「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

短編あたりがちょうどいい『最終便に間に合えば』by林真理子

2019年09月08日 | 小説レビュー
~OLから造花クリエーターに転進した美登里は、旅行先の札幌で7年前に別れた男と再会する。
空港へ向うタクシーの中、男は昔のように美登里を誘惑してくるが…。
大人の情事を冷めた目で捉えた表題作に、古都を舞台に齢下の男との甘美な恋愛を描いた「京都まで」の直木賞受賞2作品他を収録する充実の短篇集。「BOOK」データベースより


『これが直木賞?』というのが、率直な感想です。

林真理子さんには、『愉楽にて』で、うんざりしたんですが、「これだけの名声を得ている作家さんやから、何か光るものがあるはず」と、図書館で借りてきました。

大人の女の様々な感情や恋愛の形を色んなシチュエーションで描いた短編集です。

どの作品もそれなりに読ませますし、感情の揺れ動きを巧みな言葉で綴っています。

時々、鼻につく表現もあり、小さなため息がこぼれますが、これもギリギリのスパイスとして妙な味わいをプラスしていると思いますね。

長編ではしんどいですが、通勤や昼ごはんを食べながら気楽に読むにはちょうど良い作品でした。

★★★3つです。