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金メダルを取ったら

2012-07-26 15:23:25 | イギリス一周 花の旅

 ケンブリッジ大学はケンブリッジ(Cambridge)市内を流れるケム川と、それに平行するキングス・パレード通りの間に幾多のカレッジが建てられています。

   

 

 このケンブリッジ大学は過去にニュートン、ダーウインなどの科学者を輩出し、ノーベル賞受賞者も83名を数える、世界有数の知の創造機関です。

 

 それらの成果はきっと、ギリシャ文明からの流れを受け継ぐ「知」を尊ぶ意識を基に、ディスカッションを重ね、真理を探求する技術を洗練し、知識を蓄積してきた結果なのでしょう。

  

 ところで、全く唐突ですが、

 藪から棒でもありますが、この時、新郎新婦を乗せた車がボンネットに白いリボンを飾ってキングス・カレッジの前を通りかかりました。

 この車はもしかして、ロールスロイスですか?

   

    

 私はもうすっかり、物見遊山の観光客になりきっていました。

    

 

    

 石造りのカレッジが並ぶキングス・パレードでは若いお嬢さんがギターの演奏を始めていました。

 中国の人権問題をアピールする人々もいます。

   

    

 今日までイギリス全土に見てきた、石の建造物がこの街にも並んでいいました。

     

 

    

 この石の建造物が象徴するように、ランズ・エンドで見たミナック・シアターが石の文化の底力を見せてくれたように、この国には、まだまだ教えられる事が沢山あるように思えました。

     

 明治時代に夏目漱石や東郷平八郎はイギリス留学中にどんな思いで、学び、暮らしていたのでしょうか。

    

 しかし、私はケンブリッジの街を歩きながら、正直な話、「良かった、只の観光客で」と思いました。

    

 こんな、石だらけの街で、朝昼晩英語だけのテキストを読んでいたら、私ならきっと気が狂っちゃいますよ。

     

 

     

 フランシス・ベーコンが学んだトリニティー・カレッジやワーズワースが卒業したセント・ジョーンズ・カレッジなどを見て歩きましたが、

    

 石の壁に囲まれた建物を前に、心底思いました、「良かったホントに、中に入らなくて。」

  

 キングス・パレードの先のセント・ジョーンズストリートにアート・クラフト市場を見かけたので、ちょっと覗いてみました。

   

 

   

  皮のベルトや蔵書印など、雑多なものが並び、神田の古本屋界隈を彷彿とさせる雰囲気です。

    

   

   

 アート・クラフト市場から少し歩くと、1130年に創建された、イギリスでは珍しい円形の教会、ラウンド・チャーチを見かけました。

   

   

 気まぐれに路地へ入ってみました。

 お嬢さん達がフルートを奏でていますが、そう、もうちょっと練習した方が良いかもしれません。

   

 

   

 駐車場へ戻る途中で、最初のパント乗り場の横に、ちょっと気になる居酒屋があったので中を覗いてみました。

 皆さん昼間っからビールを飲んでいます。

   

 メニューにソフト・ドリンクは見当たりません。

 飲酒運転だけは避けたいので、後ろ髪を惹かれる思いで、このお洒落なパブでのひと時を断念致しました。

   

   

 時間を確認すると15時を過ぎていました。

 そろそろ次の目的地、オクスフォードを目指すことに致しましょう。

    

 ケンブリッジからオクスフォードに向かい、高速道路を走っていると、変わったものを目にしました。

    

 赤い二階建てロンドンバスが正面に白いテープを飾って走っています。

 へー! 二階建てバスにも貸切りサービスがあるんですね。

    

 こんなロンドンバスを借り切って、結婚式場へ乗り付けたら、さぞかし楽しいでしょうね。

       

   

    

 そうだ!

     

 オリンピックで女子サッカーが金メダルを取ったら、こんなふうにお祝いしてあげませんか。

    

 頑張れニッポン!

     

6月23日の位置

 

   

   

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ケンブリッジは大学の街

2012-07-26 12:00:52 | イギリス一周 花の旅

 ケンブリッジ植物園を出て、大学を見に行くことにしました。

  

  

  どんな街かと、好奇心で視覚や聴覚がピチピチと音を立てるような気分です。

 道路の混雑はかなりのものでした。

  

  

 市街の片側一車線の道は渋滞で車が動きません。

 路肩にパーキングスペースさえ見当たりません。

 諦めて並んでいると、車列の先頭はパーキングセンターに繋がっていました。

    

   

 そう言うことだったの! と、地下の駐車場に車を停めて、エレベーターで地上へ上がって行くと「グランドアーケード」という、ショッピングセンターになっていました。

   

 

   

 これで安心して、市内観光を楽しめます。

   

 ガイドブックで確認すると、ケンブリッジ大学は幾つかのカレッジがケム川に沿って並んでいるようです。

 ケム川のほとりに立つと、パントという小舟が川に並んでいました。

   

   

 このパントに乗ってケンブリッジの街を、水上から観光することもできるそうです。

 パントは多くの客で賑わっていました。

 下の写真のケム川に掛かっている木造の橋が有名な数学橋です。

   

   

 パント乗り場はクイーンズ・カレッジの横に位置していました。

 このカレッジは、ウエールズのペンブルク城でヘンリー七世を育てたマーガレット・ポーフォートが創設しました。

 雨の中のペンブルク城を思い出していました。

 何か遠い昔を想い出すような、感慨深いものが私の胸に去来していました。

   

   

 そして、その隣りにキングス・カレッジがあります。

 キングス・カレッジは1441年にヘンリー6世によって創設されたケンブリッジ最大のカレッジで、その創設時の頃に日本では、室町幕府が執政を行っていました。

     

 ところで、この頃のカレッジのカリキュラムは、一体どんな内容だったのでしょう。

   

 私はそれに関する知識を持ち合わせていませんが、「知識」という概念が既に存在し、それに対する一定の価値観が確立されていたことだけは、確かなようです。

   

 大学という組織に「知識」を集約し、議論を尽くし、更に新しい「知識」を構築していく。

 そんな、作業の繰り返しをここで行なっていたのでしょうか。 

 

 特に人文科学系での方法として、最近では合理的に物事を考えること自体に疑問を投げる意見を目にします。

 しかし、日本ではオウム事件など、知識エリートが何故こんなことをしたのかと驚くような事件が起きるたびに、「知識」を構築する方法として、確からしく思える事象を仮説として、繰り返し「疑って、疑って」根気良く真理を導き出すという、西洋で確立された、オーソドックスな手法が今でも一番確からしいと、私には思えるのです。

 

 「疑って、疑って」の方法論は最終的には「真理を信じて、神のご加護を授かる」とは相容れないものと考えています。

 しかし、そんな孤独な作業に耐えうる人々はそう多くはないでしょう。

 孤独な作業に疲れ果てた時に、人々は庭に花を育て、心休めることに勤しむのかもしれません。

 

 

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