住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

壁の仕上げ

2016-05-09 21:12:36 | 建築設計

室内の壁の仕上げでクロスにしようか、塗装にしようか、迷う人は多いんではないでしょうか?はたまた天然の木を貼るとかになると、もうどうしていいかわからなーい(笑)なんて事にもなりかねない

ここで、当事務所が壁の素材を決める時、どのように考えているかを、ほんの一例ですが、書いてみました。

はじめは(jyousui beri-no house邸)

向かって右側のプライベート棟と左側のパブリック棟をつなぐ土間。外部との段差を極力無くし、人もペットも自由に動き回れる空間にした。

その為、外部と内部を隔てるサッシの存在感じさせないよう、枠に工夫をしたり、下足入れを浮かせる様にデザインしたり、また、内部の一部の壁を、外部壁仕上げと同仕様にし、室内に居ながら外にいるような空間を実現した

画像中心、黒い下見板貼部分に縦の線が見えるのが、ガラスのはまっている部分。枠を隠すことによって、空間の広がりを見せた

こちらは(京都のアトリエ)(仮)、外開きのドアの開閉の為、外壁の一部を後退させた。

アトリエの入口、その他の部分と違う、特別感を出すため、窪んだ部分を板張りにした

流れるようなフォルムと、柔らかさ、優しさ出すため、壁の素材に漆喰を採用にした(k-white邸)

家族の変化に呼応すべく、家具による間仕切りを実施(京都のアトリエ)(仮)、

再び(k-white邸)のプライベート専用の階段(通称ファミリー階段)

森の中を登っていくようなイメージ。この壁は、森を連想させる草木柄、ウイリアムモリスの壁紙。ブルーの壁紙は青空とでも言いましょうか?

世界の建築やインテリアを紹介しているhomifyでその解決方法の一例として、(有楽の家)が紹介されました。

https://www.homify.jp/ideabooks/693084

「壁紙?それとも塗装?壁紙と塗装のメリット・デメリット」と題し、室内の壁仕上げに迷っている人に対し、いろいろな実例と共に、提案をしているページです。

 いかがですか?多少はご参考になりましたか?もしかして、少々特殊な例だったかもしれませんが、壁紙は一室全部が必ずしも同じ色でなくてはいけないという事ではありません。