blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

立ち入り前日

2009-02-02 21:45:12 | 日記
オフィスにいても表立って仕事がなく、昼前に外に出た。
あまり人の動きには関心のない会社だから、外に出るときも何も言わないで出て行ける。
個人的な用事も済ませながらということもしばしばである。

とはいえ、ずっと遊んでいたいわけでもなく、午後からは立山の旅館に顔を出した。
特に段取りはなかったものの、現場に行けばオフィスと違って少しは他人と話ができるので、距離は遠いがついつい行ってしまう。
明日に保健所の立ち入り検査を控え、現場の人間は準備に追われていた。
いよいよ本免許が出るかというところで、緊張している様子もうかがえた。
申請書類担当ということで、私は明日も現場に行くことになっている。
ただ行くだけで現場の役には立てないが、「追試」になることなく一発で通ってほしいと思う。

本欄でもさんざん書いているように、免許が出るはるか前の段階から「招待」「仮営業」と称して、人を入れてきたのは事実である。
人の命を預かるという事実の重さ、そして書類の段取りまでをまったく無視した行いだから、担当としては腹の立つことは何度もあった。
この会社に免許なんか取らせないほうが、と思ったこともあった。
ただ、勝手に走ったのは上層部であって、その指示を聞いて働いてきた現場の人間には何の罪もない。
内心ハラハラドキドキしながら仕事をしてきた現場の人たちには一日も早く楽になってほしい。
免許が出れば、あとはいかにお客を増やすか、いかにサービスを向上させるかということに集中できるはずだ。

行政側にも何となく実情は知られていながら、基本的には「やらせてもらえる」方向になっているのはありがたい。
会社の上層部には、この1ヶ月あまり無駄な精神的負担を現場に強いたこと、また、行政も「半分目をつぶって」という部分があることを忘れることなく、しっかりした経営を目指してほしい。
これだけの配慮を受けながら早々につぶすようなことがあっては、恥ずかしいを通り越して何と説明していいものか分からない。

今日の現場では、若いI君が娯楽スペースのレイアウトに懸命に取り組んでいるのを見た。
急に今までと勝手の違う仕事をまかされ、本人にも葛藤はあったと思うが、目の前の仕事に本当にマジメに向き合っているのに胸を打たれた。
どんな境遇にあっても、投げることなく仕事に打ち込む姿は尊い。
たまにしか顔を出さない私にもしっかりとあいさつをしてくれる彼だから、今後も大いに活躍してくれることだろう。

今後の私は、アウトセールスが中心になるようだ。
もはや会社のためというより、現場で汗をかいてくれる人間のため、免許が出たあかつきにはできる限りのことはしてあげたいと心に誓うのである。

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