素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

2日目・世羅高原もシーズンオフ

2013年04月01日 | 日記
 大阪では桜も開花し春爛漫という気分になりつつあったが、帝釈峡に来て、季節が戻った。朝、部屋のカーテンをあけると駐車場の車の屋根が真っ白、霜である。芝生の上も霜で白くなっている。桜のつぼみがかたいはず。こちらは水仙、梅の季節である。

 山間部を抜け、帝釈峡から世羅高原に向かう途中で福寿草やかたくりの自生地を多く見た。早春を告げる山野草がやっと咲き始めたといったところである。今朝の霜で花が縮こまってしまったと地元の人は気の毒がってくれた。基本的にフクジュソウは陽があがり暖かくなったら開くので帰りに寄ってくれたらもっときれいだと言ってくれた。
   日本に自生しているフクジュソウはキタミフクジュソウ・ミチノクフクジュソウ・フクジュソウ・シコクフクジュソウの4種類だそうで、ここ為重地域に自生しているのは「みちのく福寿草」の単独品種と説明があった。群生しており、花が開いたら見応えがあるだろうと思った。

 ちょっと寄ってみようかができる気ままな車旅である。
    近くの農家の人が出てこられて「花の株が少なくなってしまった」となげいていた。今から世羅高原に向かうのだと言ったら、思案顔になって「どの道が近いかな」と軽トラから地図を取り出し考え始めた。「方向はあちらですね」と確認すると「そうだが山を越えてごにょごにょと曲り」と説明がむずかしいみたいだった。「ナビを使って行きますから」と言ったら「急ぐ旅でもなさそうだし」という答がかえってきた。その深い意味は後で判明した。

 ナビの指示通りに走らせていたら2人が同時に「えっ!」と叫んだ。一瞬道がなくなったように見えたのである。普通の道路から突然車一台やっと通ることができる小道へと案内している。誰もいない山の中なので「ナビを信じて行くしかない」と細い山道を突き進んだ。山越えの旧道だろう。対向車が来なくて幸運であった。というよりも地元の人はほとんど使っていない道であろう。

 30分ほど冷や汗もののドライブをして世羅に着いた。パンフレットなどでイメージしていた感じとずい分違った。とりあえず世羅夢公園に行ってみたが花はなかった。開花状況の看板を見ると㋃中旬過ぎからがシーズンである。今は育成中。ビオラぐらいしか見る花はない。
 今回の旅は、互助組合の宿泊補助券4000円を年度内に使い切ってしまおう(年度中1人3回の補助がある)という目的で、1泊で行くことができる範囲で、今まで行ったことがない地域というだけで決めた。見頃の時期を完璧に外したのは仕方がない。下見だと考えることにした。世羅のお土産は駅伝の名門、広島県立世羅高校と共同開発したという「ランニングウォーター」。梨味のさっぱりした水を飲みながら尾道へ出て山陽道を使って帰ってきた。


 
  



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