私の通っている小さなジムの営業時間は9時30分から平日は21時、日祝日は17時までである。普段は1時前後に行くことが多いが今日は野暮用があって3時過ぎに入った。ロッカールームは蜜だった。人が多くいると和んだ雰囲気になり会話が始まる。
「今日は天皇誕生日でっせ。わかってますか?」「ピンときませんな」「昭和世代は4月29日がこびりついてますんやな」
「平成の天皇誕生日、覚えてますか?」「あまり記憶に残ってないな」
「12月のせわしい時で、クリスマスやなんかに紛れてごちゃごちゃとしとったからな」「そう言われれば そんな気がするわ」
「12月23日、覚えやすいやろ。1を前につけたらいいんや」「覚えても意味ないやろ?」「まあ普通の日に戻ったからな」
「61歳にならはったんですな」 「白髪がめっきり増えてきて歳とったなあと思いましたで」
「考えてみたら気の毒でっせ、一般庶民やったら定年退職やなのに そこから仕事をバリバリ始めなあかんのやで」
「それも死ぬまでな」「姿勢崩さずに長いこと立ってな いかんのやで、あんたできるか?」「あくびもくしゃみもできへんしな」
「大笑いもできへんし、いねむりなんてもってのほかやな」「手を長時間ふり続けるのもたいへんでっせ、あんたやってみなはれ」
「こりゃ、しんどいわ!すぐに50肩になてしまうわ」「秋篠宮さんはもっと深刻やで、ふつうにいったら80代で天皇はんの仕事やで」
「本人もできへんと言ってませんでしたか?」「いつでも静かに落ち着いて言わはるから インパクトがないけど 言ってたな」
「先のこと考えたら頭痛いで」「お姉ちゃんたちの結婚やら一人息子のことやら大変やな」
「どこか大声を出して発散する場所あるんやろか」「そうでもせんとやっとれんわな」「でも やんごとなきお方やから我々とは違うかも」
「好きで生まれたのと違うけど 大変やな」「祝う日じゃなくて同情する日になりそうやな」「天皇同情日かいな」
「そんなこと言うてたら 昔やったら不敬罪でっせ」「そのうち天皇家存続緊急事態宣言が出たりして」「週刊文春なんかが発禁?」
「近頃”まさか”が多いから分かりませんな」
「早よトレーニングルーム行かな 17時までやで」「ワシはプールや」「今日は風呂だけ入りに来たんや」「ごきげんさんで」
今、ジムの中でスタッフの目を気にせずマスクも外し自由にしゃべることができるのはロッカールームと風呂だけである。でも、明日行くと貼り紙があるかもしれない。
【着替え中もできるだけマスクをし、会話を控えて下さい。飛沫を気にしている方がいらっしゃいます】
「今日は天皇誕生日でっせ。わかってますか?」「ピンときませんな」「昭和世代は4月29日がこびりついてますんやな」
「平成の天皇誕生日、覚えてますか?」「あまり記憶に残ってないな」
「12月のせわしい時で、クリスマスやなんかに紛れてごちゃごちゃとしとったからな」「そう言われれば そんな気がするわ」
「12月23日、覚えやすいやろ。1を前につけたらいいんや」「覚えても意味ないやろ?」「まあ普通の日に戻ったからな」
「61歳にならはったんですな」 「白髪がめっきり増えてきて歳とったなあと思いましたで」
「考えてみたら気の毒でっせ、一般庶民やったら定年退職やなのに そこから仕事をバリバリ始めなあかんのやで」
「それも死ぬまでな」「姿勢崩さずに長いこと立ってな いかんのやで、あんたできるか?」「あくびもくしゃみもできへんしな」
「大笑いもできへんし、いねむりなんてもってのほかやな」「手を長時間ふり続けるのもたいへんでっせ、あんたやってみなはれ」
「こりゃ、しんどいわ!すぐに50肩になてしまうわ」「秋篠宮さんはもっと深刻やで、ふつうにいったら80代で天皇はんの仕事やで」
「本人もできへんと言ってませんでしたか?」「いつでも静かに落ち着いて言わはるから インパクトがないけど 言ってたな」
「先のこと考えたら頭痛いで」「お姉ちゃんたちの結婚やら一人息子のことやら大変やな」
「どこか大声を出して発散する場所あるんやろか」「そうでもせんとやっとれんわな」「でも やんごとなきお方やから我々とは違うかも」
「好きで生まれたのと違うけど 大変やな」「祝う日じゃなくて同情する日になりそうやな」「天皇同情日かいな」
「そんなこと言うてたら 昔やったら不敬罪でっせ」「そのうち天皇家存続緊急事態宣言が出たりして」「週刊文春なんかが発禁?」
「近頃”まさか”が多いから分かりませんな」
「早よトレーニングルーム行かな 17時までやで」「ワシはプールや」「今日は風呂だけ入りに来たんや」「ごきげんさんで」
今、ジムの中でスタッフの目を気にせずマスクも外し自由にしゃべることができるのはロッカールームと風呂だけである。でも、明日行くと貼り紙があるかもしれない。
【着替え中もできるだけマスクをし、会話を控えて下さい。飛沫を気にしている方がいらっしゃいます】