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京都大学複合原子力科学研究所 視察 -2-

2018-08-08 06:18:18 | 日記
一昨日は、エネルギー・環境研究会として、大阪府泉南郡京都大学複合原子力科学研究所を視察しました。



いよいよ京都大学研究用原子炉(KUR)の建物へ入ります。



靴にはビニールカバーをつけて入ります。

前のグループが出てくるところでした。
靴底と手のひらを計器に乗せて、放射線を測定し、OKが出ないと外に出られません。


扉も2重の厳重なものでした。
その中の中央に京都大学研究用原子炉(KUR)がありました。



平面図は


左側が重水中性子照射設備(D2O設備)

物理工学や医学生物学関係の研究分野に利用されており、様々なエネルギースペクトルを持つ中性子照射が可能です。

特に、BNCT医療照射はすぐれもの。
副作用の少ない、一度で済む放射線治療の臨床実験をしています。
熱中性子単独照射、熱-熱外中性子混合照射、熱外中性子単独照射の3つの照射モードが患部に応じて使い分けられています。
2018年7月現在で、脳腫瘍254件、頭頸部腫瘍193、悪性皮膚黒色腫27件、肺腫瘍44件、肝腫瘍10件、その他19件のBNCT医療照射が行われてきました。

後ほど、別に説明します。


下側が、低速陽電子ビームシステム(B-1実験孔)

原子炉炉心のガンマ線による対生成反応で生じる陽電子をビームとして引き出し、陽電子消滅分光法による材料分析に使用することを目的として設置されました。

その右がB-2実験孔照射装置(B-2)

溶液試料や大きな試料に対して中性子照射をするところです。
化学、物理学、医学、生物学、環境科学などの分野で用いられています。


中性子イメージング設備(E-2 & B-4)

熱中性子を用いた中性子イメージングは、沸騰二相流、燃料電池内やコンクリート、さらには植物内部の水分挙動の把握に極めて有効な可視化技術であり、最近では超臨界水の混合や宇宙用機器の開発にも応用されています。


その他、原子炉中心部から延びるそれぞれで、いろいろな実験が行われているのです。





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