6日(土)は上海アメリカンスクール(SAS)先生's vs 杭州ハーレクィンズ(HQ)
のレフリーを担当した。
この日はもともと、SAS先生'sは上海体育学院(SUS)との練習試合を予定して
いたがSUS側がドタキャン。一方で、杭州HQも、双龍やら何やらとのショート
タイムの試合を予定していたが、双龍も人数不足という事で、結局、上記の試合が
成立したという訳。杭州HQも、2週連続の上海ツアーが無駄足にならず、先ずは
やれやれ。
さて、試合は15人制、40分ハーフの前後半。
いやいや、久し振りというか、レフリーメモをひっくり返してみると、15人制で
80分フルにレフリーしたのって、今年の5月17日以来なんだねぇ。10'sとか
7'sとか、細切れに1日何試合というのも1回毎にリセット出来て、それはそれで
面白いけど、80分間じっくりレフリングというのも、重みが有って宜しい。ミス
を犯しても試合の中で自分自身で気持ちを切り替え、修正して次の場面に臨まねば
ならない。
試合は、SAS先生'sが恐らく3分之1は「ラグビー素人のただのおデブちゃん?」
という感じだったけど、そいつらが(偶然?)反則も犯さずにパワー全開だった為、
2~3フェーズでゲインラインを突破。自陣からキックを蹴っても、飛距離が伸び
ないのでカウンターでやはり突破……と、杭州HQは完全に力負けした感じだった。
【結果】前半 SAS先生's( 6T1C):(0T0C)杭州HQ
後半 SAS先生's( 6T1C):(0T0C)杭州HQ
------------------------
合計 SAS先生's(12T2C):(0T0C)杭州HQ
⇒(64) :(0)
………とまぁ、前後半全く同じスコア。
以下、試合中での事………;
●好プレーを疑ってみる(?);
こう書くとちょっとうがった見方というかヒネた性格の様だが、そうではなくて
何回かのスクラムから、ボールを保持していない側のFL(⑥)の出足が無茶無茶
速く、相手SOに好チャージを掛けていたが、果たしてこの⑥は、オンサイドの
状態から出ているのだろうか? 早く突っ掛け過ぎなんじゃなかろうか?2度の
スクラムでそんな事を考え、次はちょっとそっち側に回って見てやろう………と
思ったけど、結局3度目のスクラムは無かった。
●ラインアウトで;
④番か⑥番に合わせる様な、山ナリのボールが放られた。④番も⑥番もジャンプ
して手を伸ばしたが、そのボールは誰の手にも触れる事なく、そのままレフリー
の足元でワンバウンドし、レフリーに当ってしまった………で、スクラム。これ、
何か時間が止まった様な瞬間だったけど、僕も相当ボーっとしてたんだろうねぇ。
反省。
●リスタートは?
杭州HQ陣。ゴールを背にしたマイボールの5mスクラム。杭州HQのSHから
ボールはインゴールに居るSOへ。SOが蹴ったボールをSAS先生'sがナイス
チャージ………するもボールはデッド。この場合のリスタートは?
(答)SAS先生'sボールでの5mスクラム。
以前にも書いたかも知れないけど、この場合、どちらがボールをデッドにしたの
かではなく、どちらがボールをインゴールに持ち込んだのかが、判断材料となる。
今回のケースではボールをデッドにしたのはSAS先生'sのチャージだが、その
前にボールをインゴールに持ち込んだ(ゴールラインを超えさせた)のは杭州HQ
のSHのパス。従って、22mからのドロップアウトにはならない。珍しい様で
ちょくちょく見られる出来事。【競技規則 第22条 22.11(a)】
●リリース・ザ・ボールと、ロール・アウェイ;
レフリーが「ちゃんと見てシッカリ取ってよ」と度々受けるアピールにこの2つ
が有る。ボールがテンポ好く動く事を身上とする、特に最近のラグビーに於いて、
この2つの反則を犯さない事、犯させない事は非常に重要。どちらもタックルの
成立時に発生する(タックルを)前者がされた側、後者がした側に課せられた義務
だが、どちらが先とか後とかでなく、双方とも置かれた情況下で真っ先にせねば
ならないプレーだと、基本的にはそう思っている。ただその際の体(タイ)の具合
とか倒れた時の勢いによってはどうしても両者のそれに時間差が出る。そんな時、
僕は「どちらが早い遅い」でなく、どちらがボールが停滞する原因を作り出した
のかを重視する事にしている。
●せこい事すんなよ!;
PKを得たものの、不完全なタップキックからスタートしたSAS先生'sのSH
に対し、それを無効として杭州HQボールでのスクラムを命じた。これに不服の
SHは「さっきのアイツの時は何も言わなかったじゃないか!」と、こう来た。
過去のプレーで見落としていたのなら、これはレフリーのミス。その事は素直に
詫びないといけないが、それを良い事に、自分でも判っている反則を「前は良か
ったのに」で繰り返すのなら、それは「昨日ここを通った時は50km/hオーバー
でも捕まらなかったのにぃ」と悔しがるチンピラドライバーと、まるで一緒じゃ
ないかっ!ナメられたもんだ。イエローカード出したろかと思ったけど、グッと
気持ちを抑えた次第だ。しかし、教職員にあるまじき行為だ、全く!
週末の出来事は、まだまだ続く。
Micheal.
のレフリーを担当した。
この日はもともと、SAS先生'sは上海体育学院(SUS)との練習試合を予定して
いたがSUS側がドタキャン。一方で、杭州HQも、双龍やら何やらとのショート
タイムの試合を予定していたが、双龍も人数不足という事で、結局、上記の試合が
成立したという訳。杭州HQも、2週連続の上海ツアーが無駄足にならず、先ずは
やれやれ。
さて、試合は15人制、40分ハーフの前後半。
いやいや、久し振りというか、レフリーメモをひっくり返してみると、15人制で
80分フルにレフリーしたのって、今年の5月17日以来なんだねぇ。10'sとか
7'sとか、細切れに1日何試合というのも1回毎にリセット出来て、それはそれで
面白いけど、80分間じっくりレフリングというのも、重みが有って宜しい。ミス
を犯しても試合の中で自分自身で気持ちを切り替え、修正して次の場面に臨まねば
ならない。
試合は、SAS先生'sが恐らく3分之1は「ラグビー素人のただのおデブちゃん?」
という感じだったけど、そいつらが(偶然?)反則も犯さずにパワー全開だった為、
2~3フェーズでゲインラインを突破。自陣からキックを蹴っても、飛距離が伸び
ないのでカウンターでやはり突破……と、杭州HQは完全に力負けした感じだった。
【結果】前半 SAS先生's( 6T1C):(0T0C)杭州HQ
後半 SAS先生's( 6T1C):(0T0C)杭州HQ
------------------------
合計 SAS先生's(12T2C):(0T0C)杭州HQ
⇒(64) :(0)
………とまぁ、前後半全く同じスコア。
以下、試合中での事………;
●好プレーを疑ってみる(?);
こう書くとちょっとうがった見方というかヒネた性格の様だが、そうではなくて
何回かのスクラムから、ボールを保持していない側のFL(⑥)の出足が無茶無茶
速く、相手SOに好チャージを掛けていたが、果たしてこの⑥は、オンサイドの
状態から出ているのだろうか? 早く突っ掛け過ぎなんじゃなかろうか?2度の
スクラムでそんな事を考え、次はちょっとそっち側に回って見てやろう………と
思ったけど、結局3度目のスクラムは無かった。
●ラインアウトで;
④番か⑥番に合わせる様な、山ナリのボールが放られた。④番も⑥番もジャンプ
して手を伸ばしたが、そのボールは誰の手にも触れる事なく、そのままレフリー
の足元でワンバウンドし、レフリーに当ってしまった………で、スクラム。これ、
何か時間が止まった様な瞬間だったけど、僕も相当ボーっとしてたんだろうねぇ。
反省。
●リスタートは?
杭州HQ陣。ゴールを背にしたマイボールの5mスクラム。杭州HQのSHから
ボールはインゴールに居るSOへ。SOが蹴ったボールをSAS先生'sがナイス
チャージ………するもボールはデッド。この場合のリスタートは?
(答)SAS先生'sボールでの5mスクラム。
以前にも書いたかも知れないけど、この場合、どちらがボールをデッドにしたの
かではなく、どちらがボールをインゴールに持ち込んだのかが、判断材料となる。
今回のケースではボールをデッドにしたのはSAS先生'sのチャージだが、その
前にボールをインゴールに持ち込んだ(ゴールラインを超えさせた)のは杭州HQ
のSHのパス。従って、22mからのドロップアウトにはならない。珍しい様で
ちょくちょく見られる出来事。【競技規則 第22条 22.11(a)】
●リリース・ザ・ボールと、ロール・アウェイ;
レフリーが「ちゃんと見てシッカリ取ってよ」と度々受けるアピールにこの2つ
が有る。ボールがテンポ好く動く事を身上とする、特に最近のラグビーに於いて、
この2つの反則を犯さない事、犯させない事は非常に重要。どちらもタックルの
成立時に発生する(タックルを)前者がされた側、後者がした側に課せられた義務
だが、どちらが先とか後とかでなく、双方とも置かれた情況下で真っ先にせねば
ならないプレーだと、基本的にはそう思っている。ただその際の体(タイ)の具合
とか倒れた時の勢いによってはどうしても両者のそれに時間差が出る。そんな時、
僕は「どちらが早い遅い」でなく、どちらがボールが停滞する原因を作り出した
のかを重視する事にしている。
●せこい事すんなよ!;
PKを得たものの、不完全なタップキックからスタートしたSAS先生'sのSH
に対し、それを無効として杭州HQボールでのスクラムを命じた。これに不服の
SHは「さっきのアイツの時は何も言わなかったじゃないか!」と、こう来た。
過去のプレーで見落としていたのなら、これはレフリーのミス。その事は素直に
詫びないといけないが、それを良い事に、自分でも判っている反則を「前は良か
ったのに」で繰り返すのなら、それは「昨日ここを通った時は50km/hオーバー
でも捕まらなかったのにぃ」と悔しがるチンピラドライバーと、まるで一緒じゃ
ないかっ!ナメられたもんだ。イエローカード出したろかと思ったけど、グッと
気持ちを抑えた次第だ。しかし、教職員にあるまじき行為だ、全く!
週末の出来事は、まだまだ続く。
Micheal.