1週間ぶりの帰宅
静かな空間にただボ~と一息
チンプンカンプンの会話に疲れた。爺も私もボケ老人なので当たり前のことだが、兎に角話がかみ合わないのだ。
例えば トマトの袋詰めを手にした爺が「お母さんこのミカンはどこに置けば良いの?」と聞く 「ミカンは冷蔵庫の野菜入れにおいてよ」 「おい!ミカンはないぞ」という具合である。
テレビを見ているとドラマとコマーシャルが一緒になって意味不明なことを言うので説明が大変なのだ。それに耳がだいぶ悪くなってテレビの音の高さが半端ではない、一緒に居る私は音で疲れてしまう。
しかしながら長年住んだ住居は住み心地は良い、何といっても台所が広いのとお風呂に足を伸してゆったりと入れる事とお湯加減をいちいち調節しなくて済む事だ。
別宅のここは湯加減は使用するたびに調節しなければならない。食器洗いも洗顔の時も面倒なことである。特に感じるのはすべてが自動のトイレに慣れているとアパートのトイレの違いには差がある。便利なことに慣れすぎて居るため、確かにここは不便なことばかりだが静かで気遣いしなくて済むので気は楽である。
だが爺宅の庭には花があるのが嬉しい。今年も咲いてくれた。
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潔癖症の爺は玄関や台所のマットの位置が気になって「足癖の悪いのがいると直すのが大変だ」と嘆く、スリッパを間違えようものなら大声でどなる。
これが台所のマットで滑り止めがついているので動くはずがないのに今日も「またずれている」とブツブツ・・・
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私はいい加減で適当な性格だからすべてが余りにも正反対なので爺はイライラするのは分かる。昨夜も話をしながら爺の意に沿わない言葉があったらしく今朝から機嫌が悪かったので、一人にさせてあげた方が良いと思いここに帰ってきた。やはり私にはこういう場所が必要だと感じた。
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今年はわすれな草が僅かしか咲かなかった。忘れられた感じ・・・
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狭い鉢の中でこの花は全部咲いてくれた。窮屈だろうなぁ~来年もまた咲いてね!
30日
医師に言われた「そうねぇ~」と流す言葉は以外と難しいものである。
間違いがあれば改めなければならないこともあるが、本人は自分に出来ないことはない4、50歳代にやってきたことはまだ同じように出来ると言い張る。
気力体力の劣れはないと思っているので大変なことである。兎に角自分は何でもやれるのだと言いきる。
今年は4月から町会の役員をすることになり回覧板の挨拶状や市役所から来るプリントに対しての文章作りはさすが長年働いてきた人だと感心した。
未だに昔使っていたワードプロセッサ(3台ぐらいある)を使って作成する。
パソコンは嫌いらしいがタブレットはよく使用している。食事以外は殆ど二階の自室に籠もっている。デスク上はいつも仕事中という感じになっている。
私の一番の心配は自転車の乗り方である。危なくて見ていられないので注意すると「長年車に乗っていた俺に交通事情のことは言われたくない」と言う。
左足が不自由なので咄嗟に足をついて止まれないため数回転んでいる。車をやめさせて自転車も乗るなと言うのか・・・・と昨夕はその話で機嫌が悪くなったのである。自分に対して自信がありすぎて人の言うことが耳に入らないのだ。
「そうねぇ~」と流す言葉は私にはまだ無理だ。
ダメなものはダメ出しをしないと他人に迷惑がかかる・・・・・となるとまた諍いがはじまる。もう息子たちにはこれ以上迷惑はかけたくない。
昨夜はこの狭い部屋でもぐっすり眠ることが出来た、爺宅では気遣いが多いため熟睡が出来ないのである。長年の不眠症が繰り返される。
でも布団干しが終わったら行かなければならない。
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