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ウイスキー街道

2012-07-16 17:22:12 | イギリス一周 花の旅

 ハリエニシダに飾られた田舎道を走り続けて、約1時間。

 車はダフタウン(Duftown)の街に入ってきました。

  

  

 時計塔を町の中心に置いて、北にバルヴェニー城があります。

  

  

 「入園料が必要です」の掲示をうっかり見落とし、外観の写真を撮ってから城の中へ入って行こうとすると、背後の小屋から「ハーィ」と声をかけられました。

  

 「え! あぁ、御免なさい」と謝って、チケットを購入しましたが、客は私一人、のどかな雰囲気です。

  

 城を見終わった後で、城の下のグレンフィディック蒸留所へ足を運びました。

 ここで作られているウイスキーは、世界で最も飲まれているシングルモルトだそうです。

  

 

  

  ダフタウンの北のクライゲラヒホテル(Craigellach Hotel)にはシングルモルトウイスキーを700本以上も並べたバーがあるとガイドブックに紹介されていたので、どんなホテルか、様子を見てきました。

  

 外見はごくありふれた、小さな村のホテルでしたが、ウイスキーファンの聖地して世界中に名が知られているのだとか。

  

 

  

 付近の村には小さな蒸留所がいくつもみられます。

 しかし、悲しいかな、私は車で旅する旅行者。

  

 試飲もできず、ウイスキーを作っている蒸留所を見学するだけなんて、悲しすぎます。

  

  

 世界中のウイスキーファンを集めるウイスキー街道へ来てみましたが、今回の私の旅のメインテーマは「花」です。

  

 あまり、手を広げずに先を急ぐことにしました。

  

  

 次の目的地はインヴァネス(Inverness)。

 今の時刻は15時ですが、今日も無理をせず、インバネスでゆっくりしようと考えました。

 ここまで来れば、この先は十分に計算ができます。

  

 昨晩に続いて体を休め、旅の後半に備えることにしました。

  

  

 遠くの山の頂きに微かに白く光るものが見えます。 もしかして雪かもしれません?

 地図と照合するとアヴィモア(Aviemore)のケアンゴーム(Cairngorm)山かもしれません。

 だとすると標高は1245mということになります。 

 

 

 

 日本でも月山や大雪山などでは7月の中、下旬頃まで残雪が見られます。    

 北緯57度を越えるスコットランドの山に、6月中旬に雪があっても不思議ではありません。

  

 遠くの山に雪を見つけて(雪だと思うのですが)、写真を撮ろうと車を停めた足元で、ヘラオオバコが風に揺れていました。

 

  

 

 

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ハリエニシダの黄色い花

2012-07-16 15:34:39 | イギリス一周 花の旅

 アバディーン(Aberdeen)を昼過ぎに出発しました。

  

  

 進路を北西にとり、ダフタウン(Duftown)を目指します。

 道路横の法面が黄色く染まっていました。

 

  

 これはハリエニシダです。

 繁殖力が非常に強く、世界の侵略的外来種のワースト100に選ばれるという名誉に浴しています。

  

 葉は針に変化しているため、家畜などの被食に耐え、ニュージーランドなどではこの植物が繁茂して、放棄せざるを得なくなった牧草地もあるようです。 

  

 以前ジギタリスを見て考えたことと同様のストーリーがハリエニシダでも成立しそうです。

  

  

 今走行している所は、既に北緯57度を越えました。

 緯度が高くなると、空の色がより青く見えると思うのは私の錯覚でしょうか。

  

  

 それとも、人口密度が低く、空気を汚す工場や排ガスなどが少ない為でしょうか。

  

  

 嫌われもののハリエニシダだって、こんな空の下ではなかなか絵になると思いませんか。

  

  

 このような何もない風景を見ていると、心が癒されます。

 道は少しずつ狭くなり、カントリーロード的な雰囲気が漂い始めました。

  

  

  

  

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みんな橋から飛び込みたがる

2012-07-16 12:51:24 | イギリス一周 花の旅

 スコットランド中東部のアバディーン(Aberdeen)へ向いました。

  

 北海に沿った台地の上に高速道路が続いています。

  

 海に面したこの辺りは、内陸とは気象が異なるのでしょう、雨も上がって、順調なドライブが続きます。

  

  

 午前9時半頃にアバディーンに到着しました。

  

  

 アバディーンは人口19万人。北海油田や鰊、鱈の漁港として発展を遂げたスコットランド第三の都市です。

  

  

 アバディーンには花崗岩の建築物として世界で二番目に大きな、マーシャル・カレッジがあります。

  

  

 今から400年以上前の1593年創立とは思えないほど綺麗な建物です。

  

 石の建造物は、直線的なフォルムと耐久性に優れる魅力があります。

  

 いつものように、街中をきままに走り廻りました。

  

 エジンバラと違って、街中でも混雑を感じる程ではなく、ストレスもありません。

  

  

 オールド・アバディーンと呼ばれる地区に、キングズ・カレッジ等があるので、そちらへ向かいます。

  

  

 キングズ・カレッジはカトリック系の大学で1506年に創建されました。

  

 日本では戦国時代が始まったころで、キリスト教が日本に伝わる以前のことです。

  

 コロンブスがアメリカ大陸に到達したのは1492年ですから、そんな時代背景の中で造られたものです。

  

 そのすぐ裏手には、アバディーン最古の聖マハー大聖堂があります。

  

  

 近くに、スコットランド最古のバルガウニー(Brig'O Balgownie)橋があるとガイドブックに紹介されていたので探してみました。

  

 この橋は、詩人バイロンが、彼の作品「ドン・ジョアン」の中で「懐かしく思い出す」と記しています。

 バイロンは幼少の頃にアバディーンに住んでいたことがあるのだそうです。

  

 

  

 この橋で面白いものを見かけました。

  

  

 「危険、 水深が浅いので飛び込むと大怪我をします」 

  

 いや、はや、思わず笑ってしまいました。

  

 実は、昨年アメリカを横断した時にサンタモニカで同じような光景を見ていたからです。

  

 アングロサクソン系の人は、阪神ファンのように橋から飛び込むのが大好きなんでしょうか。

  

 私のスコットランドのイメージと大きなギャップを感じましたので、忘れられない記憶となりました。

 

  

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クイーンズ・ビューの芋虫

2012-07-16 10:24:37 | イギリス一周 花の旅

 ピトロッホリー(Pitlochry)のホステルを朝6時前に出発しました。

 

 

 

  

 今日も雨模様です。

 最初の目的地はクイーンズ・ビュー(Queens View)。

 ピトロッホリーからA9を北へ走り、B8019に入ってタンメル川を渡ります。

  

  

 そのまま道なりに走ると、クイーンズ・ビューに到着しました。

  

 

  

 クイーンズ・ビューとはタンメル湖を眺めるビューポイントです。

 ビクトリア女王が愛した美しい眺めが堪能できます。

  

  

 タンメル湖は雨の中でしたが、幽玄な風情に煙っていました。

  

 秋の紅葉の頃が美しいそうです。

  

  

 しかし、6月の緑の季節、雨の日に訪れた人はそれ程多くないでしょうね。

  

 年を取ってから、巡り会えたタイミングで、その時、その場所の魅力を精一杯に楽しむことを覚えました。

 負け惜しみの感情もそのままに、他人も自分も、誰も責めずに、虐めずに済む方法が分かってきたのかもしれません。

   

  

 展望台の欄干に芋虫の彫り物がありました。 日本人にはない感性です。

 雨の風情に良く似合います。 今にも動き出しそう。 

  

  

 雨が本降りになってきました。これがスコットランド本来の気象なのでしょう。

  

 きっと、この雨が緑の森を育んでいるのです。

  

  

 更に、タンメル湖に沿って上流へ向いました。

  

 湖の北端にタンメル橋と名付けられた古い石造りの橋がありました。 

  

 

   

 橋に1730年のプレートがはめ込まれていました。

  

 日本では平賀源内や紀伊国屋文左衛門などが活躍していた時代です。

  

 この橋は今では車で渡れないように規制されていますが、道路標識が白と黒で標示されていました。

  

 イギリスではこのように注意を喚起する標識は全てこの色でした。 

 「所変われば、色変わる」です。

  

  

  

 タンメル橋で引き返しました。

 

 次はアンガス州を東へ進み、アバディーン(Aberdeen)へ向かいます。

  

 帰りにタンメル湖畔の道で以外なものを目にしました。

 八重桜です。 

  

 イギリスで桜を見るとは思っていませんでした。 

 しかも、この時期に!

  

 

 

 スコットランドの八重桜。

 いったいどんな物語を秘めているのでしょうか。

 

 

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