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森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

[すがすがしい気分でありたい]

2008年05月09日 08時33分33秒 | 過去ログ

川之江のひなびたホテルを出て、
再度、ノスタルジックなアーケードに。
路地には古い建物がある。
Japonismというものは、まさに「カオス」であり、
そこには人間の造られた「美」は存在しないが、
その時々の「機能」を重視した「局在」が存在する。
造られた「全体性」は存在しないが、
逆に「こころ(人間)」のネットワークは、
こういう古い商店街の人たちには存在しているのだろう。




複合ビルに入る店とは違い、
そこには生活が入り込んでいるために、
長屋的なこうしたアーケードには人としてのやさしさが存在しているであろう。
しかしながら、逆に「競争原理」というものが入らなかったことから、
日本全国のこうしたアーケードはドーナツ化現象に陥っている。

ここには難しい問題があるが、
日本人のこころの変化が大きく影響している。
「同じ」を求める「安心」を求める、その志向性である。
「イオン」が爆発的に発展しているのも、
車での移動だの、駐車場だのの問題というよりは、
そうした「こころ」の影響が大きいのかもしれない。

朝の特急「しおかぜ」に乗り、
新幹線を乗り継ぎ、環状線に飛び乗り、
近鉄のホームへ走り、
大学へ。

学科会議、大学院研究科委員会、大学院の授業を連続して終えた。
その間、ある私の「もやもや」が吹き飛び、
その瞬間「すがすがしい気分」となる。
橋本初代高知医療学院学院長のことば「すがすがしい気分でありたい」である。




いろんなことで、知名度がUPしたがゆえの心の問題を抱えていたが、
それも吹っ切れた。
自分自身が自分自身の人生を操作できない状態であったが、
今は、フリーを感じている。
私の人生は私で決める、この感覚は実にすばらしい。
「リハビリテーションのための脳・神経科学入門」のあとがきで書いた、
「目標設定などにおいて、患者さんは自分の人生を自分自身で決めることができない」
その感覚を自らの体験をもって感じ取ることができた。

大学院の講義は「美しく生きるための健康科学総合特論」
この美しさというものは、目に見える美しさというのではない。
目に見えない、自らの脳(こころ)で感じる自己意識のことを言っている。

徳をのばす、知をみがく、それもとっても大事だが、
最終的には、自己をつくる(美をつくる)ということが、
人間としての究極の目標なのだと思う。


俄然、執筆意欲に沸いてきた。



今日は岡山で講義です。