この記事のポイント
1.国交省・小委員会の資料「最近の動向」
2.省エネルギー基準とZEH水準の正体
3.省エネルギー基準、ZEH水準
4.誘導仕様基準
です。
1.国交省・小委員会の資料「最近の動向」 |
建築物の省エネルギー基準は国交省の委員会で議論されています。建築物エネルギー消費性能基準等小委員会
会議の中で「最近の動向」が報告され、ここで住宅の省エネルギー政策の流れを掴むことができます。
2.省エネルギ基準とZEH水準の正体 |
住宅性能表示制度の断熱等級で
等級4 省エネルギ基準
等級5 ZEH水準
だという事がわかります。
国としては
① 2025年に断熱等級4を義務化
② 2030年に断熱等級5(ZEH水準)
まで引き上げようというスケジュールとなっているわけです。
その理由としては、
北米等の先進国に比べると、日本は出遅れているため
という大義名分があげられます。
断熱等級6,7はドイツの断熱水準に匹敵すると考えられます。
ZEH水準の次は断熱等級6,7が控えていると思うとゾッとします・・なにせ、等級6は関東で北海道クラスの断熱性能を実現しようという数値なのですから・・
3.省エネルギー基準、ZEH水準 |
断熱等級4が省エネルギー基準の断熱性能
断熱性能5がZEH水準の断熱性能
で、各地域区分ごとに数値が設定され、そのまま表の値が採用されているのです。
断熱等級6,7の上位水準も記載されているので、次はこの基準に推進していく展開が予想されます。
断熱等級6の「6地域」のUA値は0.46で、断熱等級4(省エネルギー基準)の「1地域」のUA値0.46に匹敵するので、
関東で北海道クラスの断熱性能を要求される
というのが断熱等級6の世界だということになります。2030年以降の話だと思われますが・・
4.誘導仕様基準を新設 ZEH水準の仕様ルート |
「ZEH水準」の仕様ルートが「誘導仕様基準」です。
決められた仕様の断熱材やサッシ、設備機器を選択することで、ZEH水準のクリアができる簡易的な方法です。ガイドブックが「省エネルギー基準編」と「誘導基準編」の二種類が用意されていて、今後はこの仕様書を用いるのが主流になると思われます。
「誘導基準編」はZEH水準なので、より断熱性能が厳しく設定され、断熱材やサッシ、設備機器の仕様が高度になっているのは言うまでもありません。
このガイドブックのチェック表に実際建物に使うものをチェックして確認検査機構に提出すれば良いわけです。
計算もパソコンも必要ないので、手軽な仕様書です。
私の場合は、基準データの割り出しと数値の確認に使える便利なアイテムになっています。(まともに使う気は全くない・・)
次回は、この仕様書を用いて、「魔改造」を行っていきたいと思います。
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