レストアも終わりご紹介できるようになりました「明治丸型17インチ時計」(直径約43センチ)。
振り子は手持ちの振り子を改良し装備。
時打ち調整棒は手持ちのムーブメントから移植。
一旦、試運転のため振らせてみると半打ち(30分)が「6」の位置ではなく32分表示辺りで
打つことが発覚。
この調整には結構、手間取りましたが今では長針が真下へ来た時、「6」の位置で打つように
なりました。
剣留めはどうしても手持ちが無く、六角ナットにワッシャーを挟み装着。
剣(短針、長針)共、塗装で仕上げております。
時計を正面から見て、6時~12時の木枠には多分、長年の陽当りのせいか塗装が剥げ
劣化が観られましたのでボカシ塗装を施す。
8時あたりの木枠に写真の通り、木の収縮によるハジキが観られます。
いつも思うのですが「Meiji」のロゴはいいですね。
丸時計で一番の人気は「明治時計」であるのは、そのせいかも知れません。
そして悩むのが「寄贈ネーム」の取り扱い。消すのか残すのか・・・。
その判断はその字体と残存率によります。今回は残存率はほぼ100%。字体も良いので
残すことにしました。そして文字盤の出来る限りのクリーングを施す。
そして何より、この時計の特徴である「MADE IN OCUPIED JAPAN」
終戦後、占領下であった日本が「MADE IN JAPAN」を名乗れなかった1945~1952年の間に
作られた時計であることを証明しております。
かと言って、当時の時計は高価な物。
一般の住宅ではなく、何処かの公共的な建物(学校や役場等)の工事を請け負った工務店(河端工務店)が
完成竣工の折に寄贈したものと想像がつきます。
明治丸型17インチ時計/Occupied Japan:¥34,000-(送料別)