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粘土瓦・・・日本瓦の産地

2017-04-08 | 建材
まずは日本瓦から。
日本瓦の代表格は、三州(愛知県)・石州(島根県)・淡路(淡路島)が3大産地である。
他に京都(伏見)、菊間(愛媛県菊間町)、備前(備前市)、伊予(伊予市)、
深谷(埼玉県深谷市)、安田(新潟県阿賀野市)など、多数の産地がある。

三州瓦(さんしゅうがわら)は、愛知県(旧・三河国)で生産されている粘土瓦。
いぶし瓦に加え、大正時代にはスペイン瓦をベースにしたS字型の瓦も生産されるようになり、
昭和に入ると強度や耐寒性を改良した塩焼瓦も登場した。
良質の三河粘土が産出され、東日本の需要地に近いというメリットもあって、
全国の瓦に占める三州瓦のシェアは1965年の24.5%から
1980年には34.4%、1995年には47.9%まで上昇している。

現代の三州瓦の中心産地である高浜市や碧南市は、矢作川の三角州の末端に位置する。
矢作川の上流には花崗岩によって形成される三河高原があり、
そこからカオリナイトを主体とする粘土鉱物が流下して下流に堆積している。

日本国内の他の瓦産地の粘土と比較すると、西三河の粘土はきめが細かく、
高品位なものではカオリンが31%と含有比率が高い事が特徴で、
これらが「三州瓦は肌がきれいである」という評価の基になっている。