雪国仕様のエアコン室外機用の屋根です
最近はエアコンの性能が良くなり、夏場の冷房だけではなく、冬の暖房器具としても欠かせない家電となりました。省エネルギー住宅となると必須のアイテムともなってます。
雪国の場合は室外機への積雪も考慮しなければならず、室外機の上部に屋根を設ける事も検討する必要も出てきます。
エアコン室外機の屋根の用途としては
A. 上からの雪庇などの落雪から守る
B. 室外機への直接の積雪から守る
C. エアコンの熱効率を上げる
D. 夏場の日除けとしての屋根
E. 室外機をサビから守る(高寿命化)
が考えられます。
エアコンの室外機は、上部にカバーが設けられていて、メンテナンス時はここを取り外して点検作業を行う必要があり、上部カバーを取り外すのに支障とならない構造が要求されます。
霧除けを下手に設置してしまうと、メンテナンスが不可能になってしまうので注意が必要です。
既製品のエアコン室外機に取り付ける屋根としては、
① エアコン室外機の本体上部に取り付けるタイプ
② 箱型のエアコン室外機・架台用の屋根
③ パッケージエアコン室外機用の屋根
の三種類が用意されていますが、①、②は上からの落雪等には対応していません。
サイズもエアコン室外機より少し大きい程度なので、③のパッケージエアコン用屋根で、ワンサイズ大きなものを選ばねばなりません。
そうすると、どうしてもゴツい感じになります。
スッキリしたデザインで、効率のよいエアコン室外機用の屋根を
そんなコンセプトで鉄骨屋さんに特注で室外機用の屋根を作ってもらいました。
取り付け金具
パッケージエアコン用の架台を流用しています。
外壁の下地を狙って取り付け用のコーチスクリューを打ち込み、コーキング処理を行います
取り付け金具
このように、室外機の上に取り付けます。
今回は給湯器の屋根も併用しました。
接合部アップ
アジャスターによって水平角度を調整できます
屋根部分を金具に取り付けます
室外機と屋根のスペースを確保
これだけ空間があればメンテナンス時にも支障もなく、
ハチの巣や鳥の巣も撤去するのにも楽だし、
エアコン室外機が雨ざらしになる恐れもなく
熱もこもらずに、効率よくなるかな~
デザイン的にも、もう一回り小さくても良さそう・・・
それは次の機会の楽しみに・・
敷地に制限がある場合は、屋根鼻を短くして傾斜をきつくするなどの工夫が考えられます。
設計時に鉄骨屋さんと形状を綿密に打合せを行う必要があります。
屋根鼻を伸ばすことで室外機への雨掛かりや積雪防止に役立ちますが、上部からの衝撃に備える必要があります。
パッケージエアコン室外機用の取り付け架台なら、耐えられる構造となりそうです。
心配しているのは、鳥や蜂が巣をつくることですが、こまめに点検する事でクリアしていくしかないと思われます。
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