blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

無理なものは無理!

2008-11-18 22:02:48 | 日記
18歳になる前の人間は、18歳になるまで車の免許を取ることができない。
いくら大金持ちで「自分用の車」があったとしても、本人が17歳であれば乗ることはできない。
使用するのに資格や免許が必要なものは、それが自分名義のものであっても免許がなくては使うことはできない。

現在わが社は、新事業の年内立ち上げに躍起である。
大枚をはたいて富山市内の宿泊施設を買い、お客さんをたくさん呼んで年越しパーティーを盛大にやろうとの計画だ。
しかしながら、年内の営業開始はどう考えても無理である。
理由は簡単、物理的に不可能だからである。

宿泊施設の営業には、消防や保健所への届出をして許可を得ることが必要だ。
今回の事業は、休眠していた施設の再活用になるので、まず電気や水道といったライフラインの復帰手続きから始めなくてはならない。
それが済んでようやく消防設備などの点検ができて、それを終えてやっと消防や保健所に対する申請ができる。
今日現在でライフラインの復帰もできていない状態で年内に業として旅館を開くのは、たとえ申請者が富山市長でも、富山県知事でも、日本国総理大臣でも無理なのである。

施設を自社の所有物にすることと、旅館業の免許の取得はまったく別の問題である。
カネを出して買ったからといって、即旅館としての営業ができるわけではない。
自分の甲斐性で車を買ったから、免許がなくても運転していいということではない。
これでは、ワガママな子供と何ら変わりがないではないか。

免許もさることながら、施設の名前すらまだ決まらず、従業員の募集もこれからなのである。
やりたいという気持ちだけで、威勢がいいだけで、新しい事業が始められるわけではない。
物事には順序というものがある。
踏むべき手続きを踏もうとしないで新事業などと言われても、誰も認めてはくれないどころか、このままではいい笑い者である。
時間さえあれば普通にできることを、なぜそんなにあせるのか理解に苦しむ。
今年の年末のパーティーは、会社でオール招待にして、飲食物はすべて持込でやればよいのである。

私自身はこの新事業のために呼ばれ、あらかたの事務方を任せられている。
この事業が万一頓挫すれば私はまた失業してしまうので、何とか実現はしたいと思う。
ただ求めたいのは「もう少し時間がほしい。」それだけである。
それすら分かってもらえない会社なら、残念だが担当を降りよう。
今のうちに、本業の事務も覚えておいたほうがいいのかもしれない。

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