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ケンブリッジ植物園を訪ねる

2012-07-25 20:53:40 | イギリス一周 花の旅

 デナビー(Denaby)という町は、マンチェスター(Manchester)から東へ70kmほどの所に位置しています。

 今日はここからケンブリッジ(Cambridge)を目指します。

   

 ケンブリッジまでは200km程ですが、高速道路が整備されていますので、そんなに時間は掛からないはずです。

    

 ケンブリッジ植物園の開園前に着いてもしょうがないので、ゆっくり出発しました。

   

 朝の通勤列車が踏切を通過して行きます。

    

    

 何時ものように朝食はコンビニエンスストアで野菜サンドを買って済ませました。

    

 過去二回イギリスに来た経験から、イギリスは食べ物が不味いと認識していました。

 また、人にもそのように話してきましたが、今回の旅で考えが少し変わりました。 

    

 私の認識を変えたのはラナークのフィッシュ&チップスヒトロッホリーのステーキですが、常食にした、ありふれたストアで買う野菜サンドも結構美味しかったのです。

   

 イギリスの野菜サンドは日本のコンビニの三倍ぐらいのボリュームがあり、褐色のパンが日本のコンビニのサンドのように柔らか過ぎず、風味があります。しかも野菜が何時も新鮮でした。

    

 日本のコンビニのサンドは食べた後で、パンに歯型が残るほど柔らかですが、イギリスはそうではありませんでした。

 

 日本はどうして、全てのコンビニのサンドや、あの代表的なバーガー屋さんのパンが風味が無くて、柔らかいのでしょうか?

 

 私はあれをパンとは認めませんが、誰も何も言わないのが不思議です。

 

 ということで、私は今朝も、飽きることなく野菜サンドで朝食です。

    

     

 今朝は昨日と違って、とても良いお天気です。

     

    

 ルートは全てナビ任せ、余計な神経を使わない快適なドライブが続きます。

         

    

 ケンブリッジ植物園には開園10分前に到着しました。

     

 運よく、植物園前の路上パーキングに車を停めることもできました。

     

 ペイ&ディスプレー方式の路上パーキングは日本とほとんど同じです。

    

 車を停めたら、駐車予定時間に応じた料金を、道路に設置された精算機に投入します。

 コインを入れた精算機の緑色のボタンを押すと、駐車予定時間をプリントした紙が出てきますので、それをフロントガラスに貼っておくだけです。

    

 結構監視が厳しいので、料金は多めに払ったほうが安心です。

   

 ケンブリッジ植物園の門には開園前から人が集まっていました。

    

    

 さすがに、大学の植物園らしく、入口に気温や雨量などに関する情報が掲示されていました。

    

    

 温室にはオーストラリアの植物も収集展示されていました。

  

 つい最近の20世紀前半までイギリスは、オーストラリア、ニュージーランド、インド、南アフリカ、ケニアなどなどで、幾らでも自由に植物を集められる状況にあったわけですから、オーストラリア由来の植物専用の温室があっても、別に不思議ではありません。  

  

    

 宿根植物や水生植物などがエリアに分けて植裁育成されていました。

   

   

 私は何時ものように、フィルムカメラと三脚を背負って園内を巡り歩きました。

   

 岩で囲んだ窪地に、上質な木製のベンチが置いてあります。

 実用性は乏しいでしょが、見る者に想像力を喚起させる演出効果は抜群です。

   

 至るところに、ちょっとした工夫があり、心地よくイマジネーションが刺激されて、とっても贅沢な気分に浸ることができました

   

 

   

 広い園内には樹木が大きく育っていました。

   

   

 針葉樹などの種類も多く、丁寧に見ていたら日が暮れそうです。

 今私は、木造の小屋に興味があるので、デザインや構造などが気になります。

   

 

   

 ここでも水鳥がゆったりと池に羽を休めていました。

 コウホネが黄色い花を咲かせていました。

 コウホネは、異国の地でも夏の始まりを感じさせてくれます。

   

 

   

 気付くと3時間弱があっと言う間に過ぎていました、時間内に車へ戻らないと、駐車違反となり、余計な手間の掛かることになりそうです。

   

 3時間では、足りなかったのですが、予定を5時間に設定しても、そのつもりで園内を歩けば結局は時間不足になっていたと思います。

   

 東京で小石川植物園を訪ねる時だって、シーズン中は毎週行っても、一日では足りないのですから。

   

  

  

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命懸のドライブ(大袈裟です)

2012-07-25 16:48:45 | イギリス一周 花の旅

 雨の中、ハーロウ・カーの庭を一時間程歩き回って、靴もズボンもグチョグチョになってエントランスに帰って来ると、受付にいた男性が非常に丁重な口ぶりで「サンキュー ベリー マッチ」と挨拶をくれました。

 「いいえ、どういたしまして」 

  

 雨は相変わらず降り続いています。

   

 昨日考えた大筋のプランでは、次の目的地はケンブリッジ大学植物園ですが、既に15時を過ぎていますので、移動している間に閉園となってしまいます。

   

 そこで、予定とは逆方向ですが、ここから北に向かい、ヨークシャー・ディルズ国立公園を走るセトル・カーライル鉄道沿線の町を訪問してみることにしました。 

    

 ガイドブックには「ヨークシャー・ディルズは非常に交通の便が悪いのでレンタカーの移動が理想的」と書かれています。 正にぴったしカンカンです。

   

 雨の荒野を、まずはセトル(Settle)を目指しました。

 

   

 牧草地と雨雲しかみえません。

 雨の中を淡々と走り続けました。

 約2時間後にセトル・カーライル鉄道のセトル駅へ到着しました。

    

   

 小さな駅で駐車場スペースも4~5台分しかありません。

 しかし、駅舎の横に回り込んでみると赤く可愛い信号小屋がありました。

   

   

 そして、プラットホームには素敵な、可愛い跨線橋が掛かっていました。

   

   

 こじんまりした町に石造りの店がちらほらと。

   

    

 フムフム。

 磐越西線や五能線のような鄙びた味わいが楽しめそうです。

 この先はどうなっているのでしょうか。

 興味が膨らみ、更に北へと走ります。

    

 

    

 雨が強く降り続いていますが、何時ものように「こんな経験はめったにできるもんじゃない」と、全く意にも介せず、「理由のわからないことで~♪、悩んでいるうち~♪、老いぼれてしまうから~ ♪」などと、暢気に「襟裳岬」を口ずさみながら、ドライブを続けていますと、

     

 あれれ・・・

   

 道に水が溜まって、赤い車が反対車線の路肩に停っています。

 いや、待避していました。

   

   

 オーッ!  これって、もしかして、尋常じゃない事態なの?

   

 

 

 道路には川のように水が流れ始めました。

 ちょっと、これってやばいかもしれない!

 そう言えば、昨晩のテレビで、大雨に注意て言ってたよね。

   

 どうも、鼻歌歌ってる場合じゃなさそうです。

 戻ろ、戻ろ。

 ここで慌ててUターンしました。

    

   

 そうする間にも雨はますます強くなってきました。

 右手に見える水面は、さっきまでは牧草地だった所です。

 牛が水の中に取り残されている光景も目にしました。

   

   

 あちこちの牧草地で冠水が始まっていました。

    

   

 道路も冠水して、さっきは何事もなく通過して来た場所で、片側通行を余儀なくされていました。

   

    

    

 結論から申しますと、

     

 今こうして、無事に日本で、何事もなくブログを書いている私がおりますので、まぁ、良かった、良かったという結果ではありました。

     

 しかしこの日はこの後、写真を撮る余裕もなかったことは事実です。

    

    

 ホット一息付ける場所まで戻ってから、ナビに「ケンブリッジ」と入力して高速道路に入りましたが、走る途中で気力をなくし、デナビー(Denaby)という田舎町で適当に寝所を見つけて、夜を過ごすことに致しました。

    

 

6月22日の位置

   

  

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英国庭園で庭作りのヒント

2012-07-25 14:58:07 | イギリス一周 花の旅

 ウィットビー(Whitby)は大変興味深い街でした。

 こんな小さな町から世界へ翔いていった人物もいたのかと思うと、感慨深いものがありました。

  

  

 町を出ると、周囲に広がる牧草地は、見事なまでに樹木で仕切られていました。

   

  

 町を離れ、山岳地帯へ進みますと、また雨が降り始めました。

   

  

 次の目的地はノースヨークシャー州ハロギットにあるハーロウ・カー(Harlow Carr)という庭園です。

  

 ノース・ヨーク・ムーアズ国立公園を横切り、ピカリング(Pickering)、モルトン(Malton)等、ヨーク市の北を経由して南西へ向かいます。

 ナビがハロギット(Harrogate)到着予定時間を12時57分と標示していました。

  

    

  雨の道をひたすらに走って、ハロギットにはほぼ予定どおりの時間に到着しました。

   

   

 イギリスに来てから植物園を幾つか訪問しましたが、庭園を訪問するのは始めてのことです。

 時間を惜しみ、ハロギット市内のストアで買ったサンドイッチで昼食を済ませ、ハロギット郊外の庭園、ハーロウ・カーの入口に立ったのはおおよそ14時でした。

   

 

  

 雨の中で、カッパを着て園内へ向かいました。

    

   

 雨の中で緑がとても綺麗です。

   

 姿の美しい木には「Quercus canariensis」の名札が付いていました。

 ブナの仲間で「アルジェリアン・オーク」(アルジェリア楢)という名で呼ばれているそうです。

 ウツギが赤い花を咲かせています。

   

 

   

 花と木を見ていると本当に楽しいですね。ロングドライブの疲れも忘れます。

    

 そうか、こうすれば狭い場所でもロック・ガーデンが作れるんですね。

   

 

   

 今、富良野に遊び小屋を作り、木と花を植えようと考えていますので、今まで気付かなかった、植物を育てる工夫などにも目が向きます。

   

 ヤナギを等間隔に植裁し、生木を織り込んで生垣を作っていました。 

   

   

 旅がテーマのブログですから、花と木の説明はほどほどに致しますが、

 その他にも、本当に沢山のアイデアを見せて貰うことができました。

     

   

     

 更に、今回の旅で密かに期待していたことがありました。

   

 今作ろうとしているログの遊び小屋に応用するヒントを、今回の旅で見つけようと考えていました。

 しかし、残念でした、イギリスの家は99%石造りで、殆ど参考になりません。

  

 しかし、かろうじて、この庭園に木の小屋があったので、折角ですからパチリパチリ。

   

 

   

 ハーロウ・カーの庭園には花と木が溢れていましたが、私はイギリスを旅行している間に、石造りの建物に挑戦したい気持ちになり始めていました。

 

 我ながら困ったものですね。

 

  

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ドラキュラとキャプテン・クック

2012-07-25 13:09:33 | イギリス一周 花の旅

 ウィットビーの丘へ登ってみました。

 流れる川を挟んで、対岸の丘の上に廃墟となった教会が見えています。

   

   

 目の前には北海が広がっていました。

   

   

 入江の奥に、漁港があり、その奥に赤い煉瓦造りの家並みが広がっています。

   

   

 私が立つ丘の白い建物はホテルのようです。

   

   

 銅像が建っていたので、近づいてプレートを見てみました。

   

 

   

 オオ!  キャプテン ジェームス・クック 1728-1779と記されています。

 思いがけない場所で、思いがけない人に巡り会ったような気分です。

   

 台座には「クックはウィットビーシップを作った」(who built the whitby ships)と書いてあります。調べてみると、クックはウィットビーで初めて見習い水夫となり、海の仕事に就いたことが、後に偉業を成すきっかけとなったようです。

   

 クックは三度の探検航海を行い、オーストラリア、ニュージーランドなどを発見したことが刻まれてありました。

  

 その横に鯨の骨で造られたアーチが見えます。

 小学生が町を説明するビデオでも作っているのでしょうか、撮影されながら、周囲の情景を解説していました。 

  

 

  

 この町は、北海捕鯨や石炭の積み出し港として栄えた歴史があるようです。

 丘の上に素敵な家々を見かけました。

  

   

 港にヨットが並び、今は観光と寛ぎの町となっているようです。

  

  

 

 気になる教会の廃墟を見に行きました。

  

  

 この廃墟もなかなかに雰囲気があります。

 重苦しい雲を背にして建つ姿に、低い音でジョン、ジョン、ジョンとでも効果音を入れれば、そのまま何かのストーリーが始まりそうです。

  

 実は、この光景から何かを感じるのは私だけではないようです。

  

 1897年にはブラム・ストーカーという作家がこの廃墟の墓場からヒントを得て、この町で小説「吸血鬼ドラキュラ」を書いているそうです。

  

  

 

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