ハリエニシダに飾られた田舎道を走り続けて、約1時間。
車はダフタウン(Duftown)の街に入ってきました。
時計塔を町の中心に置いて、北にバルヴェニー城があります。
「入園料が必要です」の掲示をうっかり見落とし、外観の写真を撮ってから城の中へ入って行こうとすると、背後の小屋から「ハーィ」と声をかけられました。
「え! あぁ、御免なさい」と謝って、チケットを購入しましたが、客は私一人、のどかな雰囲気です。
城を見終わった後で、城の下のグレンフィディック蒸留所へ足を運びました。
ここで作られているウイスキーは、世界で最も飲まれているシングルモルトだそうです。
ダフタウンの北のクライゲラヒホテル(Craigellach Hotel)にはシングルモルトウイスキーを700本以上も並べたバーがあるとガイドブックに紹介されていたので、どんなホテルか、様子を見てきました。
外見はごくありふれた、小さな村のホテルでしたが、ウイスキーファンの聖地して世界中に名が知られているのだとか。
付近の村には小さな蒸留所がいくつもみられます。
しかし、悲しいかな、私は車で旅する旅行者。
試飲もできず、ウイスキーを作っている蒸留所を見学するだけなんて、悲しすぎます。
世界中のウイスキーファンを集めるウイスキー街道へ来てみましたが、今回の私の旅のメインテーマは「花」です。
あまり、手を広げずに先を急ぐことにしました。
次の目的地はインヴァネス(Inverness)。
今の時刻は15時ですが、今日も無理をせず、インバネスでゆっくりしようと考えました。
ここまで来れば、この先は十分に計算ができます。
昨晩に続いて体を休め、旅の後半に備えることにしました。
遠くの山の頂きに微かに白く光るものが見えます。 もしかして雪かもしれません?
地図と照合するとアヴィモア(Aviemore)のケアンゴーム(Cairngorm)山かもしれません。
だとすると標高は1245mということになります。
日本でも月山や大雪山などでは7月の中、下旬頃まで残雪が見られます。
北緯57度を越えるスコットランドの山に、6月中旬に雪があっても不思議ではありません。
遠くの山に雪を見つけて(雪だと思うのですが)、写真を撮ろうと車を停めた足元で、ヘラオオバコが風に揺れていました。
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