秩父札所巡りの途中33番札所近くに万葉の歌碑があることがわかったので早速よってきた。埼玉県吉田町吉田小学校の校庭にあった歌碑。
巻14 3362 武蔵峯の小峯みかくし忘れ行く
君が名かけて吾を哭し泣くる
(武蔵の峯が峰が見えないところまで来て、私が次第に忘れてきた恋人の名を呼んで、私を泣かせる事よ)
巻20 4414 大君の命かしこみ愛しけ
ま子が手離り島伝い行く
(大君の命令をかしこく承って、最愛の妻の手元を離れて、島々の間を渡りながら海を渡って行く事だ)
こちらは吉田下橋のバス停のそばにある民族資料館に有ったもの、もともと吉田小学校に有ったが大変古くなってきたので保存のために新しく作り直し、古いほうをこちらに移動したとのこと。
「万葉の埼玉散歩」(藤倉明著)を手に入れて読んでみたら意外と身近なところに万葉の歌碑があることがわかった。それでこの本を手がかりにそれらを探し当ててみたい。まずは一番近いところに行ってきた。
3378 入間道のおほやが原のいはゐづら
引かばぬるぬる吾にな絶えそね
この辺りでは日光街道杉並木として親しまれている国道407号、その上を圏央道が交差している辺りにある大谷沢のJA農産物販売所のわきにある。「おほや」の地名があるところからこの辺りを歌った歌ではといわれているが、
この他に5箇所に同じ歌の歌碑があるという。
近くの高萩の交差点は大変交通渋滞するところで「じゅんさい」ではないかといわれる「いはゐづら」が生えるような湿地は面影も無い。