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平成25年度北方四島交流訪問事業 -穴澗湾 船中研修 -

2018-08-05 06:16:04 | 北方領土関係
5年前に行った色丹島の報告を再掲しています。
直接見聞きしたことをご覧ください。
少しでも北方四島についての理解につながれば幸いです。

※ この色で書いたものは、平成28年、平成30年に書き足したものです。
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平成25年度 北方四島交流訪問事業(教育関係者・青少年)の報告3回目です。

 個人的な見解や誤解も含まれるかもしれませんので、引用にはご注意ください。

 今日は、穴澗湾 船中研修です。

 まずは色丹島の地図から。

 画像はここから引用http://imagic.qee.jp/sima/hokkaido/sikotan.html

 北側に、「穴澗」「斜古丹」の2つの赤いがあります。 

 人が住む集落は、現在はここだけです。

 2日(金)15:10に国後島の古釜布湾を出発し、怒濤の荒波を越えて、19:30に色丹島の穴澗湾に着きました。
 実に4時間20分かかっています。復路は2時間55分で到着していますので、いかに往路の海が荒れていたかがわかります。
 と書くときれいに終わるのですが、実態は・・・・。青い文字は、その時の私のメモです。

 メモ: それにしても、船の揺れはすさまじかった。
 交流事業10回目の中村さんは「こんなことは初めてだ」と言うし、船長も、「このところでは最も大きいしけだ」と言う。

 5時からの夕食を食べに来たのは、生徒2名、大人も自分を含めて数えるほどだ。それぞれ、数口しか箸をつけていない。
 6時には下げられたが、残滓が膨大だろう。調理員さんに申し訳ない。

 もちろん、みなさん、酔い止め薬を飲んでいる。
 私は、薬を持ってこなかった。(後悔、いや開き直り)
 その中で、文部科学省の千々岩さんはニコニコしながら完食でおかわりをしていた。食堂の人も「えらい」とほめていた。彼は一体何者か?

 こんな状態の時は寝ているのが一番だ。穴澗湾に到着したのが7時過ぎ。外に出るとまったく明かりがない。町?の方に一部見えるが、そのほかは真っ暗。




 湾内は、嘘のように穏やかでした。

 このあと、色丹島で使用するルーブルに両替しました。一人3千円分まで認められています。


 これで、3千円分です。1ルーブルはほぼ3円です。
 

 20時より、船内研修会が始まりました。
 最初の講師は、外務省欧州局ロシア課課長補佐の杉浦氏です。今回の交流が、領土交渉の場でないことを強調されました。



 青い文字は、その時の私のメモ書きです。深く考えたものではなく、率直な感想です。

 北方四島の概況


 メモ:北方四島の元島民の平均年齢は70歳代。あと20年もすれば、ほとんどいなくなるだろう。
 そうなると、返還運動は静かになるのではないかと、ロシア側はそう考えているようにも思える。
 いや、安定政権が予想される、安部総理とプーチンの時代に、道筋だけでも付けておきたい。


※ これは5年前のメモですが、最後の文の通り、安部-プーチン時代の平成28年になって山口県長門市で日露首脳会談が行われ、一歩前進しました。
 その内容は https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/rss/hoppo/page4_002600.html

 
 北方四島帰属の歴史的経緯


 1945年のソ連の対日参戦の経緯


 北方領土に関する政府の基本方針とロシアの考え方

メモ:最近のロシアの言い分は、戦争結果論だ。負けた方がとやかく言うなということだ。
 戦争とは何か、考えさせられた。                 
 だったら、不可侵条約は何だったのか。一方的に破棄してよいのなら、条約とはならない。    
 尊い人命や多くの財産、文化財を犠牲にして行う戦争。勝った方が土地を奪い、負けた方は取られる。負けた方は勝った方の言い分を聞く。
 要するに、番長同士の勢力争いと同じだ。
 そんなことで国境という基本的なルールがきまるのか、ルールが変わるのか。
 だったらもう少し早く、せめて原爆を落とされる前に和議に持ち込めなかったものだろうか。返す返すも残念。

 スターリンは、北海道の北半分をよこせと言い、トルーマンが拒否をした。スターリンの意図はおそらく不凍港の獲得だ。しかし、それは、その後の北方四島実効支配の布石と結果的にはなった。トルーマンにしては、北海道を拒否したので、北方四島までは仕方がないかということか。西側の防衛ラインは、北海道までで十分との判断かもしれない。
 値切るときは多めにふっかけてから引く。
 その意味で、スターリンは駆け引き上手だったのかも。
 

 対ロ外交の基本方針


 サハリン及び北方領土居住者の年齢構成


メモ:北方四島の年齢構成で、働ける人口の割合が、本土や樺太より高いそうだ。それは、給料が高いからでは?ということだ。確かに、給料は大陸の2倍と聞いたことがある。

 なぜか?

 そこには国の施策がある。
 北海道東方沖地震で、人口がかなり減少した。
 給料を上げて、移住者を増やし、島の人口増加につなげたいのであろう。それにより、実効支配を印象づけたいのだ。
 ただし、リタイアすると、本土に戻ってしまうの、働ける人口の割合が高いのだ。


 このあと、「北方領土に関する教育上の取り扱いについて」、文部科学省初等中等教育局長教育課程課課長補佐の千々岩氏より話がありました。
 学習指導要領のなかでは、北方領土について教えることになっているという話でした。
 

 さすがに、あの中で、おかわりをしただけのことはありました。

※ 千々岩良英氏は、平成27年は 文部科学省高等教育局私学部私学行政課長補佐 という肩書でした。


このブログでのシリーズ記事は・・・
平成25年度北方四島交流訪問事業 -古釜布湾-
-古釜布湾2-
-穴澗湾 船中研修 -
-穴澗桟橋上陸 -
-歓迎式 -
- 穴澗初等中等学校視察 その1-
- 穴澗初等中等学校視察 その2-
- 穴澗初等中等学校視察 その3-
- インペリアルでの昼食 -
- 交流行事アトラクション -
- 意見交換会 その1 -
- 意見交換会 その2 -
- 意見交換会 その3 -
- 図書館見学 -
- 色丹島穴澗発電所見学 -
- 8月3日の夕食 -
- 稲茂尻視察 -
- 稲茂尻墓地墓参 -
- 斜古丹墓地墓参 -
- ホームビジット -
- サッカー大会 -
- 穴澗商店視察 -
- 夕食交流会 -
- 別れ ~ 出航 -
- 根室へ -
- 根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター -
- 日本地図 -
- 出 発 前 -

このブログでの他のシリーズは・・・
さわやか中欧 見てある記 -1-
ベトナム・ホーチミン みてある記 -1-
タイ・バンコク 見てある記-1-
シェムリアップみてある記 -1-
香港に来ています
台湾レポート-1-
 

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