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カーディフの不思議な空間

2012-07-06 14:42:44 | イギリス一周 花の旅

 高いビルが目立たぬカーディフの街は、しっとりと落ち着いた、穏やかな雰囲気に包まれていました。

 

 

 

 最初に、近年再開発された、カーディフ港を訪ねました。

 

 港の近くに車を停めて、港に接するマーメイド・キーを散策します。

  

 駐車場正面のウッズ・ブラッセリー(森のビアホール)が趣に満ちた建物でした。

 

 よく見ると、屋根の上に置かれた、漁船のディスプレーが魚を引き連れています。

 

                        屋根の上の船の模型を拡大

  

  

 カーディフ港は1900年頃に石炭の積み出し港としての最盛期を迎えたそうです。

 

 しかし、石炭産業の衰退後は荒廃し、人が近づかない程の場所となりましたが、近年の都市再開発計画で息を吹き返したそうです。

  

 マーメード・キーに設置されたモニュメントが、港町の風情を醸していました。

 

  

 マーメード・キーに、お洒落なカフェーやレストランなどが軒を並べます。

  

  

 私は朝の営業を始めたばかりのコンビニでサンドイッチとコーヒーを求め、港の雰囲気を味わいながら朝食を摂ることにしました。

 

 早朝のカーディフ港は人影もなく、どんより曇った空の下で、整然と並ぶ石畳の商店街が、静かに進む時計の針を眺め、存在感の薄い、不思議な印象を私に見せていました。

 

 コーヒーの香が、鼻腔の奥深い場所で、遥か昔の記憶を手繰り始めました。

  

 しかし、私を包む湿潤すぎる大気が、その作業を妨げます。

 

スーパーのコーヒー自販機

 

 それ程長い時間ではなかったはずです。

 

 もしかすると、私自身が港のモニュメントと化していたかもしれません。

 

 コーヒーを飲み終えると、私は再び意識を戻し、カーディフ城近くの市街地へ移動しました。

  

  

 カーディフ城も公開前でしたが、民俗衣装を纏った人たちがお城に入って行きます。

 

 今日は何かの催事でもあるのでしょうか。

  

 そう言えば、今日は土曜日でした。

 

  

  

 お城の塀の上に、穏やかな表情の動物達の像が周囲を眺めていました。

 

 このようなフレンドリーな彫刻物が、戦の為の城の塀に据えられているのを私は初めて目にします。

 

 動物達の顔に、威嚇する表情は全くありません。

 百獣の王のライオンでさえも、柔和な顔で寛いでいます。

  

 

  

 街を歩いてみました。

 

 小雨の為か、休日の為か、人通りは少なく、街はひっそりと佇んでいました。

  

  

  建物が並ぶ大通りの一角に、アーケードの入口を目にしたので入ってみました。

  

 

  

 アーケードの中は不規則に屈曲し、好奇心をくすぐる不思議な空間が続いていました。

 

 営業中の店はありませんでしたが、ブティックやアクセセリー店などがショーウインドーを連ねていました。

  

 ウエールズの首都であるカーディフは、昨日まで見てきたイングランドとは趣が異なり、どちらかと言えば南欧を思わせるような雰囲気を漂わせていました。

  

  

 カーディフのミレニアム・スタジアムでは、ロンドンオリンピックとしての、サッカー試合が予定されているようです。

 

 カーディフの不思議な空間で、どんなドラマが始まるのでしょうか。

 

 

 

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イギリスの異国 ウエールズ

2012-07-06 10:48:04 | イギリス一周 花の旅

 セバーン橋を渡りながら、左右のブリストル海峡を眺めますが、どんより曇った空の下で、相当の幅がある海峡です。

 

   

 

 この海峡と山岳地帯がイングランドとウエールズを隔ててきたのです。

 

 私は今回の旅に出るまで、イギリスをまったく誤解していました。

 

 日経BP企画が発行している「ウエールズ」(旅名人ブックス)の最初に「イギリスは多民族の連合王国であり、中でもウエールズ人は、英語とはまったく異なる言語と文化を持つ民俗です」と記されますが、今回の旅でその事実を垣間見ることができました。

 

 セバーン橋を渡ってウエールズに入っても、周囲の景色が特段に変わることはありませんが、唯一道路標識に英語とウエールズ語が併記されるようになりました。

 

 例えばウエールズの首都であるカーディフは、道路標識に英語で Cardiff と記され、ウエールズ語で Caerdydd と併記されるといった具合です。

 

 

 

 ウエールズに入って40分程で、車はカーディフ市街に入りました。

 

 カーディフは人口約43万人の町で、香川県の高松市とほぼ同程度です。

 

 ウエールズ全体は300万人弱で、面積は四国とほぼ同じぐらいの大きさです。

 

 

 

 紀元前5世紀ごろからグレート・ブリテン島に住んでいたケルト人はアングロサクソンやノルマンの侵略を受けますが、ウエールズではそれを免れてケルト人が生き残り、独自の文化を育んできたそうです。

  

 上に紹介した「ウエールズ」(旅名人ブックス)には、日本語が堪能で、アウトドアに造詣が深い、作家のC・W・ニコルさんがウエールズの出身と記されていました。

 

 それやこれやの情報とイメージから、ウエールズに興味を持った私は、今回の旅では必ず、ウエールズに足を運ぼうと考えていました。

 

 交通事情の良くないウエールズも、レンタカーであれば、効率良く見て廻れるはすです。

 

 はてさて、どんな旅になるのでしょうか。

 

 

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ブリストルでちょっと悔しかった

2012-07-06 08:19:26 | イギリス一周 花の旅

 グロースター(Gloucester)を朝5時に出発しました。

 

 高速道路M5を50km程戻りました。

 

 時々小雨がフロントガラスを濡らします。

  

  

 ブリストル(Bristol)は人口約38万の都市で、市内に入ると、昨日のコーンウォール半島と異なり、背の高い建物が目に付きます。

 

  

 市内を適当に走っていると偶然、聖メアリー・レッドクリフ教会の前に出ました。

 

 この教会は教区教会(parish church)としてはイギリス最大で、尖塔が印象的な、イギリスで最も美しく、魅力的な教区教会と称されます。

 

 余談ですが、教会手前に見える、丸い矢印の記された道路部分が、イギリスならではのラウンドアバウトと呼ばれる交差点です。

 

 この交差点は「円形の道路を右周りに周回しながら、車は目的とする道に出て行く」交通システムで、この場所では常に、右手から来る車(ラウンドアバウトに先に入った車)に優先権があります。

 

 

  この時は、まだ朝の7時前ですから、都会の道路も閑散としていました。

 

 次に訪ねたのがクリフトン吊り橋です。

 

 

 

 この橋は、人類史上初の鉄製の外洋航行船グレート・ブリテン号を制作した、ブルネルによって設計された橋で、その美しい姿からブリストルの観光名所の一つとなっています。

 

 橋が完成したのは1864年だそうです。

 

 この年は日本の元治元年に当たり、新撰組が池田屋騒動を起こし、英・米・仏・蘭の連合艦隊が馬関海峡に砲撃を加え、長州に上陸しています。

 

 この当時の、彼我の国力差が想像以上であることが、容易に理解できます。 

 

 次に1843年に就航したグレート・ブリテン号を訪ねました。

 

 が、残念でした。公開は10時からでした。

 

 周囲を二階建ての建物が囲み、入場料を払わないと見れない工夫が施されていました。

 

 船のすぐ横に木製の柵が囲んでいます。

 

 悔しいので、鍵の掛かった鉄柵の間からカメラを差し込んでパチリ。

 

 

 

 さて、前のページで説明しましたが、ブリストルからブリストル海峡を渡ってウエールズに入る橋があるはずです。

 

 ナビに目的地の住所を入力すると、グロースターを経由する迂回路が選択されるので、新しく見つけたナビの入力方法で目的地を設定しました。

 

 まずナビの画面に地図を標示し、その地図の縮尺を変更し、スクロールしながら目的地を示して、そこを指でタッチして目的地を指定するという方法です。

 

 上手くいきました。

 

 ウエールズへ渡るセバーン橋に向かうルートが選定されています。

 

 橋に到着すると案の定、橋は有料で、料金所で6ポンドを払い、セバーン橋に入りました。

 

 

  

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