住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

猿木

2009-07-24 13:43:12 | 建築
(ドリフトウッド、マホガニ-/WATCOオイルフィニッシュ)

打ち合わせが終わった後の、とっ散らかったテーブルです。

無垢の木材の候補のひとつのモンキーポットのサンプルを、手に取り感触を確認し、時に撫でたり、臭いを嗅いだり(どこかで聞いたフレーズ)、おまけにサンプルで送ってもらったオイルを、マスキングをして実際に塗って、マスキングをはがして一同「ウォー!」、、、まるで実演販売です!ただしこの実演、設計者の仕事でも、ましてや販売目的でもありませんからお間違いなく。。。

今回塗ったのはモンキーポットという材。普通には聞きなれない人でも、某CMの、「この木何の木、不思議な木♪」では知ってる人は多いかも知れません。そうあれです。そういえば以前ハワイに行った時に”この木”に案内された覚えがあります。その時は、「何でハワイまできて・・」という感覚のほうが強かったのを思い出しました。

(モンキーポットの棚、手前の小上がりは畳スペース、下部は全て収納になっている/目白のお菓子屋さんの家)

独特な杢目と色、そして硬さがある材ですが、無垢材という事で、実際に使用するには、”歪み”や”割れ・反り”などが出る可能性は否定できません。でもあたりまえですよね、木だって生きているんだから。あまり乾燥させ過ぎると、「骨粗しょう症」のようにも感じ、自分はどうかと思ってしまいます。
その”生きてる木”を受け入れ、木と一緒に暮らす と言っては大げさになるかも知れないが、そんな住宅が増えてくれば嬉しいな~と木を頬ずりしながら思った。。。って頬ずりしてるんじゃん!

Monkeypod Tree(モンキーポッド):マメ科の木、学名を(Samanea saman)、猿がこの木の実を好んで食べることからつけられた。中米から南米北部、西インド諸島の原産。
和名アメリカねむの木は、夕方や雨が降ると葉を閉じたり、枝をたたんだりする習性から付けられた名前とされる。

=戸田晃建築設計事務所=

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