陶子の心の窓

今日わたしの心の窓は開いていたかな?あなたはいかがでしたか?

振り出すのは難しい・・・

2018-05-12 18:10:12 | 日記
茶会に参加しました。
「茶道って実際どんなふう?」「お茶会ってどんなことするの?」とロシア人に交じって和室に正座。
かしこまってお抹茶をいただいてきました。

先生が小さな箱を持って入ってこられ、箱の中からお茶道具を取り出し、お茶を点てる準備をします。
その動作ひとつひとつに無駄がなく、美しいのです。
箱は黒の漆塗りで、重箱を小ぶりの長方形にしたような感じです。
その中から一通りのお茶道具が入っているのです。

お茶を点てる方を中心にして、私たちは半円を描くように座っています。
お手伝いのロシア人の学生が浴衣を着、足袋や白い靴下を履いて、私たち一人一人にお菓子を配りました。
お菓子は和三盆でできた小さな落雁のようなもので、懐紙に乗せてあります。
配る人の前に正座し、お菓子を畳の上に置いて、両手をついて礼をします。受け取る人も両手をついて礼をし、お菓子をいただきます。

懐紙に乗せたお菓子が配られた後、お手伝いの学生が私たちに「振り出し」を回しました。
受け取ったら蓋を開け、振り出しをゆっくり回しながら、中に入っている金平糖を5~6粒懐紙の上に振り出します。
これが結構難しかった。カラカラカラ・・といい音がしたので見てみると、私より少し前の人が金平糖を出しすぎていました。
隣の人と「難しそうだね」と小声で言っているうちに、私の番になり、気をつけてはいたものの、私もカラカラカラ・・といい音をさせて金平糖が懐紙からはみ出して畳の上に転がり出てしまいました^^;
「振り出し」は思ったより口が広く、なおかつ金平糖が入っている部分はたっぷりしているので、よほどゆっくり注意深く回しださないと出すぎてしまうわけです。

茶会と言っても、ふだん茶会とは縁遠い人たちの集まりですので、それもまたよしということで。
お茶を点てていらっしゃる間、待っている私たちはお菓子と金平糖をいただきます。
そして抹茶をいただくと、抹茶の苦みがお菓子の甘さの後味と調和するのです。

お茶を点て終わった後、先生は今まで使っていたお茶道具をきれいにお湯で清めたり、袱紗で拭ったりして、箱の中に元通りしまわれました。
何事もなかったかのようにお茶を点てる前の状態になりました。

お茶のたて方は夏と冬で違うし、もっと何十通りのやり方があるのだそうです。
今日の点て方は野点のひとつのやり方だそうです。

茶道をはじめとして日本の伝統文化は、どうも堅苦しいイメージがありましたが、型があることで無駄がなく、清々しさを覚えるものだな~と感服しました。




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