奴とヨークが付いてくるのか。


ラーメンの丼は普通サイズだったが、中身の麺は半分だった。


薄口の醤油スープ、甘いメンマ、ややパサついたチャーシュー…これぞ昔のラーメンだ。
カツ丼も、薄いカツが4切れほどと、やや少なめ。さすがに、800円のカツ丼より、量や質を下げているのかな。
最後にヨークを飲み干し、ごちそうさまでした。
御会計時、お母さんが例の割引券をくれようとするので、「あっ、持ってるからいいです」と辞退したら、
「お持ちでしたら50円引きますね」とお釣りを50円多く渡してくれて、「お持ちの券も、また使ってください」だって。
ただでさえ安いから使う気はなかったのだが…このままでは永久に50円引きにしてもらえるようだ。
安い、ウマい、各種サービスがあり、お母さんの応対もよく…心温まる国宝級の良店だね。
おじちゃん、お母さん、これからも末永くお店を続けてくださいね。

花小金井駅付近は、いわゆるラーメン専門店はなく(しいていえばメンデザインだが、ここもラーメンは置いてない)、
※追記 メンデザイン、2022年からラーメン始めました
代わりに、麺類だけでなくチャーハンや餃子などの一品料理も提供する、中華食堂が数軒存在する。
錦乃のすぐ近くにも、『しまむら』という名前の中華屋さんがある。
写真は、お通しのかっぱえびせん(笑)と「肉野菜炒め」500円に、「ギョウザ」350円。
  ※クリックで大きくなる

こちらも、内装・外観ともに昭和のレストラン風で、なかなか居心地の良い店だった。
花小金井、街中華ファンならば、一度は訪れるべきでしょ。



錦乃(にしきの)
小平市花小金井1-12-2
西武線花小金井駅北口から徒歩約90秒
営業時間 11時~22時
定休日 金曜
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国立ブランコ通りの人気中華食堂 『香来』

2017年11月22日 | 中華食堂
数年前、夜22時頃、知り合い3名で国立駅南口にある、『餃子の王将』に行ったときのこと。
入口で店員に「23時閉店ですがよろしいですか」「ただいま満席ですので、少々お待ちください」と口早に告げられた。
まあ、軽く一杯やって帰るつもりだから、了承して待っていたものの、全然席が空く気配がない。
見ると、店内のグループ客の大部分は、すでに食べ終わっており、ダラダラと雑談をしているではないか。
なので店員に「早く帰ってもらってよ」と頼んだところ、「あ…イヤ…」と、面倒くさいのか、何もしようとしない。
仕方ないので私が直接、バカそうな男4人グループの席に近づき、「おめえらもう帰れよ」と追っ払い…イヤ、
「どうか席をお譲りください」と丁寧な口調(笑)でお願いし、なんとか着席したのが22時30分くらい。
とりあえず生ビールと餃子3人前を頼んでおき、あとは何を追加するか考えていたところ、ビールが到着。
ジョッキを置き終わった店員は、悪びれもせず「ラストオーダーになりますが」だと。
確かに閉店30分前とはいえ、店内の客を放置し、30分間待たせた客に対して、そのセリフかい。
ムカついたけど、店の規則だから仕方ないので、さらに飲み物やチャーハンなどを追加注文。
約15分後、すべてのオーダーが到着すると、早くも店内BGMを「蛍の光」に替え、
さらに冬のクソ寒い時期なのに、入口ドアを全開にし、店内に冷風を送り込んできやがった!
「遅い時間の新規客はなるべく入れず、客は早く帰らせて、閉店時間までに絶対仕事を終わらせる」
というその営業方針には、怒りを超えて感服すらさせられる。とにかく、こんなに露骨な嫌がらせ、久々にくらったぞ。
こうして、「餃子の王将 国立駅南口店」はめでたく、私が2度行かない店リストに仲間入り。
そんなに早く帰りたいのならば、いっそのこと閉店しちまえばいいのに。

さて、そのクソ王将のすぐ近くに、「ブランコ通り」というオシャレな通路(?)がある。
ご婦人客相手のブティックなどが並ぶ中、昔から営業している『香来(こうらい)』というお店がある。
なんか、店のHP(ここ数年更新してない)では、「国立香来飲茶館」なんて名乗ってるけど、要するに中華食堂だ
2階席は、宴会もできるような、ちょっと高級な内装なのだが、1階席は、カウンターとテーブルのみ。
私のお気に入りはもちろん、気楽な1階のカウンター席だ。

メニューは豊富で、麺類、ご飯類、一品料理と、ひと通りそろっているが、こちらの自慢は、全5種類の焼き餃子。
同じく、餃子がウリの王将が開店した直後は、客足にも影響しただろうが、今では常連を中心に、連日大勢の客で賑わっている。
実際、ここの餃子はとても美味しく、客入りだけでなく、味でも当然、王将に負けていない。
以下で、ここの餃子を紹介していこう。まずは「普通餃子」360円と、「ダッタン餃子」410円。


奥が、オリジナルの普通餃子。ありそうでなかなかないネーミングだね(笑)。「香来餃子」にすればいいのに。
手前の緑色が、血液をサラサラにし血管を強化するルチン成分を多く含む、「ダッタン若菜粉」配合のダッタン餃子。
ダッタン(韃靼)といえば、以前紹介した、池袋の『一秀』にも、「血液サラサラだったんラーメン」というのがあったが、
見ての通り、スープが背脂まみれなので、ルチンの効果が期待できない。


ここの餃子は、油分はさほど多くないけれど、ビールと一緒に流し込むのだから、血液サラサラ効果は疑問だが、
ウマいもん喰ってるときに、健康について考えるのは野暮だわな。
ダッタンは皮に含まれているので、中身のアン自体は、たぶん普通と一緒だろう。
肉と野菜の割合はほぼ半々、ただし、肉自体に独特の旨味と香りがついており、今まで食べたことのない味がする。
味は濃い目で、何も付けなくても大丈夫だが、せっかくだから使ってほしいのが、卓上に置いてある薬味。


特製ニンニクと特製みそ。『天下一品』ラーメンの薬味みたいだね。お持ち帰りでも売っているようだ。
お皿に出してみたのがこちら。左がみそで右がニンニク。餃子に付けて食べたら予想通りウマかった。


あと、さらにおススメなのが、これまた卓上にある、コーライ特製辣油(ラー油)


これまた、やや辛口だけど、普通のラー油にはない旨味と香りがあり、いろんな中華料理に合いそう。
このラー油も、お持ち帰り販売をした方がいいと思う

別の日に、他の餃子もオーダーしてみた。手前が「シソ餃子」410円、奥が「エビ餃子」460円。


シソは、緑色が透けているからわかりやすい。エビの方は、下の写真の通り、やや大き目のエビが入っていた。


あと、写真はないけど、「ニンニク餃子」410円もある。さっきの特製ニンニクを加えると、元気倍増だ。

他のメニューでは、ラーメン630円、チャーハン730円、麻婆豆腐やレバニラ炒めなどの一品料理は780円~。
激安ではなく量もそこそこあるので、ひとりで何品も頼むのは難しいが、ほぼハズレはないはず。
先日は、中華屋さんではあまり見ないメニュー「カレー中華丼」880円を頼んでみた。


豚肉、玉ねぎ、ニンジンとカレーではおなじみの具材に、タケノコと絹サヤを加え、最後にSBカレーの粉を加えていた。
食べてみると、カレーの風味が前面に出ているし、白菜や魚介類が入ってないけど、確かに中華丼だ。
片栗が入っているので、いつまでも熱々なのがうれしいね。油断して、最後のひと口で口内ヤケドしちゃった。
ご飯類は、200円引きでミニサイズにできるので、シメにいいかも。ミニといっても結構量はあった気がするが。

そういえば、ここまで接客に触れてないけど、私が訪問したときの働いているメンツは、だいたい3名。
1.働き者で愛想のいいホール担当の若者 2.厨房で鍋を振るう職人 3.厨房奥でニラミを効かすボス的存在
年齢や振る舞いからも、3のボスが店主なのかな。愛想は悪いけど、入店時には真っ先にあいさつしてくれる。
一応、いらっしゃいませーの「せー」と言ってるのだろうが、長年の労働で進化を遂げ(?)、「でー」や「げー」とも聞こえる。
文字表現で一番近いのは「れ゛ー」かな? みなさんもぜひ一度、お店で聞いてみては。

そういえば、先日の御会計時、初めて写真のサービス券をもらった。


割引額は50円とはいえ、気持ちがありがたいよ。
こちらは、毎月5の付く日は普通餃子が100円引き、かつては7の付く日に乳酸菌飲料(ヤクルトか?)のサービスもしていた。
サービス券の配布、餃子割引の日、乳酸菌飲料。実は私、この3点サービスをやっている中華食堂を、もう1軒知っている。
そちらのお店については、次回紹介することにしよう。
最後にひと言。ガンバレ街中華! チェーン店に負けるな!! 



香来
東京都国立市中1-9-35
国立駅南口から徒歩約2分
営業時間 11時~23時(2階席は14時~17時休憩、22時閉店) 
定休日 なし
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オール300円中華 江古田『龍厨房』

2017年06月05日 | 中華食堂
私が愛してやまない、おじちゃんおばちゃんが営む、老舗の中華食堂、
最近では「日式中華」とも呼ばれるお店は、年々減少傾向にあるようだが、
その反面、中国人が開いた日本人向け中華食堂は、着々と勢力を広げているように感じられる。
それらの食堂は、経営者だけでなく従業員も、大陸出身の方々で占められているため、
接客面や衛生面に、やや難があるケースも見受けられるが、
料理の種類は多く、味も悪くなく、値段も手ごろだったりするので、つい利用してしまうこともある。
冒頭で述べた、街の中華屋さんには、浮気して済まない、と思っている。
だけど、心まで奪われたわけじゃないから、許して欲しいわ

オカマのような、気持ち悪い口調はさておき、私がよく浮気してしまう中華屋さんが、
タイトルにもある、全品300円の中華居酒屋、江古田の『龍厨房』さんだ。
似たような業態の300円中華屋は、神田駅近くの『だんだん』の他、東小金井や立川にもあったのだが、
東小金井の店はすぐになくなり、立川の店は350円に値上げした。安価を維持するのは大変なのだろう。
神田のだんだんも良店だが、こちら龍厨房が素晴らしいのは、とにかく品数が多いこと。
料理だけで100種類以上。もちろん、作り置きではなく、出来立てアツアツだ。

最初に訪れたのは3年ほど前。江古田に引っ越したばかりの後輩が、
「ドケチな正田さんにピッタリの店を見つけましたよ」と、憎たらしいメールを送ってきたので、
さっそく江古田に乗り込み、「ドケチって言うな!」とその後輩をひっぱたきつつ、店へ案内させた。
すると、大部分の料理が本当に300円で、料理の味も量もまともだったことに驚いた。
調子に乗って飲み喰いしたため、会計時には気持ち悪くなってしまった。反省。

その後も、例の後輩や知人たちと何度か訪問し、いろいろ食べてみたが、
いかにも業務用冷凍食品っぽいカニクリームコロッケを除けば、ほぼハズレはなし。
そもそも、中華屋でカニコロを頼む方がおかしいよな。
これまで、なぜか写真は撮ってこなかったので、先日初めて、撮影をしてきた。

まずはメニュー。300円の文字がデカいね。


記載の通り、ここは席料代わりのお通しが出てきて、それが300円。しかもすべて外税である。
なので、300円だけしか持たずに、メシを喰おうとするのはダメだ

続いて、食事メニューの一部を掲載。
  

写真がヘタクソで申しわけない。
とにかく、餃子も春巻きもニラレバー炒めも酢豚もホイコーローも八宝菜もエビのチリソース炒めも、
ここの写真には載ってないが、豚バラチャーハンも五目あんかけ焼きそばも白粥も枝豆も冷奴も生ビールもウーロンハイも、

すべて300円なのである
例外なのはドリンクの一部、びんビールや年代ものの紹興酒などが、確か400円くらい。
ソフトドリンクもしっかり300円取る。「取る」って書き方は失礼か。
あと、確かフカヒレ料理なども別料金だったはずだが、フカヒレは、もっとちゃんとした店で食べた方がいいと思う。

ここからは、先日私が注文した料理を掲載。
まずは、大好きなキクラゲ玉子炒め、こちらの表記では「豚肉と木耳、玉子炒め」を。
ちなみに、さっき挙げた料理などの商品名も、すべてこの店の表記に沿ってるからね。


300円の割に量は多く、ニンジンや小松菜など、彩り野菜もちゃんと入ってるのがニクい。
続いて、これまた大好きな「鶏肉とカシュナッツ炒め」。


さっきのキクラゲ玉子炒めとよく似た味付けだが、こちらの方が、やや酸味がある。
あ、酸味と言っても、少し酢が混ざってる(たぶん)からで、食あたりするような危険なタイプじゃないよ。

シメは、ここに来るとほぼ必ず頼む「坦々麺」。漢字は担の方が正しいって聞いたけど、実際どうなのかな?


盛り付けも美しくなく、丼の一部が欠けていたりするけど、この坦々麺が、意外とイケる!
辛くもなく、くどくもなく、シメにちょうどいい味付け。300円とは思えないクオリティだ。
あとは、ネットからかっぱらってきた、「マーボー豆腐」と「エビマヨ」の写真も載せておく。
(C)龍厨房

クリックすると大きくなるよ。

店内はかなり広く、学生街の割には、騒ぐような若者客は少ない。
個室風に仕切られた4人席や、団体用のテーブル席も用意されているので、意外と落ち着いて飲める。
むしろ、一人客用のカウンター席は少ないので、大人数での入店をおススメしておく。

最後に、この店の入口付近に貼ってあった掲示物も紹介しておこう。


いかにも「美味しんぼ」の許可はもらってなさそうなイラストに、狂った改行のキャッチコピー。
海原雄山先生は、ここのような化学調味料ガッチリ使用のお店には、絶対来ないと思うのだが。
無論、私のような味オンチかつ安ウマ食堂マニアは、今後も通うつもりだ。


龍厨房 
東京都練馬区旭丘1-75-12 地下1F
西武線江古田駅から徒歩約2分 店のすぐ前にバス停「江古田駅」も
営業時間 17時~翌5時 4時ラストオーダー
年中無休
※すぐ近くに支店がある
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