素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

『新潮45・⑤』やっと手に入る。

2013年04月24日 | 日記
 今週初め、新聞の『新潮45・⑤』の広告を見て、珍しく読みたいという思いにかられた。「経済学者の集団発狂」(内田節)「私しか書けない・歌舞伎座への誘い」(岩下尚文)「シリーズ‟悪”を考える・『諸悪の根源』という病理」(内田樹)「皇位継承のあるべき姿」(山折哲雄)特集「アレルギー日本」というラインナップに直感的に惹きつけられた。

 その日の午後いつも行くTSUTAYAへ行ったが売り切れであった。その後用事のついでに交野の本屋に数軒立ち寄ったがすべて売り切れ。少々愚痴ると「この前出たばっかりなのにね。何かあったのでしょうかね」とはパートのおばさんの答。

 枚方市に用があったついでに東香里のTSUTAYAえ立ち寄ると2冊だけあった。早速買い求めた。夜はテレビもつけずに読んだ。最近には珍しいことだ。控えめにではあるが笑ったり、相づちをうったりと反応するので妻はいぶかっていた。

 まだ三分の一ほどしか目を通していないが面白い。ランキングすると

①内山節さんの「経済学者の集団発狂」

 アベノミクスで突如様相を変えた市場、AP電のオバマ大統領に関する偽情報だけで激しく揺れ動く市場など経済に疎い私には不可解に思えることが大局的な観点から語られていて何となく今の様相をとらえることができた。

②藤田紘一郎さんの「潔癖社会のなれの果て」

 寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学の専門である氏からのバランスを欠く「清潔志向」に邁進する日本の現状への憂いは共感すること大であった。以前にも触れたフンコロガシが生き残れる環境は残すべきだという思いや私がひそかに試していること(公言すると顔をしかめられること大なので)とも相通じるものがあった。

➂歌代幸子さんの「調布の小学生はなぜ給食で死んだのか」

 学校をめぐる事件ではセンセーショナルな取り扱いや一方的な悪玉論によるステレオタイプの記事が多い中、客観性と多面性を持ったルポである。このレベルぐらいの報道がなされるようになれば問題の解決への道がもっと拓けるであろうと思った。

④パオラ・マッツァリーノさんの「怒らない、叱らない、注意しない」

 道徳の教科化にからんで出てくる論に対して、面白い切り口で批判している。思わず「そうなんだよな」と言ってしまう。 


内田さんの「『諸悪の根源』という病理」は読みかけ、この「‟悪”を考える」は新シリーズで偶然にも今回が第1回。ちょっと継続して買って読んでいこうかなと思っている。

 しばらくは「新潮45・⑤」がジムへのお供となる。
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