ようやく春の気候になりました。暖かい5月のさわやかな日です。
1階が車庫になっていて、前面開口部分に壁が無い構造です。
こういった建物は横方向の揺れに弱く、新潟県中越沖地震で柏崎市街地の1階店舗住宅が倒壊に至った原因でもあります。
2階部分の部屋は、今回の東北地震でかなり揺れたということで、表立った被害は無かったものの、補強を行って欲しいとの要望があり、幾つかプランを提出しました。
1.車庫の入り口部分に耐震壁を施す。
2.開口部分の梁をアーチ式に補強する
春日町O邸での開口補強工事と同等の物です
3.制震ダンパーによる補強工事
補強の効果としては、1>2>3となります。
私としては、2を押したのですが、車庫に車を2台入れるのに柱分のでっぱりがあると支障になるため、見た目と工事のし易さ、車の入れやすさから「3」に決定しました。
まず、点検口を開けます
木軸の梁が入っていると思ったら、中に鉄骨の梁が入っていました
リフォームでは、こういった現場で思わぬ事態が待ち受けています。
車庫の天井を解体
鉄骨を抱き合わせた梁が出てきました。
このままだと、制震ダンパーは施工できないので、
梁の間に木材を挟んで、そこへ金物を入れます
鉄骨屋さんに鉄骨にドリルで穴をあけてもらいました
木材を入れています
木材を挟み込んで、ボルトで締め、固定。
その横材と柱に金物で補強を行います。
鉄骨に穴を開けられなかったコーナー端部は・・
構造用合板を貼って、床剛性を高めた上で
金物を取り付けました
天井を貼って、鉄板で金物を覆います
工事終了
施工後、余震が何度か来ていますが、どのような様子か聞いてみたい所です。
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