ドアクローザーが劣化してくると開き具合や静止動作が上手くいかなくなってきます。
今回はドアクローザーの交換手順と注意点について解説します。
今回は「ニュースター80シリーズ」のドアクローザーを用いて注意点をあげていきます。
取り付けの詳細は「取り付け説明書」に記載されていますが、ここでは特に注意する所を掲載します。(こういう情報って、なかなか載ってないのよ・・・)
ドアクローザーの種類 |
ドアクローザーには開き勝手によって二種類あります。
ドアクローザーの取りついている方から見て
1.手前に開く場合は、「標準型(スタンダード)」
2.向こう側に開く場合は、「パラレル型」
の二種類です。
間違わずに発注をかけましょう。
ドアクローザー自体が意外に高価なので、ここで間違うと手痛い出費になります。
開き勝手によってドアクローザーの種類が違うのに注意しましょう
この場合は、手前に開くので「標準型」を選びます
既存のドアクローザーを注意深く観察すれば、どちらを選べばよいかが分かります。
ドアクローザーを取り付ける |
取り付け位置は製品に付属の「型紙」を使えば簡単に寸法を出すことが出来ます。
既存のドアクローザーを撤去
付属の型紙を貼り付けます
型紙だけだと誤差が出そうなので、直接ケガキをして取付位置を決めました
実物を当てがって、支障が無いかどうかもチェックします。
ドアクローザー本体を取り付けました
固定用ボールの調整 |
ストッパー付のドアクローザーの場合、固定用ボールが固すぎて上手く作動しない場合があります。
固定用ボールは出荷時に最大強度で設定してあるので、アームの取り付け前にネジを緩めて、ボールが上手く引っ込むように設定する必要があります。
固定用ボールのねじを緩めます。
マイナスドライバーが必要な場合もあるので注意です。
ストッパーと固定用ボールが上手く作動する状態でないと、ストッパー自体がガチガチと動いて固定機構が傷んで使いものにならなくなります。
ボールが上手く引っ込むまで調整を念入りにしましょう。
この固定用ボールの調整は、トライアンドエラーが必要です。
出荷時はボールがアームにくっついて引っ込まない場合があり、ボールが正常動作するまで意外に時間を費やします。
故障ではありません。
現場に入る前に事前にボールが上手く動くかどうかをチェックしておけばスムーズに作業が進行します。
アームは枠と直角になるように取り付ける |
ドアの面と枠に段差がある場合、アームが直角にならない事もあります。
今回はドアの面と枠の面に段差がありました。
このように枠に直角になるようにアーム長さを調整します
今回はアームのネジを切断して調整可能な長さに加工しました。
時には現場合わせも必要なので、鋼材を切断するカッターも必須アイテムとなります。
グラインダー(サンダー)だと太いアームを切断するのに困難なので、鉄工所用の本格的な切断機を使った方が良いでしょう。
ストッパー位置と開閉速度を調整して作業終了 |
アームとボールさえ正常に取りつけば、あとはストッパー位置の調整をすれば作業終了です。
また、クローザー本体のネジを調整して、ドアの開閉速度を調整します。
ドアの固定位置で止まるようにストッパーを調整します。
作業終了です
ドアクローザーの取り替えは意外に手間がかかります。
道具も手回しのマイナスドライバーやプラスドライバー、スパナ等多岐に渡るので、充電ドライバー一丁だけでは済ませられない作業となります。
ドアの速度調整もトライアンドエラーです。
何度も微妙に調整しながら、良いコンディションに設定していくのです。
それでも、ドアがスムーズに開閉できるようになるので達成感は得られると思います。
また、一度コツを覚えてしまえば、使用時に不具合が生じてもどこを調整すれば良いのか分かるので、交換作業をトライしてみる価値はあります。
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