森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

平成20年度大阪リハビリテーション専門学校 校友会 講習会

2008年05月20日 23時50分10秒 | 過去ログ
平成20年度大阪リハビリテーション専門学校 校友会 講習会


日時 2008年5月25日(日)10:30~17:00 
会場 大阪リハビリテーション専門学校
内容
記念講演「認知症を正しく理解しよう」(10:30~12:30)
[講師:博野 信次 先生 神戸学院大学大学院 人間文化学研究科 教授]
部会研修会[PT・OT・ST部会]  (14:30~16:30)
・PT部会研修会「リハビリテーションに必要な脳科学」
[講師 森岡 周 先生 畿央大学大学院健康科学研究科教授]
・OT部会研修会
「脳血管障害の全体像の理解~実技を中心とした治療手技~」   
[講師 森 功一 先生 社会福祉法人 琴の浦リハビリテーションセンター]
・ST部会研修会 「遊びを治療的に使う」       
[講師 岩崎 清隆 先生 群馬大学 医学部保健学科 准教授]

終了予定(16:30~17:00)




強靭な肉体への進化

2008年05月20日 23時45分47秒 | 過去ログ
月曜日、五位堂を10時に出発し、近鉄、新幹線、そして東北新幹線を乗り継いで、
栃木の矢板に。

日本の原風景を宇都宮からの路線で感じた。
3年ほど前に那須塩原に冬の雪が舞う中来たことの記憶がよみがえった。
翌日、フランスへたたないといけず、このまま雪が降り続いて、
交通が麻痺したらどうしようと思って、講演どころじゃなかったことを記憶している。

矢板駅から塩谷総合病院へ。
実習訪問を行い、
実習生と話をする。
なんとかやっているようだ。

「人は見た目が9割」という新書がうれるように、
インテーク、ファーストインプレッションが大事な場面もある。
非言語的コミュニケーションに加え、
悪気がなくとも、反射的に出現してしまう「言葉使い」、
それもいったん、前頭葉のワーキングメモリにおき、
意識的に改変していくことが大事だ。

自然と、それは潜在化する。
そして、メタをきかして、使い分ける自己に出会う。

18時より実習施設に行っている無償による講演。
神経可塑性、運動の脳内シミュレーション、そして、心の理論のさわりを超特急講義で進める。

21時前に終わり、みなで宇都宮に。
塩谷総合病院のスタッフと懇親。
みな、人柄がにじみ出ている。
仲のよいスタッフを感じると、自然とうれしく、笑顔がでる。
こういう講演はよいなとしみじみ感じる。

どっかの・・・会とは大きく違う。
なんとか、この業界の10年先を考え、
よき方向性へ進めていきたいものだ。
大学の教員のはしくれかもしれないが、
そういう共感的態度に出会うと、
人としての「こころ」が感化される。

0時過ぎに終わらせていただき、
宇都宮前のホテルに。
2時前に就寝し、4時半に起床。
テレビをつけると、
関東地方は大荒れとなる模様、と聞き、急いで身支度し、
6時過ぎには新幹線に乗り、
そして東京へ。
もっとゆっくりしたいと思いながらも、
東海道新幹線に乗り継ぎ、京都。

眠り続けていた。

12時過ぎに大学に戻り、
急いで食事をとり、
13時から1年生の授業へ。
今日は、不快刺激を与えず、ソフトに快刺激を加え、
以前までの講義との「差異」を出現させるよう、
タッチケアを含め進めると、まずまずに。
注意の持続も延ばしていかないといけない。

前頭葉がどのように育つか。
教師としての仕事にかかる。
しかし、70名以上は多い。
これが20名なら、なんとでもなる自信はある。
それは、「心の理論」を勉強し、研究している自負でもある。

続いて、14時40分から、2年生の発達系理学療法学。
今日からプレゼンが進む。
他者を意識し、視覚的、言語的、そしてジェスチャーなど、
それらを統合しながらプレゼンを心がけてもらいたいものだ。
初回にしてはまずまずのスタート。

目と手の協調や、視覚の発達、そして引き起こし反応などにみられる前向きモデルの付け加えを行った。

16時20分より3年生の講義。
前回の失行の講義があまりにも難解だった反省もふまえ、
今日は右半球と左半球の機能特性から、
neglect症候群、apraxiaを考えることの重要性を
神経科学的仮説から述べた。

難しいとは思うが、
前回よりは目が生きていた。

とにかく、USNの単なる現象、単なる検査法、単なる刺激方法だけを知っていても、
USNは治癒しない。
そこには神経科学的仮説を自らの思考にぶちこみ、
一例一例診ていくしかない。
その仮説がない人間は、
「この患者はUSNがありまして・・・・」と必ず言い訳をしてしまう。
それでは、10年先のリハビリテーションは存在しない。

講義を終え、
膝に力が入らず、抜ける瞬間とはこういうものだと思い、
大学院博士課程申請のための、遅れている書類を書く。
明日もそれをしないといけない。

院生の川崎君がせっかく1ヶ月前に論文を書いているのに、
まだ目を通していない。
彼が研究室に来てくれたにもかかわらず、申し訳ないことをした。
明日には修正をしたい。

その後、院生の前井さんが来て、アンケート結果の確認。
そして認知症関連の学会へのエントリーを確認し、

21時過ぎには仕事を終え、
帰宅し、休息し、これから、少し遅れている仕事を進めて、
2時間後には眠りたい。

前井さんから、同級生である高知の教え子の三苫(旧姓)さんが明日の「とくだね」にでることを聞いた。

それにしても、強靭な肉体であると、自分が一番驚いている。