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スノードン山からエベレストへ 

2012-07-11 08:17:32 | イギリス一周 花の旅

 ベスゲレート(Beddgelert)の村を出て、A498を北東へ走ります。

  

 右手にグラスリン湖(Glaslyn)が見えてきました。

  

 湖面が鈍色に輝きます。

  

 雲が山稜を被っていました。

  

 細波が湖面を刻んでいました。 

  

 

  

 峠に向かって、道路が徐々に登って行くと、左手にグウィナント湖(Gwynant)が見えてきました。

  

   

 注意して見れば、山腹の草原の中に、石の壁が稜線に向かって伸びています。

 

 この石壁は牧羊地を区切る牧柵です。

  

 以前のページでジギタリスの話を記しましたが、道路の周囲に広がる牧羊地にもジギタリスが咲いています。

  

  

  山の斜面の崖下の際まで、石壁が施されていました。

  

 段々畑のように「耕して天に至る」と同様に、石積んで天に至る光景が見られます。

  

  

 人間の生きる力の逞しさを印象付けます。

 

 道路はグウィナント湖辺りから斜度を増してきました。

 

 標高を上げて振り返ると、眼下にグウィナント湖が湖面を光らせていました。

  

  

  谷の中に、一軒の農家がポツンと見えていました。

  

 

  

 その横へ、滝を連ねた渓流が流れ込んでいます。

 

 渓流の周囲を、営々と積み重ねた石壁が、牧羊地を区切っていました。

   

 

  ペン・イ・パス(Pen Y)の峠に至ると、ウエールズで最も標高が高いスノードン山(Snowdon)に向かって、前方の山容を説明する掲示板が設えられていました。

 

 しかし、残念ながらスノードン山は雲の中です。

   

  

 世界最高峰エベレストに初登頂したエドモンド・ヒラリーがリーダーを務める英国隊が訓練を積んだのがこのスノードン山です。

  

 道の横に、ヒラリーがベースキャンプとした建物「P・Y・G(Pen Y Gwyrd)」が見えていました。

  

  

 そのスノードン山へ、ラック式の山岳鉄道が、起点となるスランベリス(Llanberis)から1065mの山頂駅まで通じています。

  

 今回天気が良ければ、私はペン・イ・パスからスランベリスに廻って、スノードン山に登ることも考えたのですが、山が雲に覆われていたので、登頂は諦めました。

  

 ペン・イ・パス峠からスノードン山へと向かう登山道周囲のあちらこちらで、草を食む羊の姿を見かけました。

 

 

 

  

 

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ベスゲレートの石楠花の森

2012-07-11 06:19:04 | イギリス一周 花の旅

  6月17日、北西ウエールズのアイリッシュ海に突き出すスリン半島の付け根、クリクキエフ【クリッキアス】(Criccieth)の城跡を望む海岸で朝を迎えました。

  

 

  

 夜の雨も朝には止んで、周囲に小鳥達の囀りが聞こえます。

 

 このパーキングスペースは夜間は無料なので、他に数台のキャンピングカーを認めました。

  

 5時21分、ナビに最初の目的地ベスゲレート(Beddgelert)を入力して、クリクキエフを出発しました。

  

  

 ベスゲレートは、全ウエールズ花の町コンテストで連続して一位を占める程の人気だそうです。

 

 昨日までと違って、森の中に道が続いていました。

  

  

 走ること20分、T字路の正面にホテルらしき建物が現れ、その石造りの建物に向かって、川の上に石橋が掛かっていました。

 

 石橋を渡り、左折してから川を覗くと、夜来の雨を集めた川が、白蛇の如き姿を見せていました。

   

  

 ベスゲレートは人口500人程の村ですが、こんな村に年間1万5千人もの観光客が訪れるそうです。

  

 

   

  

 季節になれば、村は花に染まるそうです。

 

 季節が少し早そうですが、川の畔に石楠花の森を見付けました。

  

  

 この森がピンク色に染まれば、目が覚めるような景色が現れる筈です。

 

 正面の山の斜面にも、微かに染まり始めた石楠花を認めました。

  

    

 ベスゲレートという村名にはいわれがあるようです。

  

  

 ウエールズの王が幼児と愛犬を連れてこの村にやって来て、教会の小屋に子供を残し、愛犬のゲレートに子守を任せ、狩りに出ました。

  

 帰ってみるとゲレートが口と両足を血に染めてうずくまっていました。

  

 王は犬が子供を噛み殺したと思い、その場で剣を抜いて犬を殺してしまったのです。

  

 ところが隣の部屋で子供の声がするので入ってみると、喉元を噛みちぎられた狼が横たわっていました。

 

 愛犬は身を挺して子供を守り抜いたのです。

  

 王は犬の死体を木立の下に埋葬し、そこに大きな石碑を建てました。

  

 こうして「ゲレートの墓」という意味のベスゲレートがこの村の名となったのです。

  

  

 村を外れる時、山の麓にポツンと一軒の家を見かけました。

 

 その辺りでは石楠花が、もうすぐ見頃を迎える程に麗しい花を咲かせていました。

  

 

 

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