「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

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開港延期も一時的影響にすぎないとの責任逃れの知事

2008-10-23 20:32:59 | 静岡空港
知事は今日、出張先の浜松市で会見し、開港が遅れた場合は申し訳ないとしながらも、そうなっても一過性一時的な影響との安易な認識を示した。
大したことではない、責任は軽い、口で謝ればすむ程度ということなのだろう。
追加工事の1億円にしても5億円くらい大したことはないという認識(http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/kuukoutokuban.html)をお持ちの御仁だからやはり責任など大して感じないのだろう。
また今日は、中日新聞が今月30日の静岡空港に係る事業認定取消訴訟の口頭弁論で立木とは別に一部の土地も高さ制限を超えていることを国と県が認めることを報じ、隠ぺい体質の奥深さを浮き彫りにした。(ちなみに、場所はhttp://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/281.html
の3番目と4番目の写真の茶畑の周囲に帯状に広がる盛り土部分で収用においては使用地として所有権は移転せずに使用制限された部分。なお、立木のある土地は残地という。)
夕方のニュースではあのSBSでさえ、収用すべきでない土地まで収用した事実を指摘し、国と県の過ちを糾弾した。
8角形の中に8角形を配するという八方ふさがりの相のシンボルマークが暗示したように行くも退くも泥沼だ。敷地内でも死者を出すなど呪われた空港だけに、開港してもいずれ大惨事が起きないか危惧されるくらいだ。

2日前を繰り返すが、過去の過ちをすべて認め、責任を明確にし、現に責任をとることが県民への説明責任という観点からも欠かせないものだ。その上で初めて、正確な測量に基づきどこまで切る・削る必要があるとか、ここが過大収用であったからどう処理するとか、だれの負担でいつ工事をするとか具体的に県民にとって真に利益となる方向で問題解決に向けた当事者の話し合いに入れる。

間違っちゃた。ごめん。でも大したことない。というトップの認識では話し合い以前の齟齬がいつまでも続くだけだ。

とはいっても、この知事、これだけの問題を認めずに隠蔽し続け、その間にもトップセールスと称しろくな成果もない海外旅行三昧の上、空港活性化を名目に大型箱物施設(産業展示館)の建設に向けこのご時世に来年度から予算化するというなど合理性のない夢想家だ。
正しい判断ができるとは思えない。
さらに、住民投票をするといいながら当選し、県指名の委員による専門家会議がその代わりと詭弁を弄することもいとわない人種だ。
言葉も安易には信用できない。

そういう彼にとっては地権者らに頭を下げずに自分の懐が痛まない税金を使って工事をして滑走路を短縮し、後で再び強権である強制収用で突破する方がお似合いなのかもしれない。

東京での7つの医療機関をたらいまわしになった妊婦死亡の事件は、医療の現状への危機感を改めて認識させているが、静岡県は無策だ。死亡事故が起こらないのが奇跡的状といえる。富士市では1億円の開業費用補助で産婦人科医を募集しても応募者ゼロで困惑しているという。これだけの市でさえ産婦人科医不在となる状況の中、確実にリスクは高くなっている。
空港と同じで「何とかなるさ」の非合理的希望で行政をやられたら県民はたまったものではない。
その意味でも組織の立て直しは急務だ。無駄遣いをしているような状況ではない。

29日の県議会の判断は大きな意味を持つ。知事をとるのか県民をとるのか、注目だ。