明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

ユニークな名前のうどん酒場 高円寺『でべそ』

2018年03月21日 | そば、うどん
ある日、高円寺南口をあてもなく探索していたら、一軒のうどん店を発見。
開店したばかりのようだが、店内には大勢の客がいて、なかなか繁盛している様子。
また今度、空いているときに来ようと思い、その日の入店はあきらめたが、
数日後「高円寺南口にうどん屋ができたよ」「ウマいらしいから行ってみな」と、複数の知人から連絡があった。
そんなに評判になっているのならば…と、すぐに足を運んだ。そのお店の名前は『でべそ』
自家製のうどんをメインに、おツマミや酒類も豊富に用意された、「うどん酒場」だ。

店内はカウンター席が中心で、奥にはテーブル席も。
各種サワーや日本酒、料理もたくさんあるが、とりあえず、びんビールとおでんを数個注文。
まずは赤星の中びん500円、続いておでんの「玉子」100円と「牛すじ」200円(価格は当時、以下同)がきた。


提供とほぼ同時に、店主さんが「今日はようこそいらっしゃいました」というような挨拶をしてくださった。
いかにも好青年という雰囲気の方で、この店主を目当てに来店する客もいるだろうね。
東京の西の方から来ました…と告げると、「わざわざウチにですか! ありがとうございます」と喜んでくれた。
その後、少しお話しさせていただき、店主が香川県の人気うどん店『カマ喜ri』でうどん作りを習得したと知る。
「修行先は観音寺ってところにありまして。高松と比べると有名ではないでしょうが…」と店主は語るが、
一般の知名度はともかく、観音寺という地名自体は競輪ファンなら絶対知っているぞ
「観音寺わかるよ。数年前まで競輪場があったしな。昔、観音寺の記念競輪で大儲けしてねえ…」
などと競輪バナシを展開したいところだが、いきなり悪印象を与えて、この先行きづらくなっても困るので自粛。
店主はその後、阿佐ヶ谷の立ち飲み店『風太くん』や、某うどんチェーンなど数店で修行し、
「お客さんとの接し方や、繁忙時のうどん提供の仕方など」も学び、昨年10月、高円寺に自身のお店をオープン。
お酒が飲めて、うどんでシメられるお店として、早くも人気店になった…との噂だが、
店主自身は「イヤイヤ、まだまだですよ」と謙遜する。

ビールからウーロンハイ(焼酎割り、サワー類は350円)に替え、何杯か飲み干したのち、いよいよ自家製うどんを注文。
基本のうどんはかけ、ぶっかけ、ざる、釜揚げ、おろししょうゆ、すべて400円。私は一番好きな「ざる」を選択。
注文と同時に、前もって仕込んであり、ビニール袋に入ったうどん生地が、


背後の製麺機に入れられると、数秒後、麺となってニューっと出てくる。


こちらが、完成直後のうどん。見るからにコシがありそうだ。


製麺機に入れる前に、うどん粉を伸ばしたりしたのかもしれないが、よく覚えていない。ゴメン。
つけツユは、冷たいのもあるが、店主は温かいのがおススメらしいので、それに従う。
うどんを茹でている間、ツユを入れる器に店主がお湯を注いだのを見て、
まさか、市販の麺つゆで割るのかと不安になったが(←バカ)、すぐにお湯を捨て、熱々の自家製ダシを注ぎなおす。
なるほど、器も温めていたのか。細かい気配りだね。余計な心配をして申しわけない。
茹であがった麺が冷水で締められ、ざるうどんが完成。


いつも思うけど、うどん専門店の盛り付けって、本当に美しいよね
自家製の出来たて麺は、結構噛み応えがあり、啜り具合はツルツルというよりズルズル。
ツユにつけると、小麦粉の風味をくっきりと感じる。期待通りのおいしいうどんだね。
隣席のお客さんが、「ここは釜玉もウマいよ」と教えてくれたので、次回食べることにした。

数日後、他の店で飲んだあとに再訪。店主が私のことを覚えていてくれた(多分)ようでうれしい。
こちらは食事だけの注文も可能なので、この日は「釜玉」450円のみオーダー。


付属のおろし生姜とネギ、そしてダシ醤油をかけ、ズルズルと食べていく。これは酔ったあとのシメにいいね。
その後も、何度か訪問し、天ぷらなどの揚げ物類で一杯やり、毎回うどんを食べて帰る。
こちらは「紅しょうがのかき揚げ」と「かしわ天」。


紅しょうがは値段失念。250円くらいだったかな。ジューシーなかしわ天は150円。
別の日には「鶏からあげ」250円と「コーンかき揚げ」150円をチョイス。


天ぷらは100円~で、他にもサラダや刺身、ミニちゃんこ(350円だった)など、いろいろなオツマミがある。
私は飲めないが、日本酒や焼酎のいい銘柄も揃っているそうだ。

うどんも数種類あるが、私の一番のおススメは「かけ」


ややもっちりした麺と、いりこ主体の温かいダシが、最も好相性に感じられた。
また、麺が温かいから気付いたのか、うどん自体にも意外と塩分があった(気のせいだったりして)。
他のうどんも美味しいけど、かけが一番気に入った、と店主に感想を述べたら、
「それは光栄ですね。自分が最も自信があるのもかけなので」とのことだった。

後日は、店主推奨の「かけ」+「牛肉」=700円を食べてみた。


甘く煮込まれた牛肉・玉ネギと、しょっぱいダシの組み合わせが、ウマくないわけがない。
薬味のネギと生姜が、これまたいい仕事をしている。生玉子を入れたら、さらにウマかっただろうね。
日替わり(季節替わり?)のうどんメニューもあるようなので、今後も飽きることなく通えそうだ。

最後に、気になるお店の屋号について。
初訪問時に、思い切って店主に聞いてみたところ…店主は隠そうともせず、
「実は、ボクが“でべそ”だからなんです」と笑顔でこたえてくれた。
気さくな店主が作る「でべそ」うどんのせいで、私はどんどん「でっぱら(出っ腹)」になっていく…。


うどん酒場 でべそ
東京都杉並区高円寺南4-7-1
JR高円寺駅から徒歩約3分、地下鉄新高円寺駅からも徒歩約15分
営業時間 11時半~14時半、17時半~0時くらいまで
定休日 月曜(祝日は営業、翌日休み)
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