住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

HOME CENTER というイベント

2017-09-05 14:42:21 | 建築設計

 

(育てがいのあるもの)

突然ですがジーンズを育ててます。かれこれ20年近くなるでしょうか?色落ちがしすぎないように、洗濯はなるべく少なくなるように汗をかきそうな夏や、じめじめした梅雨の時期、また激しい運動をする時などは、身に着けないようにしています。自分しかはいていないので、同じ場所だけにしわが出てきます。当然、そこがほつれたり擦り切れたりしてきます。そうした時にほつれた箇所を眺めながら「今度はどの生地を当てて繕おうか?」とわくわくしている自分がいます。ほつれた部分がかわいいと思っちゃうことさえあります(笑)素人がやる事なんで仕上がりは聞かないでください

HOME CENTERというイベントを開催しています。プレオープンを入れれば今回で3回目になるでしょうか

 

(今回の会場はWALDENさんのショ-ル-ム。前日の天気予報では雨でしたが、朝のうち降っていた雨も、イベントの始まる11時にはすっかりと青空に! このかっちょいい~グラフィック担当は今回所用で出展できなかったStudio-Lの藤山さん、)
 

(総合窓口である株式会社「と」の洪さん&アウトドアコーナーのコアデザイン長坂さん)


(この一帯は古くから繊維産業関係の建物が多く残り、こちらものこぎり屋根の機織り工場工場跡。相変わらず告知が遅れましたが、たくさんの人にお越しいただきました)

モノを購入して、それで終わりでしょうか?


 「愛着」=慣れ親しんだものに深く心がひかれること
使い始め、慣れてきて初めて感じるものであるのなら、購入した時はむしろ始まりなのかもしれません。
 使っていれば、ほつれるでしょう~すり減るでしょう~壊れもします~当たり前です。モノですから…
むしろ正直なヤツと言えます。

新品ならではのよそよそしさが消え、やっと自分に近づいてきてくれた時に転機がやって来るーそれが試練 いや「修繕」です

(和やかな雰囲気のもと、FUJITAKE WORKS さんの椅子の張り替えが始まりました)

 (みなさん楽しそうに、しかしながら熱心に写真を撮る場面も…意識が高い人が多いと感じます)

(和やかに…と言えど、ふと見せる藤武さんの職人の表情。手前は椅子の背もたれ部分。味わい深い手縫で、最近は少なくなってきたそう)

知識もありません~単に自慢したいだけ、話を聞いてもらいたいだけかもしれません…修繕すべきものなのか迷います~
そんな人の駆け込み寺的な存在になりたいと思っています。もちろん修繕だけではありません、そもそもそのモノが修繕をする余地がないものも多いです

見極める事から 「愛着」を受け入れてくれるモノや空間の提案、はたまた暮らしのお悩み相談まで、おいしいコーヒ-でも飲みながらゆるく話しましょうー
「修繕」は単に一つの切り口にすぎません。その他にも、オーダー家具の相談や、ワークショップから街づくりの相談までその道の専門家がぶっちゃけた話をしてくれる、そんなイベントです。

(さんちょうコーヒー部/藤田さんによる水出しコーヒーパックを作るワークショップ、オリジナルイベントでつくるオリジナルブレンド)

(その時の雰囲気とコンデション、何よりその人の好みによって味を微調整するそうです)

(暮らしのアクセント、3Dプリンターの使い方提案は必見でした。右奥/春日亀意匠・春日亀さん)

(オ-ダ-家具相談のフルスイングさん、住宅相談・住宅模型展示などは当事務所の戸田が担当しました。)

今回、開催した HOME CENTER には、ご案内が遅れたにもかかわらず、思いのほかたくさんの方に集まっていただきました。ありがとうございます。
 次回は一年に一回の呪縛を解くべく年内開催予定です。追ってご案内いたしますね。