希少なUSA製イングラハムの八角時計の修理依頼。
「無惨な花星八角時計」の修復を中断し、もっと無残な状態のイングラハムのチェックに取り掛かる。
文字盤は張り替えてあるものの、文字盤裏に「昭和4年1月17日購入」の文字書きがある
85年前のイングラハム。
この時代、米国製の舶来時計を購入したとは、さぞお金持ちの御家柄だった筈。
そんなことは、さておき中を開けて診て、致命的な部分の壊れ方を発見。
ムーブメント左側は何とか修復出来そうなのですが右側、時計部分が何とも手の施しようのない状態。
生憎、イングラハムのムーブメントなんて持っても居ないし、他のムーブメントを移植するわけにも行かない。
今までいくつもの時計を何とか時を刻むようにし、見てくれも何とか修復して来ましたが今回、
初めて諦めることに・・・。
可哀想なので振り子室のガラスクリーングやケースだけでも出来る限りクリーングを施し、持ち主の元へ
返すことに。。。
残念です・・・。