陶子の心の窓

今日わたしの心の窓は開いていたかな?あなたはいかがでしたか?

表情の変化。これができたらうれしい

2018-05-26 11:35:27 | 勉強
日本語を教えていて百点満点の嬉しさは、生徒たちの「わかった!」という笑顔。
でも、「エー、ワカラナ~イ」という困惑の表情もいい。私にとって60点の表情。
いちばんよくない(わたしにとって)のは、生徒たちの無表情。

日本語という彼らにとって未知の言語がただの音となって流れ去っているだけなら問題です。
未知の言語の中にできるだけ身近な例を取り入れて、そこから少しでも連想が広がるようにとネタを仕込むのです。いわゆる教案づくり。

私の授業はけっこう体育会系ですよ。

授業の最初は、これまでの復習を兼ねたウォーミングアップ。
どのレベルのクラスでも「今日は何日ですか?」と日付を尋ねます。
日本では日付をいうとき、〇月〇日です。と月から言いますが、ロシアでは日付から言うので、そこは何度でも「日本では月から言いますよ」と訂正します。
だって、日本で6/7と表示されているコンサートを7月6日だと思ったら困るでしょう?
せっかくチケットを買ったのに、もう終わってた・・。なんてことにならないように。

日付の後は、「今日は何曜日ですか?」「昨日は何曜日でしたか?」「明日は・・」と言う風に一人ずつ一問一答していきます。
これは私が日本でロシア語のレッスンを受けていた時の流れです。
毎回何度も同じ質問を受けて同じ答えを返しているうちに体にしみこんでいきました。
言葉の勉強は結局これにつきます。

その日のメインとなる文法でも、例文を何度も声に出して読ませます。
例文に慣れたら動詞を入れ替えてみたり、ほかの似た例文を読んだり。
理解できたかな?と言うところまで来たら、絵を見せて、一人一人に短い文章を作ってもらい、発表してもらいます。
文章を作って発表するのは、生徒たちにとってはちょっと大変ですが、その文法をどこまで理解できているのか、「てにをは」の使い方、発音・・などをチェックできるので、がんばってやってもらいます。

間違いを指摘されて、ちょっと悔しい顔になったり、「あ、そうか」という表情になったり。
短くてもきちんとした文章が書けて、発音できて褒められて笑顔になったり。

表情が動くということは、何かが心に落ちてきたということだと思うので、私はそこを目指したいのです。



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