ようやく気温も下がり、動きやすい季節となってきました。
つい1週間前は残暑が厳しく、動くと直ぐ汗をかくくらいだったのが夢のようです。
涼しくなると、中越沖地震の被災した方の気もあせり気味になってきます。
いままでは、暑かったので、そう急ぎもしなかったのでしょうが、ここにきて、冬場に備えての応急修理をしなければならないということで、柏崎の業者だけでは追いつかない状態となっているようです。
中越地震のときもそうだったのですが、補助金がらみとなると、期限が決められるために、どうしても間に合わせなければならないという真理がはたらきます。
でも、実際、そんなに工事ができるわけがないのですから、期限は延長、延長となってしまいます。
市や県も国の予算となると、期限が決められて、長引くと分っていても一応期限を設けておいて、要望に対して工事がはかどらないということで、期限をいやいやながら引き伸ばしたいというふうにもって行きたいという意向もあるようです。
とはいえ、業者の選定、見積もりだけは早めにとっておかなければならず、その対応で地元の業者も完全に動きがとれない状態となっているようです。長岡の業者にも声がかかってきはじめました。
本当は、地元の業者が主体となって(元請となって)我々は下職として柏崎入りするのが筋なのでしょう。
応援という形となると、元請も資金ぶりや算段で大変になります。
補助金が工事完了後に早めに出てくれればいいのですが、1ヶ月後となると、その間の立て替えで苦しくなります。
また、売り上げが上がるので、税金(法人税)も上がります。
いままで赤字すれすれで申告していたのが、いきなり大幅な売り上げとなるため、それに対する税金がバカにならない。
それだけ儲けていればいいのですが(4割くらい)、ほとんどがぎりぎりの線でしていて、しかも下請けや応援に吸い取られるので、最終的には残らない仕組みになっています。
自分の会社の手でできる範囲のことだけをして、あとは断るのが経営としてはベストでしょうが、そんなことをしては、次の仕事はきません。
赤字覚悟で仕事を取り、昼夜休み無く働きまわらなければならないのです。
応援の職人も、ただ身ひとつだけあればいいと思って、普通車で来られると、物資運搬やゴミ処理は全て元請がやらなければならず、それだけで相当の負担になります。
配達もいそがしくなって、なかなか配達してくれなくなるので自分で取りに行かなければならないことが多くなります。
私は、軽トラックで移動するのが一番便利と感じて今でもそれが続いています。
下職の分も稼がなければならない・・(愚痴になってしまった)
まさに修羅場と化すのが災害復旧です。
それも、長期間に渡ります。マイペースを崩さず、体に気をつけて、がんばってもらいたいところです(地元の業者さん達には)
さて、深沢W邸も完了検査申請の段階となりました。
和室に畳も入りようやく「完成」という感じになりました。
和室の差鴨居(さしがもい)はカキシブを塗って仕上げてみました。
カキシブ自体は殆ど色が付かず、日焼けを促進するようです。
日が良くあたる2階は適度に赤くなってきました。
現しの梁はその赤みが丁度、洋間の造作材と同じような色になって、イイカンジになってます。
和室は意外と、赤っぽくならないようです。
カキシブの防腐効果、防虫効果が得られればいいと思っています。
壁は、珪藻土入りの表具を選んでもらいました。
珪藻土は掃除ができないのが難点ですが健康にいいことは間違いない。
普通のビニールクロスは、どうも頭が痛くなるので好きになれません。
表具屋さんは
「そんなことない」
と平気のようですが・・
むしろ、カキシブの醗酵したにおいのほうが、表具屋さんや電気屋さんには不快だったようです。(塗ってる本人たちは気にならなくなりますが・・家に帰ると家族に「臭い」と言われます)
F☆☆☆☆の建材や表具、糊はホルムアルデヒドが抑えられていることになっていますが、他の化学物質(発砲剤とか)が出てきているのだと思います。
まだ、社会問題になっていないのでしょうが、気がついたら病気になっていたなんてことになればアスベストと同じでしょう。
だから、なるべく自然派に近いものを選んでもらっています。
他の部屋は、最低限マイナスイオン放出型の表具を選んでもらいました。
珪藻土表具は手入れができないとのことで、手入れができるものというと、マイナスイオンくらいしかない。
珪藻土は空気中の化学物質を吸い込んでくれます。マイナスイオンは空気中のプラスイオン(汚れや化学物質)を中和します。でも珪藻土ほど効果は得られないと思います。
一般のビニールクロスは問題外です。
でも、色柄の多さは普通のビニールクロスでは圧倒的です。
珪藻土入りやマイナスイオン放出型は種類が少ないので、お客さんに妥協してもらっています。
お客さんの健康を考えてのことです。趣味や見た目よりも健康を重視してもらいたい。特に、お年寄りや子供に影響が出やすい。
いくら24時間換気システムをつけているとは言え、周りの壁から化学物質が放出されてしまうのですから・・
それをなるべく抑えるためにも、珪藻土やマイナスイオンを取り入れることをお薦めします。
引渡し後、直ぐに入るならばなおさらです。
ひと夏、蒸して、化学物質を放出させてからなは話は別ですが・・3ヶ月くらいはかかるでしょう。
気がつくと、災害復旧と表具についてだらだらと書いてしまった・・
さて、いよいよ次の刻みだ!
目標は来月の13日に上棟。
こちらは、梁の色を濃くしないでもらいたいとの要望があり、塗料を何でしようか迷ってます。
白木と古民家風褐色の中間色の実現・・醤油とか?
悩みは尽きない・・でも楽し