森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

「無」にならざるをえない時間と空間

2008年05月29日 23時03分28秒 | 過去ログ
昨日は、発達脳科学の授業をまたもや出張のため、
少し早めに切り上げた・・しかし、最後の占めの部分で、
長くしゃべった(説明したために)、予定3分オーバー。
急いで研究室に戻り、
西の果てから、東の果てまで、
走る走る。

なんとか、近鉄に間に合う。
京都経由、東京経由で、「あさま」にのり、群馬高崎、そして前橋へ。




東京駅での乗り換えは、
先週の栃木の「なすの」以来、2週連続。
10分間の東京滞在は少しさびしい。

盛岡駅の新幹線の掲示板が「MORIOKA」になると、
なんだか新鮮だ。



浅川先生に出迎えて頂き、感謝。
久しぶりの再会に、お互いに「太りましたね」と・・・
「透析の理学療法」を話していたころが懐かしい。

群馬大学に到着する。

大学院生の研究室に通され、「カステラ」をいただいた。

18時より保健学セミナーで特別講義を行う。
2時間半の内容であったが、
対象者が学部生3~4回生、院生M1~2と多層な方々であり、
学部生には少し難しかった感があったが、
そもそもは大学院のセミナーであったため、
この難易度でよかったかなと後の院生3名の質問でそれを感じた。

セミナー後、群馬大学の4回生3名の卒業研究(運動学習に関する)について、
少しプレゼンを聞いた。
自分自身が、少々、疲れ気味で、
working memoryの回転が悪く、
たいしたコメントはできずに、
反省しています。
いい考察をしてください。
実習前にもうデータをある程度とり終えている。
感心しました。

その後、21時半ごろより、
山口先生、臼田先生、浅川先生、山上先生と懇親会。
山上先生は、大学院GP「地域・大学循環型保健学リーダーの育成プログラム」による助教採用のようで、アクティビティのある大学院だと感じた。

業界のこと、脳のこと、認知症のこと、パラダイム転換のこと、
などなどを話し、
リハビリテーションは一律的に、同じ治療で同じ効果が得られるはずがない、
その視点について同調した。
もしそうであれば、ヒトはロボット(機械)になってしまう。
EBMの限界について、議論をしたいものだ。
それを認知症の研究者である山口先生が言われると説得力がある。

0時前に懇親会は終わり、山口先生にわざわざ高崎駅まで送っていただいた。
「脳を学ぶ」を教科書にしていただき、
「リハビリテーションのための脳・神経科学入門」が出たときは、
まさに衝撃的だったとの言葉をいただき、大変うれしかった。

先生の著書「認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント」は10000部を越え、
ベストセラーになっている様子。
全国を講演で飛び回っている先生の仕事ぶりを伺うと、
まだまだ、「ひよっこ」と元気が出た。
本年度が前橋で「日本認知症学会」を開催されるようだ。
帰り際に、著書まで頂き、何から何までもてなされ、
「疲労」が消去された。

翌日、朝、あさまに乗り、修学旅行の集団の号車になりながら、
東京経由で、5時間の長旅で、大学まで帰りついた。
この感じも順応した。
しかし、先週の栃木といい、修学旅行シーズンで、
よく、その集団に巻き込まれる。
「無」になるいい「練習」だ。
小学生らの声も聞こえなくなるぐらい「無」になり、
眠ることができる。
5年前、ヴィチェンツアからパリまでの夜行列車のクシェット(簡易ベッド)に乗るとき(いつも時間短縮のため夜移動していた)、
すでに、自分のべッドが他の大男らに占領され、「そこは私のベッドだ」というも、
その後、カーテンを閉め、12時間「無」になった記憶がよみがえった。

今日は「疲労」のなか、会議に出て、
少し書き進め、早めの帰宅をした。
その甲斐あってか21時からの「BS i」の番組、
「soul to soul」を観ることができた。
「Jumping Jack Flash」であった。
思わず、「プレシジョンベース」をおもむろに取り出し、
久しぶりに演奏した。

身体知覚はいいものだ。