エドノサムの趣味活動と些細な出来事       

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 日頃 の 趣味活動を このブログに掲示しています。

★ 今年最後の軸が完成

2012年12月22日 | 表装

* 年内4本目のこの軸は 時間が掛かって先日やっと完成しました


表装のサークルで 掛け軸作りをはじめて マル三年になります。
今年はこの軸で4本目、今迄に10本程の色々な軸を作りました、
制作本数と共に出来栄えも徐々に上がって来ていると思います。




今回の作品は、表装をはじめた3年前に水墨画も勉強していて・・
あえて掛け軸用に描いた水墨画を本紙(絵)にして作っています。

3年前に描いた画で 構想した掛け軸が やっと完成しました。




軸を作る為に描いた 水墨画は当時2010年4月に額に入れて
水墨画の展覧会に展示しています。

2010年4月に展示した時の写真です

展覧会には2点を出展しました




この内の1点は 先々掛け軸にしようと考えて描いた作品です、
自分なりに軸のイメージを持ち 絵の構図や描く紙も当時考えて
いた気がします。

その絵がこちらです

鷹の絵でしょうか・・





この鷹の画を自分で軸にしようと構想を持ちながら3年
表装サークルで 軸作りの勉強をして来ました。

そして今年2012年8月頃から具体的に鷹の軸作りを 少しずつ
始め・・考え 検討しながらイメージを具現化してやっと先日
完成したのです。


作り出して 約4ヶ月かかり完成した作品です

大きさや色合いなどは良いと自己評価しています



イメージに近い軸は完成しましたが やはり作品 品質的には・・

シワが残っていたり、糊のシミが付いていたり、軸に少し波があり
巻き付けて収納すると少し歪んだ状態となる・・ など
 
写真では判らないような小さな難点があり、まだまだ素人の作品 
と判るレベルです。

なかなか職人の作品の様には出来ませんね・・






制作過程状況は・・みなさんには関心ないと思いますが、製作者は
いろいろと考え、苦労しながら作りあげていますので・・
 
そんな様子を ・・・ 以下に掲示しています・



今年の8月頃から軸の専門店で裂地を購入し本紙(絵)に合わせながら
裁断して掛け軸の形を作り始めました。



はじめに準備した裂地は2枚、一文字用 と 中廻し用です

高価な金蘭の布は一文字用、シルバー系の布は中廻し用です



裂地に薄い和紙を裏に貼り、裏打ち済みの裂地を使います。
(和紙を布の裏に貼る作業を裏打ちと言います、作業も大変です)


裏打ち済みの布を寸法に合わせ裁断して、本紙(絵)に貼り
付けいきます。


はじめに金蘭の布で 一文字を本紙の上下に貼ります



次に柱と言う 両サイドの縦て部に 中廻し用の布を貼り、
その次に 一文字の上下に同じ中廻しの布を貼り付けます。

裂地の模様も両サイドと上下部の模様は同一方向でなければ
なりません、よって布の裁断の仕方が当然決まってきます。



ここまでの工程で中廻し部が完成です。




一文字の幅や中廻しの幅も基本的な寸法値がありますが
自分なりの寸法で裁断した布を貼って形を作り上げてます。



この頃、購入していた天地(上下)用の裂地が中廻し部と
照らし合わせると どうしても色合いが気に入りません・・



中廻しの上下に付ける裂地の色加減で・・再度検討です


・はじめは、肌色の裂地を購入し準備していたがどうしても気に入らず、

・仕方なく以前使用した手持ちの裂地で検討、薄いピンク系や他も気に入らず

・やむなく洋服雑貨店で色合いを考慮した茶系の裂地を新たに購入する


この茶系の裂地を使う事に決めました



天地の裂地を決めるのに悩んで 時間も掛かりました。

当然購入した布には 裏に和紙を貼る裏打ち作業が必要です。




この茶系の天地部を貼り付けると軸の大きさが決まります。

天地の寸法値は基準値を参考に裁断しています。

天地の完成後、軸の裏側全面に厚めの和紙を貼って形状は完成です。
(全面に和紙を貼る作業を総裏と言い、この作業も大変です)


次に天地の布の上部に八双(半月棒)を 下部には軸棒を巻き付けます。

その為に天地の裂地には各棒が巻きつけられるように事前に和紙袋を
付けて天地部を完成させておきます。



上部の半月棒と下部に付ける軸先と軸棒です

この取り付け作業が終ると掛け軸らしくなります


この時点で完成とさせる掛け軸もありますが、今回は最後に
風帯と言う布を 2本吊るす形式にしました。



風帯に使用する布は本来 一文字で使用した高価な布を使うのが
基本ですが、今回は色合い的に どうしても気に入らず やむなく
中廻しで使用した布を使う事にしました。




中廻し用の裂地を風帯に使用しています。



ぶら下げた2本の風帯の先に 露と言う白い糸を蝶のように付け
飾りつけています。

露と言う飾りは白色の糸を使いますが、カラーの糸で飾る場合も
あり、その場合は華と言います。
いろいろと仕来たりの様なものが制作工程にもあります。


最後に最上部に官と言う金具を付け、そこに紐を結べば完成です。




* 残念ながら今回の作品も・・
出来栄えと制作品質がよくなかったので 現在我が家の壁に吊るし
補正している状態です。 吊るして シワや軸の歪みが直るかな~ ? 



完成品は我が家の壁で現在補正中・・

サイズ W 45 X H 137 Cm

下部の軸棒に風鎮を付け 重りのように引っ張っています。
補正中で、このまま 正月まで 飾っておく事にしました。





詳細の作業工程では寸法など色々と悩んだりしています、
露の作り方などは図書館で本を借りて来て本を観ながら
作っています。 知識的にもまだまだです・・

3年掛けても現実は充分身に付いていません、これからも
作品 品質を上げる為には 修行が必要ですね ・・
今回で 3年前の構想が完成して 先ずは一区切りです。









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